8.俺様、世界の王になって無双する・・・
大神官の巨乳3人娘達に朝食を食べさせると、昨日の会議室ではなく、王宮内の小さな応接室で、悠は宰相にこの国の現状について、説明を受けることにした。
大法官や宮廷書記官長は、悠が予想したとおり地球と似たような仕事だった。
まず、大法官は貴族でも庶民でもなれる官僚のトップである。大法官に平民が就任すると一代貴族の子爵になれると言われた。
宰相は、国王の政務の補佐をする。就任するのは、公爵、侯爵、伯爵家の出身者が多いと言われた。現在の宰相は、侯爵家の出身だという。宰相就任中は、公爵家の待遇を受けるらしい。宮廷書記官長は、宰相の補佐的な仕事をするらしい。行政の重要な決定事項は、宰相、大法官、宮廷書記官長、財務長官で話し合って決めるという。宮廷魔法団長は、魔法使いを管理する仕事だという。
この世界の人間には、身分に関係なく魔法を使うことが出来る。強力な魔法力を持った人間は、試験を受けて宮廷魔術師になる。宮廷魔術師も1級、2級、3級と級があり、使える魔法能力と実績で昇進していくという。貴族と庶民が半々ぐらいの割合で宮廷魔術師になると言う。官僚は、王立行政学院の出身者が就任する。義務教育は行われていないが、フリージアでは各地の神殿が学校としての役割を果たしており、読み書きと簡単な計算であれば全国民が出来るという。庶民が官僚になって昇進していくと、一代貴族で騎士や男爵になることができるらしい。
国王の権力は、絶対王政として強力な王権を持っている国もあれば、隣国のネルランド諸国連合のように自治国の連合国で国王は外交上の代表権しか持たない国もあるらしい。
フリージア神聖王国は、貴族の合議で政治を運用するが、最終決定権は国王が持っているらしい。
フリージア教は、この世界の一大宗教らしい。教義はほとんどないという。科学や魔術に対しては寛容で、地動説でも天動説でもどちらでも良いという。教義として、科学や魔術、無神論者、他宗教に対する迫害を禁止しているので、ほとんどの人間がフリージア教に入信しているという。
フリージア神殿の法皇が空位になることはよくあることらしい。
その場合は、3人の大神官が法皇の代わりとなる。大神官の3人は、12歳になると大精霊ソフィアのお告げで選ばれるという。貴族から選ばれることもあれば、庶民から選ばれることもある。男女どちらも大神官になることができるが、女性ばかり3人が揃うのは珍しいという。大神官は、25歳になると引退である。元の生活に戻るものもいれば、法皇に選ばれるものもいる。
神官達は結婚して、子供を作っても良いのだそうだ
ミールは伯爵家、メールは子爵家、マーレは庶民出身だという。大神官に選ばれたものは、就任中は公爵と同じ待遇を受けるのだという。
大神官の下にいる司教達は、各地のフリージア教会の神官として派遣される。元大神官が、引退して司教になる場合は大司教として他国の大都市にある神殿の責任者になるが、身分は大神官の下になるという。
悠は、服装をどうするか迷った。ジャージも嫌いではないが、日本語で「働いたら負け」と刺繍してある。このジャージを着たら、地球からのダメ転生者に負けた気がする。とりあえず、宰相殿の服を借りることにした。
午前中の聞き取り調査を終えると、悠は王宮の空き部屋を借りて1人で考えることにした。途中で、ミール達、ロリ神官3人娘が入ってきた。追い出すのも面倒なので、スルーすることにした。
これからの方針を悠は考える。ミール達、ロリ神官達がうさ耳や猫耳を借りて、悠を誘惑しようとしてくるが、無視して考える。
大精霊が悠を世界の王にして、この異世界の住民にハーレム要員になるように神託を出してくれた。世界の王として、ハーレムの主としてまず何をすべきか。人がよさそうなアルベルト3世との上下関係はどうするか、どうやってこの世界を統治するのか。
「よし、これでいこう」
悠は部屋の外に控えていた文官にアルベルト3世や宰相、重臣達を会議室に集めて欲しいと頼む。
重臣達が昨日の会議室に集まってくる。全員が着席すると、悠は告げる。
「世界の王に就任することにしました。ハーレム特権も使います」
出席者全員が悠の顔をまじまじと見つめる。
「まず、アルベルト3世陛下。世界の王に就任するのでこの国の王位を私に譲ってください」
「調停者様に従います」
「ありがとうございます」
悠の横に座っていたアルベルト3世は、立ち上がると宰相の隣の席に座る。
アルベルト3世は王ではなく、臣下に下ったのだ。
「明日、戴冠式をやることは可能ですか?」
宰相が答える。
「可能でございます悠陛下」
「では、早急に準備をして、国の内外に王の交替を知らせてください」
悠は、神官達3人娘に告げる。
「フリージア教の法皇に就任します。その準備もしてください」
「わかったにゃ」
神官服に猫耳をつけたミールが答える。他の二人も猫耳やうさ耳をつけている・・・。
「ちょっと待って、何で猫語になっているんですか?」
「ご主人様がハーレムを作るなら、私達も猫耳ブルマやうさ耳メイドになるにゃ」
「そのことは、あとでゆっくり話し合いましょう」
会議の出席者達に悠は告げる。
「まず、戴冠式をやります。質素でもいい。国民に王の交替を知らせる必要があります」
出席者が頷いたので、悠は解散を命じる。
「世界の王になって、内政チートをやりますか、官僚として」
冗談めかして悠は呟いた。
午後は、悠は王宮の一室でこれからすべきことを考える。官僚時代に学んだことは、優先順位をつけなければ大量の作業を同時にこなすことは出来ないということである。
どうでもいい案件もあれば、重要案件もある。
まず、やるべきことを書き出していく。そして、その横に優先順位を書いていく。
日本語で書く。悠は、異世界の言語が理解できる。異世界チートの1つ言語理解である。ネットの自動翻訳のように、少しおかしな翻訳になるが、異世界語の読み書きは出来る。しかし、悠だけが見る書類は日本語で書いた。
日本語なら、転生者にしか読めないから機密文書は日本語で書けばよいのだ。
夕食は、アルベルト3世から家族と晩餐をと誘われたが、部屋に持ってきてもらった。
この国の王として最後の晩ぐらい、家族と水入らずで過ごして欲しかった。
異世界の食事は、意外と美味しかった。丸焼きの七面鳥、ローストビーフ、チーズもある。パンも柔らかい白パンが出た。
地球では、中華料理がアラブに伝わり、それがイタリアのコース料理になって、フランスのコース料理になったと言われている。この王宮では、塩漬けの肉や具のないスープが出てくることはない。食生活はかなり充実しているといっても良い。
寝室に戻ると、猫耳ブルマとウサギ耳メイドが出迎えてくれた。ロリ神官達は神殿に戻って悠の法皇就任の準備をしてくれている。
猫耳ブルマも、可愛いのだろうが金髪碧眼の猫耳ブルマはコスプレ感がある。考えた転生者は、似合うと思ったのだろうか?
「お帰りにゃん、ご主人様」
そのうち、慣れてきて違和感がなくなってきたら怖いなと思いながら、宰相から借りた服を脱ぐと、1人でお風呂に入って、ベッドに横になる。こうして異世界2日目は終わった。




