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裏庭で野良猫に餌をあげていた私が王太子妃になるまで  作者: 椿


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エピローグ




…どうしてこうなってしまったのだろう。

煌びやかなシャンデリア。

上っ面の笑顔と拍手と歓声。

私もそれに返すように上っ面で手を振る。


………怖い。気持ち悪い。

私はこんなの望んでなかったのに。


隣にいる彼は本来なら私には手の届かない人。

それなのに私を何よりも愛しいもののような目で見つめてくる。


…あぁ、逃げられない。と思った。


私はただ…

裏庭で野良猫に餌をあげていただけなのに。


「ここに第一王子オスカー・レオン・アストリア

ロベリア・セレヴァイン公爵令嬢の婚約を宣言する!」


陛下の言葉に城下町の方からも大きな歓声が聞こえてきた。


本当にここまで長かった。

実務教育も生半可な覚悟ではなかなか進まず、頭を抱えている間にひと足先にオスカーさんとアンジェリカ様は学園を卒業してしまって。

学年が下で一人残された私は、卒業までになんとか形にすることを求められた。

全ては卒業と同時に婚約発表をするため。


チョビともなかなか遊べない。

実務の中には極秘事項も多くアンジェリカ様に聞くことも叶わない。

授業、実務、外交のための語学勉強。

1年間はあっという間に過ぎていった。


『よく頑張りましたね』


先日王妃殿下からそう言われた時は泣き過ぎて大変なことになった。


私達の出会いは美談となりシンデレラストーリーとしてかなりの人気を有しているらしい。


私自身もまさか裏庭でチョビと戯れていたら王太子妃になるだなんて思ってもなかった。

私は貴族社会が嫌いで、めんどくさくて。

適当に仕事して適当に暮らしていければいいやとすら思っていたのに。


そんな気持ちを全部飲み込めるほど好きなオスカーさんと出会えた。


「ロベリア」

「はい」

「愛しているよ。」

「…私も」


愛してる

その言葉はキスに飲み込まれた。

辺りが大歓声を上げる。

人前でこんなの恥ずかしいのに、私は静かに目を閉じた。







ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。


この作品は、私にとって初めて長編らしい長編に挑戦し、最後まで書き上げることができた作品です。

これまで短編や中編を書きながら学んできたことを、自分なりにたくさん詰め込みました。


ただのシンデレラストーリーではなく、一人の女の子が恋をして、悩み、少しずつ成長していく物語を書きたいという思いで執筆していました。


また、作中でロベリアが経験し、学んでいくことの中には、私自身が現実でも大切だと感じている考え方を、ほんの少し織り交ぜています。


少しでも楽しんでいただけたなら、とても嬉しいです。


作品を楽しんでいただけましたら、評価やリアクション、感想をいただけると今後の励みになります。

また、誤字脱字など見つけられましたら、こっそり教えていただけると助かります。


この後は、作者が密かに気に入っていたキャラクターたちのssが2本あります。


今後ともよろしくお願いいたします。

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