冒険者ライフスタート
最近本当に遅くて申し訳ありません……。
目が覚め出かける準備をしてすぐにギルドに向かう。
早朝に酒を飲んでる人はさすがにいないようで掲示板で依頼の確認をしている者やこれから仕事に行くのか腹ごしらえをしている者はいる。
真っ直ぐ受付に行き眠そうな顔で目をこすっている受付嬢に試験の話をする。
「おはよう。F級試験を受けたいのだがすぐにできそうか?」
「あ、おはようございますぅ……すぐにできますので少々お待ちを……」
受付嬢は奥の部屋に引っ込んでいった。
相当朝に弱いのだろうか?
奥から受付嬢が2枚の羊皮紙とペンとインクを持って戻ってきた。
「お待たせいたしました。こちらのカウンターの席で試験を受けていただきます。今回の試験は各種薬草やキノコの種類の名称や効能の確認と調合材料と調合成功後の薬の名称と効能の試験です。制限時間はこの砂時計の砂が落ち終わるまでですので頑張ってください!ではスタートです〜」
試験は簡単だった。というのも全部ルガルさんのおかげなのだが……あの人が試験官なんじゃないかというほど正確に勉強した部分がでてきた。
おかげで満点をとり無事にF級試験を突破した。
「おお〜!基本とはいえ満点の人は珍しいです!すごいですね。誰かに教えてもらったんですか?」
「まあな、師匠がいるからな。じゃあ早速E級の試験を頼む」
「わかりました。次はギルド訓練場で魔物と戦ってもらいます。武器や魔法の制限はなし。相手はゴブリン2匹のみですので頑張ってください!では案内しますね!」
受付嬢に連れられて受付の奥の部屋に入りさらに奥に扉があった。この扉の向こうが訓練場らしい。
「ゴブリン達の用意ができたようなのでさっそくやりましょう!今回の制限時間も砂時計で行いますので頑張ってくださいね!」
扉を開いて中に入ると2匹のゴブリンがキョロキョロと見回していた。木でできた棍棒とダガーを持っている。
鑑定……ゴブリンLV5。ゴブリンLV5か、リザードマンと同じか、敵じゃないな。
ゴブリン達は俺を見つけると奇声を発しながら突撃してきた。
1匹目がダガーを突き刺そうと突進してくる。もう1匹は右に回り込んで死角から棍棒で殴ろうとしているようだ。
冷静にダガーを左に避ける。右に回っていたゴブリンが慌てて棍棒を振り回すが虚しく空を切った。3匹ゴブリンがいたらもう少し連携が取れただろう。
敵が並んだ……!決める。
「ふん!」
疾風切りを使い並んでいたゴブリンの頭をほぼ同時に斬り取る。
断末魔もあげれずにゴブリン2匹が即死した。
ドアがバンッ!っと勢いよく開き先ほどの受付嬢がキラキラした目でこちらを見ている。
「おおー!!なんですか今の技?!というかゴブリン2匹を同時に倒す人なんて初めて見ましたよ!すごいです!最高記録ですよこれ!!」
1人で騒ぐ受付嬢を宥めて試験結果を聞く。わかりきっているが。とりあえず眠気が覚めたようで何よりだ。
「結果はこれでいいな?」
「もちろんです!これで自由に冒険と依頼を受けることができます!もちろん迷宮にも行けますのでご安心を!」
気になることを聞いた。迷宮とはなんだ?
「迷宮ってなんだ?」
「あ、知りませんでした?迷宮は魔物の一種で迷宮内で魔物を生み出し中に入った人間や動物を殺して栄養にします。ちなみに内部の魔物はアイテムは落としますが迷宮の一部なので繁殖などはしません。迷宮には宝箱があるので頑張って探索してください。迷宮についての説明は以上です」
「なるほど、ありがとう。もう掲示板の依頼を受けてもいいのか?」
「もちろんです。冒険者になりたてのときはギルドから最低限の薬や食料などが無料で支給されますので是非活用してくださいね!」
ありがたいことを聞いた。
金は持っているがまだ薬や食料なんて持っていない。今あるものといえば大量のゴブリンのダガーにリザードマンの鱗と尻尾、あとはレザー防具一式のみだ。
「ありがとう。とりあえず簡単そうなものを選んでみるよ」
そう言って掲示板を眺める。
予想していたがあまり強そうな魔物はいない。その多くがゴブリンやリザードマン、ハーピーなどの小型の魔物が多い。その他だとドワーフの鉱山仕事の護衛や行商人の護衛などしかない。
適当にゴブリン10体の討伐と書かれている羊皮紙をとり受付嬢に渡す。
報酬は1000ゼニ、ゴブリン1体で100ゼニだ。
「これで間違いないですね?目的地の『恵みの森』はご存知ですか?」
「いや、ここに来るのは初めてで地理がわからない」
「わかりました。ではギルドの者と一緒に出発しましょう、恵みに森は薬草や木の実などの資源が豊富ですが魔物も数多く生息します。商人や冒険者に人気のあるエリアです」
「付き添いがいていいのか?」
一緒に来てくれる人がいるのは迷わずに行けるし心強いが少々危険な気がする。
「その点に関しては心配ありません。エリアに案内する人のほとんどが引退した冒険者の方なので自分の身は守れます」
なるほど、なら心配はいらないか?ほとんどというのが気になるところだが……。
「よし、では出発しよう。早い方がいいだろう」
「はい!依頼の成功をお祈りしています……あ、そういえばエリアにいる魔物は一定ではありませんので手に余る魔物に遭遇した場合はすぐに逃げてください」
「ああわかったよ」
俺は軽く聞き流しながら出口に向かって歩く。
とんでもないことになるとは知らずに……。
今回は特に新しい魔物も出てきてないので武器の紹介をします。
封竜刀・神羅……神々を喰らい尽くした破滅の竜が封印されているとされる刀。刀の中に宿る竜を見た者も竜の名前も知られていない謎の刀。切れ味は鋭く、魔法攻撃力を上昇させられるがタクヤは気づいていない。




