辻斬り(死)
何だか体が軽い…、ふわふわしている、ゆっくり、ゆっくりと、ナメクジみたいに時間が流れている。
あぁ、この刃、錆びてるな、手入れはちゃんとしなきゃな…、
あれ?何で刀が目の前に?
「ぐぅ!!!!!!」
刃が目の前を通り過ぎる、とっさに僕は後ろに飛び退いた。
頭が真っ白になってしまっていた、初撃を避けられたのは奇跡だった、ただ体が無意識でに避けていた。
斬られれば消えるとは、分かっていても、やはり怖い。
体が震えている、今すぐにでもここから逃げたい。
(て、言うか、初撃を避けたからもう逃げても良いよね。)
僕は辻斬りから逃げようと、背を向けたその時…。
首筋に、ヒヤリ…、と悪寒が走る。
本能が告げる、今ここで、しゃがまなければ、僕は死ぬと。
僕は地面に激突する勢いで頭を下げる。
ハラリ…と何かが目の前を落ちてゆく、髪の毛だ、僕の髪の毛が落ちている。
少しでも遅ければ落ちていたのは僕の頭だったと、そう、思える様な殺気を、この甲冑を身にまとったナニか、から感じ取れる。
逃げられない。
斬られるか、あるいは殺さなければ、この辻斬りは、僕の目の前から、居なくなは、ならないだろう。
僕は這いつくばった状態から、起き上がり、辻斬りと対峙する。
ガチャ…
辻斬りが錆びた刀を上段で構える。
大振りだ、しっかりと見ていれば避けれる。
そう、思っていた。
スッ
空気が何の抵抗も無いが如く裂けて、その刃が僕を斬る。
斬られた?どうして!見えなかった…確かに見ていたはずなのに…血が…
出ていない?
対峙していたのが良かったのか、幸いにも、服だけが斬られていた。
安堵したその時、
下から斬られた…後で知ったことだが、この事を返す刀と、言うらしい。
辻斬りが霧散し消えて行く…その霧の中から、カツ、カツ、と下駄の音が響く。
「お見事」
黄金色の髪がたなびき、霧が晴れる、狐耳だ、狐耳の和服ロリっ娘が、和傘をさして僕の目の前に立っている。
「わっちの旦那様の攻撃を、3度も避けるとは、」
狐耳のロリっ娘が少し屈み、尻もちをついていた僕の顎をクイッとする、言わば顎クイと言うやつだ。
「そんなお前さんに頼みがある、断ってくれるなよ、」
顔が近いし圧もすごい…、
これは…断れないな…。
珍龍の裏話
きつねっ娘は元々こんなに属性を盛るつもりでは無かったのに、話を書いているうちにどんどんと属性が増えていって、いつの間にか金髪狐耳の既婚済みロリババアになっていました。




