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17.王国に入って

 いやー、驚いた。ずっとあんな所で過ごしてたからさー、この世界ってもっと殺伐としてると思ってたんだよねー。


 見よ、平和の図がそこにある。っていう昔読んだ本のフレーズが脳裏に浮かぶ。太宰治だね。自分のことはさっぱりなのになんでこんな本のことは詳しく覚えてるんだろねー。バグですか?


 ざっくり見える景色を説明するとねー、辺り一面に広がる花畑、その上を飛び回るちょうちょ、草を食む牛、駆け回る子供たち、奥に見えるのはのどかな街だねー。何ここ天国ですか?


「おお、運が良いことに天国近くの出口に出たようですな!」


 え?マジで天国なの?死んだってこと?龍め、末代まで呪ってやるぞチクショウ。


 なんて思ってたら温帯みたいな感じで気候の名前として天国と呼ばれる場所があるらしい。全体的に温暖で、動植物の種類は多い。そして気性も荒くない。


 ここで狩りすればいいんじゃね?って考えたけどやっぱりそこは天国。他の生物に害意を持って攻撃した瞬間、消滅するんだって。へー。お腹空かないのは便利なんだけどなー。


 という訳で天国を車モードで出ていく。いやー、これ便利だねー。なんか天国から出ちゃったし。あー、名残惜しいなー。定住するときゃここに住もう。


 そして出たのは普通の場所。天国ほどじゃないけどそこそこのどかな、結構異世界した感じの街。いやー賑やか。結構人が行き交ってるよねー。港町だからかな?


「ここは……私の国ではありませんな……隣国のヴァルガーナですぞ。」


 あー、くっころ騎士目に見えて気落ちしてるよ。やっぱ故郷って帰りたいもんなのかねー。まぁとりあえず美味しそうな匂いがするしこの街に行こう。


 因みに、眷属達は体内に収納済み。こんな戦力持ってったら戦争始まっちゃうしねー。そんなことなったら全滅しちゃうよ。ヴァルガーナの軍が。

 で、今検問所に並んでるんだけど、なんか使いの人がゴマすりながら来た。


「貴方様は隣国で有名な王直属の騎士、クッコロ様ですかな?いやー、スライムを従えてしまうとは流石です!どうかこの国でもごゆるりと過ごして頂けるよう、歓迎致します!」


 そんなことを言いつつ、使いの人が別室に案内してくれた。いやー、くっころ騎士って結構偉いんだね。王直属て。

 で、またこの国の偉そうな人がでてきた。体は小太りだけど目は鋭い。油断ならない人だなー。


「今回は我が国にどのようなご用事ですかな?クッコロ殿。」


「いやはや、王が直接出てきて頂くなど、光栄でございます!実はこの度わたくしめは、フォートスライムの洞窟で道に迷ってしまいまして、出てきた所ここにたどり着いた次第でございますぞ!」


 マジで?この人王様?いやー、コネ作っておきたいなー。という訳で人化。


「俺は使い魔のスライム。敬語は苦手だけど許して欲しい。何かあった時は助け合おうぜ!(キラーン)」


 王様があんぐりと口を開けてこちらを見る。いやー、俺の眩しい笑顔に驚いたのかな?全く、スライムに魅了されるとはダメな王様だ。


「人化の術、ですと?!しかも言葉を話せるとは……。クッコロ殿、どうやってこのような伝説級の魔物を捕まえたのですかな……?」


「はっはっはっ。一国の王であれば分かっておられよう。誰にだって話したくないことはありますぞ!」


 なるほど。今回この街に来てわかったことはあれだな。俺、伝説級らしい。


〖名無し〗

種族:ブラッドバット(眷属)

Lv :48/50

HP :∞

MP :50/50

攻撃力:900

防御力:450

魔法力:50

素早さ:1500


能力:【飛行】


スキル:【肥大化LvMAX】【膨張Lv1】


称号:【眷属】

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