表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
問題児in追放修道院  作者: バタ足攣り太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/94

第87話 急報+愚行=放心

 オッス、あたしリタちゃん。


 アリスの案内で暗い地下通路を越えた先で、地上よりも明るいSFのような部屋にあたしたちはたどり着いた。


(あね)さん!急報です!!」


 そして、中に入ったアリスに対し、部下と思しき男が紙を持ってやってきた。


 アリスはそれにさっと目を通すと、あたしらを部屋の中央にある大きな机へと案内する。


「さて、改めてここの使い方を教えてやりたいところだが、少し状況が変わった。あんたらもすぐに動かざるを得ないかもしれないね」


「というと?」


「クエイ公国のタカ派が動いた。ベリアーザでの工作が失敗した影響か、焦ったバカが出たみたいだね」


「・・・・・・」


 アリスのこの言葉に、ガイルのおっさんの眉間に皺が寄る。


 そりゃ、そのベリアーザの出来事の当事者だもんね。


 ともかく、あたしらは黙って話の続きを聞くことにした。


「ここも含めてシエル王国との国境にある街にはシエル王国側の商会や施設があるだろう?どうやらそこに難癖をつけて施設ごと財産を接収するって話になったらしい」


「「「は??」」」


 いや、あの・・・え?


 あたしらは混乱した。


 いくらなんでも意味が分からない。


 水面下で争い始めたとはいえ、一応シエル王国(うち)とクエイ公国は友好国だよ?


 そんな他国の施設を問答無用で占拠して、情報と資源、それに財産を接収??


 そんなことをしても、他の国から顰蹙(ひんしゅく)を買って終わりでは??


「だから言ったろ?バカが出たって」


「いや、いくらなんでもそこまでのバカが出るとは思わないじゃん」


「そうですわ。素人のわたくしたちでもそれがありえない愚行だというのはわかります。その・・・正気ですの?」


 リリスが思わずストレートに聞く。


 いや、だって、マジでヤバいでしょ。


 ガイルのおっさんに至っては、軽く放心しているレベルだし。


 さっさと起こすか。


「ほら、おっさんしっかり!!」


 ネコ騙しパーン!


「ハッ!!す、すまねえ。あまりのことに思考が止まってやがった」


「今回の件に関しては、あたしでもあんたをなじることはできそうにない。それだけ、意味の分からない情報だからね」


「一応聞くが、誤報の線は?」


 ガイルのおっさんのその問いかけに、アリスは部下の方を見る。


「へい。あまりの情報だったんで、多めに確認を回しやしたが、確かな情報なようです」


「だ、そうだよ。まったく、自国のことながら頭が痛いねぇ・・・」


 今の部下の発言から、情報が出てから確認に時間がかかってるっぽいし、これは早く動かないとまずいかな。


 とはいえ、あたしらは自国の支援が使えない。


 それでここを頼って来たわけなんだけど・・・


 リリスを見れば、同じことを考えているのか難しい表情をしている。


 そんなあたしたちの様子を見て、リリスはにかっとした笑みを浮かべてこう言った。


「手が足りないんだろう?安心しな。こっちの国のバカの暴走でもあるし、今回は力を貸してやるさね」


「ありがたいよ。でも、どうするの?」


「なぁに、蛇の道は蛇ってね。もちろん、あんたらにも動いてもらうよ。特にガイル!!あんたのことはこき使ってやるから、覚悟するんだね!!」


「お、おう!」


 こうして、あたしらはクエイ公国の地下組織「闇光」の力を借りて、公国内にある自国の施設を救うために動くことになったのだった。

 次回の更新は3月28日(土)午前6時の予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ