短毛でも長毛でも猫は最高な存在ですよね⁉
イスカとユゥイが自己紹介をしてくれたからお兄様の後ろから自己紹介すれば
「うん、ナーシャ様よろしくね」そう嬉しそうに笑うイスカと…
「わぁ!リカル元気になったのね!」私の周りを浮かぶリカルに手を伸ばせば
「う、ん。お父様…レオさんのおかげで」そう言って嬉しそうなイスカに
お兄様も嬉しそうだったんだけど…
「…この人がアナスタシア様?全然可愛らしくないじゃないか」
その一言で笑顔のお兄様から言葉に出来ないオーラが漏れ出し…
「えっと、可愛らしいのはお兄様だと思います」なんてったって公式美少女(仮)ですものなんて思って頷けば不機嫌そうに揺れるスラっとした尻尾に飛びつきたくなる衝動を抑えて
「なのでユゥイさんはお兄様の従者が幸せなのではないのでしょうか?」
その言葉で毛をボファッと膨らませるユゥイと…
「へ?ユゥイくんはナーシャの従者になるとばかりボクは思っていたのだけど」
そう驚きでオーラが霧散したお兄様だったから
「そうなのですか?私はお兄様にユゥイさんが相応しいとばかり…」お兄様を見上げながら言えば
「でも、レオさんはユゥイはナーシャ様の元へ「そんなに俺の見た目が醜いのか」ユゥイ、違うと思う」俯いていたユゥイからそんな言葉が聞こえた瞬間イスカが
首を振って止めたけども…
「どうせアンタもこんな毛が短い獣人じゃなくて毛の長いやつの方がいいんだ!
嘘つき!」そう叫んで走り出すから
「ユゥイ待ってくだ…うわぁ⁉」走り出そうとした瞬間石に躓いて…
「っ…ナーシャ!」慌ててお兄様が助け起こしてくれたけども…
「血が…リカル」そう言って小さな水の球を浮かべて洗ってくれるから
「イスカ、ごめんなさい」そう言って謝れば
「ううん、これ位は平気…でも」そう言って上を見るから私も見上げた瞬間…
「ヒェッ…」お兄様の顔が見せられませんの規制がかかるレベルで怒ってる。
これはお母様顔負けの般若顔だ…と思った瞬間
「アルフ、行け」短く一言命じて
「転ばせろ」小さく呟いたお兄様の手の中には緑色の光が溢れていて…
「…ナーシャ様危ない」イスカに手を引かれて二歩下がった私は頭の中で…
うん、金花のキャラってハイスペックだったわ。意識を彼方に置こうとした瞬間
「うわぁ!」ユゥイの声がして…
「アルフ、取ってこい上手でしたね」嬉しそうにアルフを撫でているお兄様だけどアルフが銜えてるのは…
「離せ…同じ猫だろう!」暴れているユゥイなんだよね…
「…ユゥイ、ナーシャ様に謝る」そう言ってアルフからユゥイを受け取って
手を引いてきたイスカだけど…
「…絶対やだ、だってコイツも俺の事を獣人としてしか見ないだろ!どうせどいつも一緒なんだ」そう言ってから
「獣人が好きな奴なんてただの可笑しな奴なんだろ」
あっ、間違えてはない気がするけど…キミもタイミングが悪いね⁉
それを今言っちゃうってことは…
「今なんて言ったかな?ユゥイくん、もう一度言ってごらん?」鞭を持つお兄様に
「…それ、言ったらだめ。ルー様怒るしオレも怒る」
首を振りながらユゥイをお兄様から庇うイスカの図が出来上がり
心の中で頭を抱えてどうやって止めるか考えていれば毛を逆立てたまま…
「父さんがお嬢様は獣人に偏見がないって言ってたのに嘘じゃんか‼」そう言って尻尾を膨らませるのを見ていた私は…抑えきれない衝動に身を任せることにした。
「大丈夫ですよ、ユゥイくんは可愛いですもんね大丈夫ですからね?」
そう早口で言ってからギョッとするユゥイを抱きしめて…
「な、撫でるなああああ!」叫んで手を痛くない強さで叩くから
「ユゥイ君が嫌いなわけではなくてお兄様は見ていただけばわかる通り
すごく綺麗な方なのです。だからこそレオとレティのあの教育を
耐え抜いた人がいいと思ったのですよ、
イスカが駄目というわけではないので大丈夫ですからね?」
そう、この時の私は気分は新しい家族(犬)を迎えた時の
実家の拗ねた猫を相手している感じだったんだ。
言い訳すると本当にユゥイはそっくりだった。
三歳でいきなりお兄ちゃんになって家族から今までより沢山構って貰えなかった
あの子そっくりだったんだ。
あーとか、ちょ…撫ですぎとかの声が聞こえない私は
「…ルー様、一緒に身体鍛え、る?」そっと背中を擦ってるイスカと
「うん、本格的に鍛えようと思う。精霊に愛して貰ってるから身体が弱いって考えを絶対ひっくり返す…そしたらナーシャも可愛いって言わないよね」
変な方向に燃えている兄様と頷くイスカという不思議な時間を破ったのは…
「おや、決まったのかな?」レオと
「ナーシャ、もしかしてルーに可愛いと言ったのかい?」心配そうな顔をして
首を傾げるお父様だったから
「決まる…?」そう首を傾げる中でも手の中にあるフワフワを撫でる手を止めないでいれば
「ナーシャ様、それくらいにしてやってください、面白くなってしまいます」
そう言って笑うから
「あ、ごめんなさい!ユゥイさん大丈夫ですか?」
そう言って手を離してしゃがんでしまった彼を見れば…
「見るな…」そう言って顔を覆ってしまうからレオを見上げれば
「ほら、しっかりしなさいユゥイ。決めたのだろう?」
そう悪戯めいたレオの声に疑問符を浮かべていれば
「ああ、父さん決めた」そう言って蹲ったかと思ったら頭を振って…
「アナスタシア様」
「え?あ、はい」手を取られたから姿勢を正せば…
「我が剣は汝の物、我が盾は汝を護る物…我は剣であり盾である。
汝を主人とし絶対的な忠誠を」そう言って見上げるのを…
「えっと、絶対な忠誠は要らないので言いたいことあったら言ってください」
ユゥイのBADはお人形みたいな彼に死に追いやられるんだからそれを回避するには
言いたいことを言って貰えればいいんだ…
なんていきなり契約の言葉を言われた瞬間浮かんだからそのまま言えば…
「は…?」キョトンとしているユゥイに
「ハッハ!ユゥイ、条件を出されたらどうするんだったかい?」
その声に耳と尻尾をピンッと伸ばした彼は…
「わかった、俺は言いたいことを言う。」そう言って私の手を額に当てるから
「いいこいいこですね」そう本当に無意識に撫でてしまい…
「ユゥイ、よかったですね。ナーシャ様息子をよろしくお願いします」
そんな嬉しそうなレオの声で我に返った。
「あっ…契約しちゃった」小さく呟けば
「俺じゃ不満か…です」そうデコピンをするユゥイにホッとして
「ううん、よろしくねユゥイ!出来ればナーシャと呼んでくださいね?」
様付けとか怖いからなんて思って言えば
「ん、わかった」そう頷いて耳を動かすから視線を向けたところで
「ナーシャ様にユゥイ、おめでとう」そう私を撫でてくれたのは…
「イスカもお兄様とおめでとうございます」そう言えば嬉しそうな顔で頷いて
「これでルー様、と一緒にナーシャ様を護れる」
聞き間違えのような単語が聞こえた気がしたけど…
「ナーシャおめでとう、ナーシャを泣かせたら夜道は気を付けるんだよ?」
笑顔のお兄様に
「わかってる…ます。ナーシャは護ります」その言葉遣いにこの子本当に五歳?
なんて思っていた私は…
「ナーシャ、リリア様のお茶会は参加するでしょう?」
「ふぇ?リリア様?えっとお兄様やイスカ、ユゥイが行くのであれば行きますわ」そう言って手に持っていたクッキーを呑気に食べていたその時の私は知らない。
「リリア様…って王妃様だったのですかお母様」呆然と呟いた私と
「初めまして、ファスカ・フィニアス・ファスカーレです。貴女のご両親には
いつもお世話になっています。」腹黒打算的王子というフラグと…
「フィリア・アイン・ミュレート…です」
大人しく小鳥のような可愛い声をしている少女と会話をし…
「…」無口で小さくお辞儀をした後にさっと隠れてしまった女の子と
「ライカ・グレイス・イルミーナと妹のシルヴィアです!
同じ守護三家としてよろしくな!」明るくて顔立ちが整ってる彼も攻略キャラで
「今日、何人の対象に会うのよ…」そう呟いて飲み物を取りに行ってくれたユゥイを待ってる最中に
「…」じっと見つめる白い狐の男の子を見かけて撫でまわすなど
濃いお茶会の時間を過ごすことになるとはその時思っていなかった。




