54:ワープ装置
うーん、缶詰めが出来たのはいいんだけどさ、なんというか作り応えがない。なーんかあっさり作れすぎちゃうんだよねー。くっ、これがスライムの悲しき性か。
でもまぁ前世の知識とスライムの特性合わせると大概のものは作れる気がするから、今回は少し魔法的なものを作ろう。その名も、テレポーター!
一応俺はダンジョンの中だからワープできるんだけど、眷属たちとか住民はそうもいかないんだよね。で、ワープ装置を作ろうと。
ん?ダンジョンワープ?そんなんが出来るなら空間魔法取らなくてよかったんじゃ。あぁ……。
ま、まぁ気を取り直して早速作っていこうかな。まずは設置場所が必要だ。でも明らかなオーパーツだから地面に置いておくのも芸がないかな。とりあえず設置のための建物だけ作っていこう。
ええと、まずは灰色のレンガの塔を立てて、所々に苔を生やす。そしてあちこちに配管を張り巡らせて、それっぽい雰囲気を出す。そうだ、地熱もあるんだし一部から蒸気も出るようにしよう。
そう思って作ってたんだけど、どうしてこうなった。
それは、天まで届きそうな巨塔。周りには用途不明な配管が巡らされ、一部の隙間から蒸気が噴き出す。ヒビ割れ、苔蒸し、割れた隙間からはぎっしり詰められた歯車が顔を覗かせている。塔の周りには錆びた梯子や足場がかけられ、頂上付近の壁を見れば、オパール色とでも形容すべき緑黄色の魔力が浮き出し、時を刻んでいる。
うーん、やっぱり時代錯誤。さすがにノスタルジックと近未来的を混ぜすぎたかな?ちょっと趣味全開にしちゃったからなー。思わず作りこんでしまった。
因みに中にある沢山の歯車は、壁にある小屋型の飾りの中からハトを飛び出させるだけのもの。さすがに大袈裟すぎたかな?
内装の方は、上を見れば大量の歯車があって、壁には絵が沢山飾られている。俺が描きましたが、何か?
いや、前世で見た良い絵を適当に模写して行ったから、デザインも割とちぐはぐで、これがまたノスタルジックな雰囲気を出してるね。うーん、まぁ綺麗だしオッケー!
よし、次はテレポーターを作るだけだね。それが一番きついんだけども。というわけでレッツ読書!
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「おやまぁ、あれは世界システム構築以前の遺物ではありませんか?放っておいてよろしいので?」
ここは薄暗い部屋。モニターの群れが壁にある。紛れもない、スライムの世界の創造主たる彼の部屋である。
彼に問いかけるのは目元に白い仮面をつけた女。彼女の問いに対し、創造主は年相応の——といっても見た目だけの話だが——少し高い声で答える。
「うーん、俺もそう思ったんだけどね?よーく見たら別物っぽい。だってあの歯車の動力源って『バハムート』じゃなくってただの蒸気みたいだし。というかあの塔には鳩が飛び出るなんてふざけた機能はついてないしね。」
その返事に、女は少し驚くが、また平静を装い会話を続ける。
「左様でございますか。ということはまだ様子を見るのですね?しかし宜しいのですか?あのスライムは貴方の——ですよ?」
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よし、読み終わったぜ。しかし随分と細かい作り込みだった気がする。まず最初に分かったのは、スキルがなくても魔法は使えるという事実。
一応魔法を使う、というのは念じる、形を作る、特性を持たせる、対象を入力、距離を設定、発射、という6つの工程に分かれるわけだ。で、スキルというのは念じただけで使えるという便利性能。
ただ、普通魔法というのは相当に高度な技術らしく、試して見たけど俺にはまだ使えない。ただ、自分の力だけで魔法を使えるようになれば自由にカスタムできるから、その分かなり強くなる。
で、結局のところ空間魔法はそれが出来るまで使えない。ワープというのは使う場所の条件がそれぞれ違うから、対象を入力する部分がどうしても自動化出来ないらしい。
因みに、ダンジョンワープはその場の環境をダンジョン、という1つに塗りつぶすためどこでも同じ術式で使えるらしい。やっぱダンジョンて便利。
よーし、じゃあ早速魔法修行に入りますか。
設定集のような物を作りました。そっちもぼちぼち更新していきます。




