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3.おっさんを見直しました

「あさひー。お父さんと一緒にスイッチやろう。あさひの大好きなポケモンの新作ゲットしたぞ」

「1人ですれば」

「え、何でだよー。いつも一緒にやってただろ?」

「私もう中学生だよ?中学になってまでお父さんと遊ぶ女子なんていないよ」

「そ、そうか、、、寂しいなぁ」


『あーあ、父ちゃんあ肩落として行っちまったぞ。お嬢ちゃん、もう少し父ちゃんに優しくしてやってくれや』

「無視しないだけ優しいよ。友達とか一言も口聞かないって言ってたし」

『どこの娘も父に対する感謝がなさすぎる。家族のために汗水垂らして働いてると言うのに』


最近、親にイライラすることが多くなった。

特に父とは会話をするのも面倒に思う。

これが俗に言う反抗期ってやつなんだろう。

おまけに、オリオンまで親みたいな小言を言ってくるから、溜まったもんじゃない。

あーうざっ。


しかし、私が拾ってきた犬だし、世話をしないわけにはいかない。

今日も今日とてオリオンを連れて散歩へ出かけた。


わー公園の前にヤンキー高校生男子が屯してる。

やだなー違う道から行こう。

と、引き換えそうとした時

「おい、そこの女!止まれ」

最悪だ。絡まれる。

無視するのも怖いので、仕方なく振り向いた。

屯していた中のリーダー的な2人の男子高校生がこちらに歩いてくる。

「お前、さっき俺らのこと見て、あからさまに嫌な顔して引き返そうとしたよな?」

真ん中の金髪の男子が目つきの悪い目で私を睨みながら言う。

「いえ、ちょっと用事思い出して」

「嘘つくな。お前年下だよな?先輩に会ったらちゃんと挨拶しろ」

「てか、こいつよく見たらなかなか可愛いじゃん」

と金髪男子の右側にいる、銀髪ツンツン頭の男子が、タバコを加えたまま顔を近づけてくる。

「俺らが楽しい大人の遊び教えてやるよ」

とニヤニヤしながら私の肩を抱き寄せようとする。

やだ、怖い、けど声が出ない、誰か、誰か助けて。

「ワンワンワンワン」『おいがきンチョ、お嬢ちゃんから離れろ』

「何だこの犬、うるせえな」

そう言って金髪男子がオリオンを蹴飛ばした。

「オリオン」

私は咄嗟に銀髪男子を払いのけ、地面に倒れたオリオンの元へ走った。

「犬も飼い主も舐めた真似しやがって」

とヤンキー2人が、怒りの形相でこちらに向かってくる。

その時

「あさひー」

「お父さん?」

「やべ、逃げんぞ」

大人が来たことにビビったのか二人は走って逃げて行った。

お父さんは追いかけようとしたが、チャリで逃げた2人に追いつけず、「ちくしょー」と言いながら戻ってきた。

「あさひ、大丈夫か?」

「私は大丈夫だけど、オリオンが」

気を失っているようで、呼びかけても返事はない。


その後、父と一緒にオリオンを病院に連れて行った。


幸い、大きな怪我はなく、すぐに意識も戻った。

場所が砂の上だったのが功を奏したらしい。

お父さんはオリオンの尋常じゃない吠え声を聞いて飛んできてくれたみたい。


家に帰り、砂で汚れたオリオンをきれいに洗ってやった。


「オリオン、言い忘れてた。助けてくれてありがとう」

『愛犬がご主人様を守るのは当たり前だ』

「おっさんのくせに、かっこつけちゃってー」

『わしも、お嬢ちゃんに言い忘れてたわ。わしを拾って助けてくれてありがとな』

「うん」


これからはもう少しオリオンに優しくしてやるかな。

あと、お父さんにも。

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