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同盟と戦略
「まず、得た情報を整理して伝える。ただ、真偽は別だ」
そう言うとジルヴェスターは、前置きなしに話し出した。
「魔獣の増加について、リアンツァは国王側も含めて一切関与していないと言うこと。アルダーンへの戦支度は帝国からの脅しによるものだということ。そして、アルダーンと戦になれば、弱ったところを帝国に潰されるとわかっているため、支度を長期化させて誤魔化していたということだ」
騎士たちは考えるように、眉間に皺をよせ、下を向いたり、天井を仰いだりした。
ラウレンツが低く声を出す。
「すべて帝国のせいにした、辻褄合わせの調子のいい話にも聞こえますな」
「俺もそう思っておりました。……ですが」
ディートリヒが話しはじめた。
「リアンツァの王太子——チェーザレは、来ました。約束どおり、十騎で。それも怪我を負い、馬を三頭失って。……仲間を一人、ゴブリンとの戦いで崖から落として、亡くしております」
リアンツァへの敵対心の強い男の口から出た言葉に、ラウレンツが目を見開いた。
「そこまでして協議に来た連中を、信用すると?」
ディートリヒが何か言いかけた。
それを遮るように、頭の前で手を組んで机を見ていたジルヴェスターが、顔を上げ、鋭い目を向けて口を開いた。
「そうだ。リアンツァと同盟を組んだ」




