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ショートショート連載 僕とAIと信号機と  作者: あみれん


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19/26

その19 カーン!

「あの……」


川口ミノリは、ゆっくりと顔を上げた。


「真意なんて、そんな大袈裟なものじゃないんです」


皆、川口ミノリを見ている。

いや、中島マナだけは天井を見ている。


「秦さんは、『このプロジェクトは”ライン”でもあり”スタッフ”でもある』と、おっしゃっていました」


おっと…この子…


「つまり、セミナーで売上を稼ぐ主体である"ライン"でもあり、当社のAIサービス事業をサポート・プロモーションする"スタッフ"でもある、と」


「『パフォーマンス・レビュー事業の内容は理解できているか?』と聞かれた時に、この事に気付きました」


川口ミノリは一瞬、僕の顔を見た。


「つまり……」


「面白い、いや、全部説明されたら面白くない」


井上ヒロミの甲高い声だ。


「どうです、皆さん。ここでちょっとしたゲームをしませんか?」


「はぁ?」


井上ヒロミは中島マナをスルーした。

もう彼女の「はぁ?」では、マウントが取れないんだ。


「我々は、これからAIの使い方を指南する、というダイソレタ事業でお金を稼ごうとしているのです」


川口ミノリが、そっと座った。


「各々AIを使って、川口さんがたどり着いた結論とその根拠を当ててみませんか?」


場が少しざわつく。


「この言葉は、あまり好きじゃありませんが、皆でAIの"プロンプティングのスキル"を競う、いや、披露し合うのです」


川口ミノリは、ちょっと迷惑そうな顔してる。

中島マナは、もっと迷惑そうな顔してる。


「生産的に互いを理解する一つの方法だと思いますが、秦さん、どうですか?」


ここで秦さんは三度目のサムアップ。


カーン!


僕の頭の中でゴングが響いたんだ――


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