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ショートショート連載 僕とAIと信号機と  作者: あみれん


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21/26

その21 シャーマン登場

秦さんは数分間スマホを操作すると言った。


「では、始めましょう」


その瞬間、スマホにプッシュ通知が届いた。

秦さんからだ……いや、秦さんがAIに立ち上げた"ホスト"からだ。

このホストがこれからみんなの相手をすることになる。


通知に埋め込まれたURLをタップ。

"ようこそ"の後にプロンプトが開く。

"英語で会話しましょう"とプロンプトにタイプ。

"Sure."とレス。

"I'm Shaman, your host. What should I call you?"とレスが続く。

"call me THX-138."とタイプ。

"Nice try. You're missing the fourth digit 1."とレス。

"it's from american graffiti."とタイプ。

"I got it, nice to meet you, THX-138."とレス。

"hi, shaman"とタイプ。


僕は英語はさほど得意じゃないけど、"機械"と話す時には最も適切な言語だと思っている。

AIが使う日本語の「デスマス調」には、やはり無意識にAIに人格を感じてしまう事がある。

AIは僕の重要なパートナーだけど、人間じゃない。

だから、僕と「デスマス調」で話す必要はない。

なんだか……気持ちが悪いんだ。


僕は日本人だから、英語ネイティブじゃないし、英語もそれ程得意じゃないから、英語を使う時には僕の感情が言葉に乗っからない。

だから、例え僕の怪しい英語であっても、AIとは英語で会話するのが心地いい。


おっと、プロンプトのログも採点対象なんだっけ。

…ま、いいか。

採点基準なんて、今考えたところで分からない。


「シャーマンだってさ」


右隣の井上ヒロミが、かん高い声で笑う。

その指は、もう物凄い速さでスマホを叩いていた。


中島マナは、相変わらず迷惑そうな顔して、スマホをタップしている。

川口ミノリは、スマホとにらめっこ。

橋下ジュンヤは川口ミノリをチラ見しながら、スマホをタップしている。

他のメンバーもスマホをタップしている。


ーーゲームが動き出した。

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