第二話・お店
「うぅ。まだ痛いよぉ。優美が急に手を離したから床に顔からつっこんで、鼻の頭を擦りむいちゃったじゃん。土曜日のデート、どうしてくれるのよぉ。慰謝料として、土曜日のデートに着ていく服選ぶの手伝ってよね。」
「いやよ!ってかあんた、中間テストと模試の一週間前なのに、なにのん気にデートに行こうとしてんのよ!?あんたこのままだと、最下位になるわよ?」
「大丈夫だよぉ。今までだって、最下位になったことはないし。」
「当たり前でしょ?最後の最後で私に泣きついてくるんだもの!それに、最下位になったことなくても、今までの順位って、高校二年生になってから、268人中251位、243位、199位、208位・・・。」
優美が、美咲の席次を次々と言っていくので、美咲はたまらなくなって、耳をふさいでから、「あー。あー」といって、優美の声を聞こえなくした。そして、一緒に目もつぶっていたので石きそのまま、目の前にあった電柱に顔面&頭を強打した。美咲は、痛いなぁと思いつつ優美を見た。すると優美が、
「ちょっ美咲、大丈夫?ち・血がでてるわよ?きゅ・救急車よぶ?」
あわてた声で美咲に尋ねた。美咲は、優美の言葉に答える前に痛みでボーっとなった頭で、周りを見ようとした。まず目に入ったのは、呆れたような、心配そうな目でハンカチを差し出している優美だった。美咲は、優美から有り難くハンカチを借りて、傷口を直接触らないように、垂れてきた血をふき取っていきながら、ゆっくり一回転してみた。周りの人は、笑うか呆れるか、心配そうにしているかのどちらかだった。そして、美咲はゆっくり一回転した後優美を見て、
「優美、痛い。」
と言った。
取りあえず、近くの病院に行った2人はいろんな人にビックリされながらも、なんとか美咲は無事頭を縫ってもらえた。
そして帰り道・・・
「はぁ。縫うときに髪を少し剃っちゃったから、デートに行けないし、薬だいで金はもうないし。もう、最悪」
「自業自得。帰ったら勉強頑張ってね。」
そう言った優美の横顔をジトっと見つめた美咲は、しばらくすると
「そうだよ!この機会に、優美に勉強教えて貰えばいいんだ!今日は泊まりにきてよ優美!」
「さも名案が浮かんだようにいわないの。でも、まぁ私もそれを考えていたし、あんたに教えられたら、私にとってそこは完璧ってことだからね・・・まぁ、いいわよ」
「ヤッター!」
「でも、泊まるったって、私達家隣同士だし、そんなにうれしそうな顔しないでよ。」
優美がそう言って美咲がいるはずの隣を見て見ると、そこには誰もいなかった。優美が後ろを振り向くと、美咲がある店の前で立ち止まっていた。優美が気になって美咲の所に行き、美咲が見ていた店を覗いても、ただの骨董品店にしか見えなかった。
「美咲、どうしたの?」
優美が訊ねてみると、
「ねぇ優美。この店に入ってみない?」
ヤケに神経そうに聞く美咲の顔に疑問を感じながら優美は、コクッと頷いた。
そして二人はその店へ入って行った。
その店のが運命の分れ道だとは誰も分からなかった・・・




