鍋パは、最強
それは……八尺だった
「ぽぽぽ?(蝶羽?)」
「八尺?……なんでここにいるの?」
八尺は、私の肩を掴み覗き込んでくる。長い髪が私を包む混む。
そして私は、思う。胸、でっかと。つい自分の可もなく不可もない胸に触れてしまう。私ももう少し欲しかった。母は、私より大きかった。私の胸は、父の遺伝子により母の遺伝子が薄れ可もなく不可もない胸になってしまった。
絶壁よりは、マシと思われがちだが平凡なりに悩みがあるのだ。大きいのは、言わずもがな需要がある。絶壁は、あ〜えっと……そういう人?とかに需要がある。平凡には、需要がないあくまで平々凡々なのだ。
でも知り合いに言われる。大きいのは、方が凝るって言うし、絶壁は、ないのが悩みだから可もなく不可もない胸がいいのだと。私は、思う全員、ないものねだりだと。
「ねえ、大きい胸って実際、凝るの?」
「ぽぽぽぽぽ(私、幽霊だから凝るとかない)」
真相は、何処に…………
「何処に行ったんだ?」
おや?近くに尾行男が……八尺にいろんな意味で驚いてたから忘れてた。
「な……なんだ、あれ」
「あ……あ…………うわぁあぁぁぁ」
お?尾行男になんか合ったようだ。怪異か?都市伝説か?妖怪か?安心しろ私が逆に驚かせてしばくからな。
「ぽぽぽ(私が驚かす前にやられちゃった)」
「明日、呼び出されて怒られるかも」
「あっ八尺さん、悪そうなやつがいたんで驚かせましたっス」
白いくねくねしたやつが腕をくねくねさせてくねくねと歩きながら声のオクターブを上げたり下げたりくねくねさせて声をかけてきた。
「くねくね、お前、田舎に出るはずだろ。なんでここにいるのよ?」
「あっ!蝶羽さん、じゃないですか!昨日は、ありがとうございましたっス」
「昨日、アンタが持ってきた漬物、美味かったわね。野菜が美味いからかな?って質問に答えなさいよ」
「ぽぽぽ(野菜、とっても美味しい)」
「実家で育ててる野菜っス。鍋にしたらより美味いっスよ」
まずい、野菜のお口になってしまった。肉!を食べたかったのに……野菜も肉もなんでも美味しく食べれて簡単な料理、あった!
「くねくね。野菜、持ってる?」
「昨日、大好評だったのでいつでもあげれるよう持ち歩いているっス」
「ぽぽぽ?(何するの?)」
「鍋パよ。肉は、冷蔵庫にあるし昨日の酒も残ってる。材料を切って鍋に入れ、味付けするだけで美味しい野菜と肉を食べれる」
「おっ!いいっスね〜酒もあるなんて最高っス」
「ぽぽぽ!ぽぽぽ!(鍋パ!鍋パ!)」
「まだ、アンタら呼んでないよ?」
「えっ?呼んでくれないんスか?」
「ぽぽぽ?(呼んでくれないの?)」
私、性格悪いからね、焦ってる2人を見てると…ふふ、笑えてくる。
「ふっ安心して。冗談だから」
「ぽぽぽ(よかった)」
「酷い冗談、やめてくださいっスよ。あっ口裂けさんとメリーさん、呼びますか」
「あの我儘どもの相手をする余裕がない」
机にガスコンロを置き、その上に具材を入れた鍋を置く。そして火をつける。
鍋ができるまでの時間を漬物をつまみに酒を飲む。昨日に続いて今日も酒を飲むことについての文句は、聞かない。
「で?なんでアンタは、ここにいるの?」
「いや〜都市伝説も上京する時代なんでスよ。両親も応援してくれましたっス。」
「待ってアンタに両親、いるの?」
「誰だって両親は、いるじゃないでスか。うちは、代々くねくねをやってる一族なんでスよ」
代々やってる?どういうことなの?都市伝説って噂話から生まれたんじゃないの?
「ぽぽぽ(蝶羽にも両親いるでしょ)」
「え?いるけど母は、数年前に亡くなってるよ」
「ぽ、ぽぽぽ(ご、ごめんなさい)」
「都市伝説に人を気遣うんだね…………大丈夫もう立ち直ってるから」
「俺もばあちゃん死んでますっス」
くねくね、空気をもっと悪くするな……ここは、スルーでいいか?
「そろそろ蓋を開けても良さそう」
夏に鍋を食べる背徳感やべーけど野菜が甘くてうめー鶏肉もうまい。そして一番美味いのは、ラーメンとはんぺんだ。ラーメンは、締めと言われるがラーメンは、美味いから普通に入れる。
締めは、明日に持ち越す。それは、締めと言うのかと言う疑問は、聞かない!鍋に米を入れおじやにする。明日の夜ごはん、楽になるし余ればその次の日のお昼になる。
つまり鍋は、最強だ!だが私の舌は、飽きやすいのでやりすぎると飽きる。罪な舌だ。




