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離脱

「パーティーには間に合ったようですね。市長。」

 ヘリの機内で開け放たれたドアから、地上に向けて機関銃を撃っていた赤毛の男がヘッドセットで、バイザー付きヘルメットとマスクで顔を覆い隠したパイロットに呼び掛ける。

「クロスさん、市長は自宅に帰られました。ここにいるのはパイロットのMです。」

 Mと名乗ったパイロットは落ち着いた口調で返した。

「失礼しました。M。」

「地上の方が落ち着いたようなので、彼らをピックアップします。」

 その言葉とともにヘリは眼下の交差点に降下を開始した。


「しくじりトリオ!迎えに来たから早く乗れ!」

 交差点の中心に着陸したヘリからスピーカーでクロスが叫ぶ。

「助かった。」

 ダウンウォッシュを浴びながらフタミは安堵の声を漏らした。

「行くわよ。フタミ。」

 アミスが背中を押す。アルカは一足先にヘリへと向かっている。

 そして、フタミはアミスとともに周囲を警戒しながらヘリに乗り込んだ。

「助かりました。しちょ・・・いえ、M。」

 礼を言ったフタミは最後に出かかった言葉を飲み込み訂正する。

「しくじったとはいえ大変でしたね。では、離陸しますよ。」

 そう言うと、Mはヘリを離陸させた。


 ハイコールドシティ郊外の森の中にあるヘリポート。

 エンジンが停止し沈黙したヘリから降りるフタミ、アミス、アルカ。そして、クロスとMの五人。

 顔に安堵が滲む三人の後ろ、クロスの隣でMがヘルメットとマスクを外す。するとマスクの下からリースの顔が現れた。

 そして、リースは隣に目線をやり、顎を小刻みに動かす。それに対しクロスは静かに頷くと、腰のホルスターに収めていた大型のリボルバーをゆっくり引き抜いた。


 森に響き渡る三発の銃声。

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