55:魔法修行
うん、魔法の修行するのはいいけどさー、具体的にどうすればいいのか分からん。すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり、ってやつだね。
さーて、でも念じる部分はできてるんでしょ?なら形とかを想像していけばいいのかな?でも魔法陣の形とか知らんしなー。さて、どうしたものか。ゴトッ。
ん?ゴトッ?魔法発動できたとか?あー、なんだ邪神の卵が揺れただけか。さーて、どうやって魔法を使おう。いやいや卵揺れてんじゃん!え?孵化?どうしよう。
そうして殻を割って出てきたのは、身長120cm程の少女というか幼女であった。え?まてまて明らかに卵50cmくらいだったよね?物理法則はちゃんと守っていきましょうや。
で、人間か。いや人間って哺乳類だよね?胎生だよね?なんで卵から生まれるの?いや、そんなことはどうでもいい、やることは一つだ。
「魔法教えてくださいお願いしまーす!」
そう、紛うことなきジャパニーズ土下座であった。
「魔法?そちは魔法も使えんのか?仕方ないやつじゃのう。妾を蘇らせた礼じゃ。厳しくなるぞい?」
あ、喋れんの?産まれたてじゃないの?いや、確かにそんなこと言い出したらなんで俺だって産まれたてのやつに土下座してたんだって話だけどそれはそれ。これはこれ。
しかもロリババアとかいう定番ね。肌は褐色。金髪。美形。というか肌の露出多いなおい!取りあえずこれでも着とけい!って渡したのがその場にあった作業服。うわぁー、カオス。
「変なものを見るような目でこっちを見るな!そもそもそちの渡した服じゃろう。で、魔法を教えて欲しいんじゃったかの?では早速修行じゃ修業!」
「いやいやちょっと待ってくださいよ。え?何?貴方って邪神のコピーとかじゃないの?」
「はぁ?何を言っておる?妾はかつてこの忌々しい機械に閉じこめられた龍の王、覇龍じゃぞ?最も、封印神ギュリムとやらに邪神の力を混ぜられたがの。」
「え?待って覇龍てなにsぶへァ?!」
思っきし顔殴りあがったよこいつ。まぁスライムにとっちゃ全身顔みたいなもんなんだけどもさー。
「そんなことより修行じゃ修行!ついてくるのじゃ!」
完全に主導権握られちゃったよ、ちくしょう。
で、辿り着いたのがどっかの山脈。山はざっと見1万kmはあるし、あたりは白いモヤがかかってて、どうにも辺りが見えづらい。ん?見えづらい?心の眼って確か魔力を反射して物を見る超音波式だから、見えづらいなんてないはずなんだけどな。
「気がついたようじゃの。ここはいわゆる霊脈と言うやつでな、非常に高濃度の魔力で大気が満たされておる。ここでお主には……そうじゃな、10日間生き延びて貰おうかの。」
生き延びる?そりゃまた随分簡単なことだ。この辺りはちょっと見えにくいだけで、特に魔物の気配は感じない。それに、俺は空気中の魔力を食べる。スライム種の特徴を忘れたのかな?まぁ余裕でしょ。
「油断しておるようじゃが、妾の試練はそう簡単には突破できぬぞ?まぁ精々怯えて暮らすが良い。」
そう言って彼女が消えた瞬間、辺りを無数の気配が覆った。え?1匹1匹が龍並みの魔力?ま、まぁ見せかけ倒しかもしれないしね。とりあえず鑑定してみよう。
【ファフニール】【ナーガ】【ヒュドラ】
【ニーズヘッグ】【ヨルムガンド】。
は?ネームドってやつですか?ははは。こんにちはいいお天気ですね。では私はここら辺で。そろー。
やっぱバレますよねそうですよねありがとうございましたァ!逃げろー!
と思ったらオルトロス的な3つ首龍が待ち伏せしとるー!なんで気づかなかったし。あ、そうか、霧のせいか。うわー、まじピンチ。とりあえず極限まで小さくなる。
圧縮された分強くなるし、攻撃も当たりにくくなる。なに、当たらなければどうということはないのだよ!
あっ、ブレスみたいな範囲攻撃はやめてくださいほんと。うわー、穴掘りだー!
あっぶねー。あとちょっと地下に潜るのが遅ければ死んでた。あのクソ覇龍め、酷い目にあわせてくれる。
というか地下に潜るのもいいもんだな。地下水みたいに流れる魔力を直に感じられる。うーん、心地良い。なーんか空気中の魔力とはまた違う?温かみのある魔力だ。空気中の魔力は、なんか湿っぽかった。
「ほう、もう魔力の違いに気づいたようじゃな。」
うわびっくりしたどこから話しかけてんのもうこいつ!?と思って右を向いたら、覇龍型幼女がいた。顔間の距離わずか5cm、近いわ。
「いやー、10日もかかって違いが分からなければそこまでと思って置いていったのじゃが、お主中々見込みがあるようじゃのう。」
置いてくとかやめろよほんと。あっぶな。ひとまず俺の才能に感謝だな。
「地下にあるのが大地の魔力、空気中に溶けていたのは渓水の魔力じゃ。これが人間の言う特性付与というやつじゃな。では早速、全ての特性の魔力を感じに行くぞい?」
えぇ、全属性集めなきゃダメ?鬼ですか?




