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問題児in追放修道院  作者: バタ足攣り太郎


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102/102

第102話 会議+酌量=乙女センサー発動

 本話で一旦、当作品は二度目の休載とさせて頂きます。詳しくはあとがきにてご覧くださいませ。

「皆、ご苦労だった」


 クエイ公国王城、その王族区画にある一室。


 そこには現在、複数の人物が集まっていた。


 クエイ公国の国王とその娘であるフランチェスカ王女、それに暗部として活動しているアリス。


 そして隣国から潜入していたはずなのに、いつの間にやら派遣された立場になってしまっているこのあたし、ティータことリタちゃんとミリーことリリス、そしてベリアーザの前子爵のガイルのおっさんだ。


 ってことでおっす、あたしリタちゃん。


 公国内の各地の有力貴族に手紙を届けたあたしたちは今、次の作戦を練るべく集まっていた。


 そして、実はさっき言っていなかった参加者がさらに四人・・・


「して、イルズ公爵よ・・・いや、イルズ公爵たちと言った方が良いな?」


「「はっ!」」


「そなたらは我らに協力する意思がある、ということでよいのだな?」


「「無論、身命を賭して!!」」


「・・・そなたらの事情は先ほどフランチェスカより聞いた。弟であるルイの家族が人質にとられていた、と」


 その言葉に、ルイと一緒に話を聞いていたその妻のマニィとアレクも緊張を露わにする。


「残念ながら一切の処分を下さないという訳にはいかぬが、こちらに協力するというのであれば、そこも含めて情状酌量としようぞ」


「はっ!!ありがたきお言葉!!」


 形だけでも王族へと反旗を翻したにしてはかなり寛大な処置だ。


 これで一安心・・・


「お待ちを、陛下」


「ぬ?」


「兄さん?」


 かと思いきや、兄の方であるペルフェが異議を唱え出した。


「弟もまた、人質として扱われておりました。故に、咎は全て私めが」


「兄さん、何を・・・!」


「戦闘力に関しても定評のある私は、裏でさらなる脅迫を受けておりました。ですので、弟は完全な被害者です。どうか、寛大な御慈悲を」


「・・・うむ、良かろう。そなたの長年の献身もある。なれば、ここからはそなたにさらに働いてもらうことになるが、構わぬな?」


「はっ!!全力で勤め上げる所存です!!」


 ペルフェは膝をついて国王にそう誓うと、今度はルイたちの方へと向き直った。


「ってことだ。後は任せろ」


「兄さん、そうやってまた兄さんは・・・」


「体を張るのは俺の役目、そんで事務方はお前。それだけの、いつものことだろ?」


「・・・わかった。陛下、私も全力で協力させていただく所存です」


「うむ。そなたの事務処理能力は正直当てにしておる。奥方とご子息はしっかりとこちらで保護する故、全力を持って事に当たるが良い」


「ははっ!!」


 どうやら、イルズ公爵ズはうまく収まるべきところに収まったみたい。


いやー良かった良かった。


 さて、問題は・・・


「「・・・・・・」」


「二人とも、なんでそっぽを向いてるの?」


「「いや、別に・・・」」


「別にって態度じゃありませんけど・・・」


「「特になんとも」」


 無駄に息が合って気まずそうなガイルのおっさんとアリスの様子に、あたしとリリスは顔を見合わせるしかない。


 いったい、何があったんだこの二人・・・


 ここから、さらに動こうって時に大丈夫かなぁ・・・


 そんな風に不安になりつつも、時間は待ってはくれない。


なにやら、話し合いが次の段階へと進みそうだ。


「さて、これで書類は届け、隣国との全面対決は避けられたと考えていい。では、次の問題だ。フランチェスカよ」


「はい、父上。次の問題は、ティータちゃんたちから情報提供があった、操作された魔物についてだ。ティータちゃん」


 お、話が振られた。


 なので、あたしは説明する。


 大まかに、ベリアーザで遭遇したこと、人に擬態していたこと、戦闘力がかなり高かったことを。


「行動を一緒にしていたフランチェスカ様や戦ったペルフェ公爵なら、あたしの力は少しはわかったと思うけど、そのあたしがほとんど相打ちに近い形で倒すしかできなかったのが、件の魔物」


「ティータちゃんが、相打ち!?」


「おいおい、とんでもないな」


「そして、わたくしが確認したのですが、それは人に擬態していたイビルシルバーでしたわ」


「そうか、イビルシルバーは知能の低い魔物。それで、遠隔で操られていたって話になるわけだね」


「そういうこと」


 あたしたちの話を聞いたクエイ公国のみんなが考え込む。


「改めて聞きたいんだが、魔人化はしていなかったんだな?」


「ええ。魔人化した魔物はその顔が人間に近くなります。ですが、その個体の顔はイビルシルバーそのままでしたわ」


「そして、イビルシルバーの生息地はウチの国にもあるからね。そっちは仲間が当たってる。でも、一連の流れからクエイ公国の方にも候補地があるとにらんでる。それに・・・」


「我が国が本意ではないとはいえ、戦いを仕掛けて来ていた状況から、こちらにイビルシルバーの向こうにいた犯人がいる可能性が高い・・・か」


「はい。ですので、そちらに調査を依頼したく」


「・・・それは、貴国からの正式な依頼として考えても?」


「構いません」


 あたしが国王の問いにそう返事をすると、国王は立ち上がって指示を飛ばし始めた。


「よし、ではイビルシルバーの生息地と怪しい貴族を絞り込む!!ルイよ、さっそくそなたの力を貸してもらうぞ!!」


「はっ、御意のままに!!」


 こうして、クエイ公国の王族派は動き始めた。


 これからさらに忙しくなることを予感しつつ、他国者であるあたしたちは大人しく続報を待つことにするのだった。


「・・・それはそうと、まじでアリスと何があったん、父さん?」


「いや、だから別に何も・・・」


「またまたぁ」


「ええ、またまたぁですわ」


「「ふっふっふっふ」」


「お、おい、お前ら・・・笑ってるのに怖いぞ!?」


 こんな面白そうなこと、逃す手はないよね?


 あたしは同じ考えっぽいリリスと一緒にガイルのおっさんから話を聞き出そうとするのだった。





 作者の多忙につき、本作はここで一旦二度目の休載とさせて頂きます。

 読者の皆様には、またお待たせする形となってしまい、申し訳ございません。

 連載再開のお知らせは作者の活動報告か、並行して連載している『変人たちが行く異世界紀行』にてさせていただきたいと思います。

 ご迷惑をおかけいたしますが、必ず戻って参りますので、再開の知らせをお待ちください。

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