女神創紀「黎明の神話」
※長編作品です
女神創紀『黎明の神話』
1. 虚無より生まれし光
はじまりは、何もない「無」の海でした。
そこには闇も時も存在せず、ただ沈黙だけが漂っていたといいます。
やがて、その深淵に「一粒の光」が芽生えました。
その光は名を持たず、形もなく、ただ世界へ存在を求める鼓動を響かせました。
光は揺らめき、やがてひとつの姿を結びます。
――それが「始原の女神」でありました。
2. 女神の涙と世界の誕生
女神はあまりの孤独に涙を流しました。
その涙は7色の光となり、大地と海と天空へと変わったと伝えられています。
最初の涙は 海 となり、果てしなく広がった。
次の涙は 大地 となり、山や森を育んだ。
3つ目の涙は 星々 となり、夜空を瞬かせた。
4つ目の涙は 火 となり、命の熱を与えた。
5つ目の涙は 風 となり、世界に息吹を与えた。
6つ目の涙は 時 となり、全てに流れを与えた。
そして7つ目の涙は 生命 となり、やがて命が生まれました。
3. 女神の分かたれし御名
女神は自らを「アストリア」と名乗りました。
それは「星の母」という意味を持ちます。
しかし、世界を見守るにはあまりに広大すぎました。
そこで女神は能力を3つに分かち、それぞれの役割を与えたといわれています。
ルミナリア ――光と慈愛を司る女神
ノクトリス ――闇と夢を司る女神
セレヴィア ――調和と運命を司る女神
この3柱は「守世の後世三女神」と呼ばれるようになりました。
4. 命と女神
女神は世界に生まれた命に「希望の火」を授けました。
それは胸に宿る小さな光――心、魂、祈りと呼ばれるもの。
命はその光を燃やすことで逆境を乗り越え、未来を紡ぐ力を得ました。
しかし同時に、その光は「欲望の炎」ともなり、争いや災厄をもたらす種にもなったのです。
女神は悲しみながらも、命の成長を信じて世界を見守り続けることを選びました。
5. 創世紀の終わり
女神は傍らにいる光に自らの役割を託しました。
世界を見守り、命を育みなさい……と。
やがて女神は大地の奥深くに眠りにつき、星々の間から人々を見守る存在となりました。
その眠りを「暁の眠り」と呼びます。
――そして伝承はこう締めくくられます。
「女神様が降臨されし時、世界に救済の運命をもたらさん」
『救済の運命が開花しますように』
ー
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