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<これって同窓会なの?>

ジェシカと杏子が久しぶりの再会に手を取り合って喜んでいると、再び扉が開いて、リピウスも既に知っている大柄な男が入ってきた。


「おいジェシカ! おまえ勝手に先に行くなよな」

大柄な男がジェシカに文句をつけた。


「うるさいね。おまえらがモタモタしているのが悪いのだろうが」

ジェシカは少し面倒臭そうな顔をして答えた。


「ありゃ! トンバじゃないか。お前、まだ人間界で食べ歩きしているのか?」

杏子はトンバの顔を見ると、嬉しそうに声を上げた。


すると、さらにもう一人も出てきた。それはネイチャーハンターのジンであった。


「おう! ジンも来たのか?」

今度は嘉助が嬉しそうな声を上げた。


ここでリピウスは少し思った。

(ふ~ん、嘉助はジェシカとトンバが苦手みたいだな。ジンとは仲も良いようだけどな)


その後はひとしきり、5人で懐かしがりながら、あれやこれやと騒いでいた。

だが、ふとジェシカが部屋の隅で居心地悪そうにポツンと座っていたリピウスを認めた。


「なあ杏子、あれかい? この間、上級悪魔を2体も同時に消滅させたっていう人間は」


ジェシカの視線を感じて、リピウスは顔を背けて知らないふりをし始めている。


「おう、そうだぞ。リピウスって言ってな、ああ見えて中々の策士でな。戦闘能力も人間としては歴代最強かもしれないな」

杏子は何故か自慢げにリピウスを紹介している。


「おい! リピウス、お前もこっちへ来いや」

トンバがいかにも気安い感じでリピウスを呼んでいる。

だが、リピウスは何故かへこへこしながら、逆方向にジリジリ下がっていってしまった。


「トンバ、奴は意外と人見知りでな。特にお前やジェシカのような声の大きい奴は苦手なようだぞ」

ジンが、以前ヨルダ老師から聞いた話を二人に聞かせた。


「おろ! なんだよリピウス! おまえは私らの誘いを受けられないってのかい? いい度胸しているじゃないか!」


ジェシカが威勢よく大声を出すと、リピウスは小さく首を何度も横に振りながら、少しだけ近づいた。


「そんな顔していないで、まずはこっちに来なさい」

嘉助が笑いながらリピウスを連れに行った。


ジェシカ、トンバ、ジンの3人をソファに座らせ、リピウスと嘉助がテーブルを挟んで彼らの前に座った。

杏子はさっきまでリピウスが隅で座っていた椅子を持ってきて、嘉助の隣に座っている。


「そんじゃ、改めて紹介するな」

杏子が楽しそうな声を上げて、まずはリピウスに初対面のジェシカを紹介した。


ジェシカはデーモンハンターという、悪魔狩りを主な生業としたS級ハンターであった。

彼女は「宇宙一の悪魔狩り」と言われ、このアルティア様の世界だけではなく、全宇宙の世界から引っ張りだこであった。とにかく悪魔に関しては宇宙一と言っても過言ではない、レジェンド級のハンターということである。


「リピウスはジンとトンバはもう知っているよな?」

嘉助の問いに、リピウスはうんうんと頷いているが、どうも居心地は悪そうである。


「あははは。今日は随分と大人しいじゃねぇか? まさかもう、ジェシカの毒気に当てられたってところか?」

トンバが無遠慮に笑っているのを見て、ジェシカも応える。


「ぬかせ! 毒気って言うならトンバの方だろうが。リピウスはあたしの美しさに見惚れているんだよ。なあ!」

とジェシカは、有無を言わせないように迫ってきた。


「まあまあ、その位にしなよ。一応ジェシカにはリピウスを紹介しておくな」

そう言って杏子は、最後にジェシカにリピウスを紹介した。


「こいつって、見ての通りポッチャリデブ系のオタク男子なんだけど、意外と優秀なところもあるんだよ」

杏子はリピウスを褒めたつもりだったのだが、早速リピウスが食って掛かった。


「ちょ、ちょ、ちょ! その言い方! もう少し言い方を考えて欲しいね」


「あはは! なんだ、ちゃんと喋れるじゃねえかよ」

「確かに面白い奴だな」


どうやらジェシカもリピウスを気に入ってくれたようだ。


簡単に紹介が終わると、再び元同級生5人は昔話に花を咲かせ始めてしまい、完全にリピウスは置いてけぼりにされてしまった。


かと言って、席を立つタイミングも失って、さっきの隅にいた時のように、時々愛想笑いをしながら頷いていた。


(なんだよ、これって単なる同窓会じゃないか……もう帰りてぇ)


リピウスはそう思いながらも、相変わらずタイミングを掴めずにいた。

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