11話
文字数少ないから後で付け足すかも。
もう一塊の兎肉も腹に入れた後、森の奥へ向かう。
レベルを上げて水属性魔法を覚えたい所である。
(…………ん?)
暫く歩いていた所、地面に何かが落ちている事に気付いた。
(……槍……)
シンプルな槍だが、可能性が高いのは──
(さっきのプレイヤーのか)
剣を抜きつつ魔力を眼球周辺に流し込む。
これで敏捷性──反応速度を強化している。
今のところ二つの部位を同時に強化することは出来……なくも無いがやっても覚束無い。
ガサッ、と茂みが揺れる。
と同時に飛び掛かってくる影狼。
(コイツに殺られた訳か)
避けつつすれ違い様に横腹を切り裂く。
「ギャウン!?」
着地も出来ず転がっていく影狼に近付いて首元に素早く刃を突き刺す。
毛皮は落ちなかった。
「どうするか……」
あのプレイヤーが落としているのは槍と革袋。
革袋は恐らく最初に貰える金だ。
中を覗いてみると大銀貨が2枚。
武器を買ってすぐに来たと言っていたので槍は8万リル相当という事か。
金欠なのは確かだが死体を漁る程、人として終わってはいない。
そう思いたい。
(…………落とし物を届けるだけ……)
そう自分に言い聞かせつつ、槍と革袋を拾って森の外へ歩き出した。
特にモンスターが絡んでくる事もなく森を出て街に向かう。
そうしていると案の定さっきのプレイヤーが街道を走っていた。
「おーい、そこの人ー」
クレハは槍をブンブン振ってアピール。
さっきの男は目を丸くして駆け寄って来た。
やはり落とし物は彼の物だったようだ。
「これアンタのだろ」
と、槍と革袋を差し出す。
その後お礼を言われて「じゃあ」と別れる。
彼はまた森に向かっていった。
(死んだら武器とか落とすんだな)
それが果たして持ち物全てを落とすのか一部だけ落とすのかは分からないが。
もし、今のクレハが死亡して武器や持ち物を失ってしまえば──
(……死なないようにしないとな)
街に戻ったクレハは魔法ババアの所へ向かう。
魔力強化と魔法スキルのレベルを上げた事を教えれば、もう少し詳しく魔法について教えて貰えるかもしれない。
「こんちわー。また来ましたー」
魔法店の扉を開ける。
相変わらず埃っぽい。
婆さんは珍しくカウンターで丸メガネを掛け何やら書物を読んでいた。
「……また、アンタかい」
「魔力操作出来るようになったので来ました」
「……ほぉ、見せてみな」
と言われたのでウネウネと魔力を全身で回し最後には腕の筋肉に流して身体強化してみせる。
「……ふん、出来てるね」
婆さんはやや不機嫌そうだが認めざるを得ないようだった。
(というか、この婆さん他人の魔力とか分かるんだな)
どうやったらそうなれるのだろう。
「……ぎこちないね。強化も非効率的、第一、そりゃ魔導の基礎も基礎。そんなので喜んでたら簡単に足元掬われるよ」
そんな婆さんの評価にむっ、としてLv,4の無属性魔法を扱えるようにもなった、と言うと──
「……何言って──……どういうことだい、こりゃ」
恐らく〈解析〉を使ったのだろう。
婆さんの顔色が変わった。
スキルポイントについて説明すると婆さんの不機嫌さは極まった。
「……なるほどね。にわかには信じがたいが、そういう仕掛けがあるのかい」
婆さんは溜め息を付くと数枚の紙束を差し出して来た。
「……実力が伴った事は認めざるを得ないから、これを学びな」
そこにぎっしりと描かれていたのは魔法陣と謎の文字列。
「……術式?」
「ああ。第一から第四階梯の無属性汎用魔法のね。これがどういう原理で成立しているのか頭に叩き込みな」
よく見てみると魔法陣や文字列には几帳面にメモや注釈、補足がされている。
「魔力操作の訓練も怠るんじゃあないよ。常時……それこそ寝ている間すら己の魔力を己の手足の如く操り、滞りなく全身を循環させる事が出来るようになって初めて魔導師を名乗れるんだからね」
「え、えぇ……?」
果たしてそこまで極める必要はあるのか疑問だ。
「そのスキルポイントとやらは類いまれなる力だ。アタシらは技能を使い続ける事でしか技能を高められない。慎重に使うんだよ」
ちょっとした登場人物解説と設定解説を作るのでマジで次話は超未定。




