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問題児in追放修道院  作者: バタ足攣り太郎


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第97話 現状+現実=逃避

「さて、改革派とかいうアホどもに関してなんだが・・・あいつら、マジでアホだから逆に行動の予測がしづらいという問題がある」


「わぁお、だいぶ辛らつぅ」


「そりゃ、人質なんざとられてこき使われればな」


 やっはー、あたしはリタちゃん。


 今、フランチェスカとペルフェ侯爵(双子イルズの兄の方)、そしてあたしの三人で改革派への対策の打ち合わせをしてる感じ。


「実際、私たちも隣国であるシエル王国に単独で喧嘩を売るだなんて、想像もできなかったからね」


 言いながらフランチェスカは頭を抱えている。


 まぁ、今は敵とはいえ、自国の貴族がこんなバカをやらかしたら頭を抱えたくもなるよね。


「本当に、何を考えているのか・・・内部にいたペルフェ侯爵の意見はどんな感じだい?」


「あー、やつらはですねぇ・・・」


 ん?なんか、侯爵の歯切れが悪い・・・?


「どうしたんだい?これは、今後の対策を練る上で重要な話だ。王族への不敬だなんだと固いことは言わないから、遠慮なく発言してほしい」


 フランチェスカがペルフェ侯爵の目をしっかりと見つめ、力強くそう発言する。


 そして、ペルフェ侯爵は視線を逸らす。


 フランチェスカが回り込む。


 ペルフェ侯爵が目を逸らす。


 ・・・そこから、同じやり取りを二回くらい。


 なにこれ。


 いや、こっち見んなペルフェ。


「いったい何なのさ二人して!?」


「ちょ、あたしまで巻き込まないでくれる!?」


 だからこっち見んなってペルフェェ!!


「おい侯爵兄、こっち見ずにちゃんと話しなって!」


 他国の貴族への無礼?


 知るか、こっち巻き込んでくる厄介なやつなんか侯爵兄で充分だ!


 実際、バツの悪そうな顔をするだけで注意されないし。


「あー、その、だな。姫様、落ち着いて聞いてくださいね?」


「うん」


「お願いしますよ?」


「ああ」


「本当に頼みますからね?」


「わかった」


「絶対にぜっt」


「いいからさっさと話せヘタレ侯爵兄ィ!」


 しつこいわ!


 ツッコんだあたしは決して悪くないはず。


「あー、その・・・内部にいた私の見立てなんですがね、あいつら・・・基本、ノリで行動を決めてます」


「「は??」」


「『ここで隣に喧嘩売ったら、王族派は困るんじゃね?よっしゃ、やったるぜー!』てな感じで、勢いで突っ走ってます」


 気まずそうに語るペルフェ侯爵兄、そして黙るあたしたち。


「・・・・・・」


「あの、姫様?」


「あ・・・」


「あ?」


「アホかあああああぁぁぁぁ!!」


 空気の凍ったそんな場を打ち破ったのは、フランチェスカの心からの咆哮であった。


「だからアホなんですって!!落ち着いて聞いてって言ったじゃないですか!」


「いくらなんでも無理だよッ!!」


 うん、あたしもそう思う。


 これはフランチェスカは悪くないでしょ。


 まあ、そんなこんなで話し合いはカオスなターンへと突入。


 荒れ狂うフランチェスカに、頭を抱えるペルフェ、そして呆れるあたしという構図が出来上がったわけだけど・・・


 ふと、空を見たら暗くなっていたので、あたしらは話し合いを切り上げて森で一泊することにしたのだった。


 ・・・現実逃避とか、言ってはいけない。




 次回の更新は6月6日(土)午前6時の予定です。

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