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笑ってはいけない悪役令嬢  作者: 三川コタ
わくわくwack×2フラーグ学院 箱庭 編
70/155

相14

 

 『イコリス』を設定する為に、『メッセージ占い』で『裁刃ゆきひ』を占うと、残酷なほど当たってしまっていた・・。

 ネガティブなメッセージは除きたいところだが、『イコリス』のステータスにそのまま使わないと姉の分身とはならない。・・また、ネガティブではなかった占いの結果の中には、病に倒れる前の天真爛漫な姉を現すメッセージがあり、私は胸が締め付けられたのだった。

 これを踏まえて、私は先入観を持たないように心がけながら『メッセージ占い』から導いた増減値と合わせ『裁刃ゆきひ』をニュートラルに捉えたステータス値を手動で操作した。・・・私の理想の姉ではなく、元来の姉の分身を『箱庭』に顕現させるのだ。


 『イコリス』のステータスに特別な恩恵を与えなかったのと引き換えに、私は『イコリス』を取り巻く環境を整えることにした。

 まずは、魅了を持つプラントリー一族が追放や処刑されないために、四国の愛媛県の県民性を参考にしてみた。

 ちゃんと四季はあるが晴天の多い温暖な気候にして、シーコックの国民が陽気で温和なのんびりした気質となるように方向づけた。

 次にプラントリー一族を、結束力が高く血縁を大事にする性質とした。さらに、頭脳明晰だがユーモラスな者が多い傾向を付け加えた。『イコリス』には、ぜひとも明るく楽しい家庭で親族に愛されながら育ってもらいたいと私は願っていた。



 それから、フラーグ学院の同級生・・モブ達の設定にも勤しんだ。


 現存する『わくフラ』のまとめ攻略サイトには、会話が発生するモブだけでなく、攻略キャラの後ろに映り込む位しか出番が無いモブまで、詳しくリストアップされていた。

 好感度を上げ直した時のおもしろモーションスチルに発生する間違い探し(変更点)には、背景のモブが変わっている場合も多かったのだ。

 モブは平民で、髪の色は茶系統で統一されている。背景に映り込んだモブは、髪型が同じでも髪色の濃淡が違うだけなどの難易度が高い変更点もあったが、サイトには比較画像が添えられてわかりやすく載っていた。


 『わくフラ』の続編では、予想外の人気でモブから昇格し名前を持った攻略キャラが、何名かいた。その元モブ達には誕生日が有ったのでファウスト達と同様に、ステータス値に『メッセージ占い』の増減と手動操作を行い、アイやファウスト達と一緒に『イコリス』と同じクラスへ在籍させた。


 彼ら以外のモブについては、まとめ攻略サイトを吟味し、とりわけ特殊な髪型をしている等、個性が際立っている者達を『イコリス』と同じクラスにしておいた。残りのモブは、個性が被らないように残り二つのクラスへ振り分けることにした。

 元モブ攻略キャラ以外のモブについては、個性をクラス分けした表を企画仕様書に貼りつけるのだが、個性以外は自動に任せて名前も付けなかった。



 『わくフラ』続編に登場した、元モブ攻略キャラ達のステータス値を手動でせこせこと設定していたら、私に欲が出て来た。

 姉が好きだったカーアクション映画の俳優を、作成したくなったのだ。

 完全オリジナルキャラクターとなってしまうが、姉がプレイして無い続編の元モブ攻略キャラを設定するぐらいなら、姉の好きだった俳優を作っても良いだろうとの考えに至った。


 『箱庭』には車が無かったので、私は彼を宰相家の御者にした。

 出自については、彼の特徴と合致する王侯貴族が丁度いたので庶子とし、『イコリス』より15歳ほど年齢を上に定めた。そして、大人になるにつれ俳優と同じ立派な体格へと成長してゆき、馬車の操縦に長けていることにする。高い操縦技術は絶外に外せない。

 性格については『イコリス』の頼れる兄貴分になってもらう為、ほがらかで面倒見が良く気が利いて男らしいと、企画仕様書に書いておいた。・・私はステータス値を確定せず、大まかなキャラクター像を企画仕様書に記述だけして、生年月日もステータスも自動にした・・。

 深い意味は無いが、俳優は実在する人間なので、なんとなくそうしておきたかったのだ。

 だがしかし、名前だけは『ジェイサム』と決めていた。

 攻略対象の一人である五大貴族の嫡子『ジェネラス』に、少し似ていたが譲れない。

『ジェイサム』はジェイ○ン・ステイサムから、きてます。

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