表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

182/221

<四仙会とダーズリー卿の狙い>

リピウスはお代わりのコーヒーに口を付け、さらにチョコを1つ口に頬張ると、ゆっくり口の中で溶かしながら味わった。


ヨルダ爺とデュークは知っている。リピウスがチョコを要求する時は、いきなり思考全開で鋭い事を言い出すという事を。なのでじっとリピウスの言葉を待っている。


二人の意図を感じながら、リピウスはゆっくりと口を開いた。


「俺の妄想によるとだな。まず救世主に関しては分からん。誰かは分からんが、たぶん予想はできるな」


リピウスの発言にヨルダ爺とデュークは身を乗り出した。

今のリピウスの反応は、『できるリピウス』の時の反応だと理解しているからだ。


「救世主ってのは、悪魔軍団との戦いが激化してきて、たぶん人間側は不利な状況に追い込まれてきた時、突如覚醒して人類の結束を呼び掛ける政治家辺りだと思うな。今は覚醒前で、意外とパッとしない政治家かもしれないけどな」


「政治家……なるほどのう」

ヨルダ爺は何やらまた考え込んだ。


「じゃあ今の時点では、誰が救世主になるか、誰も分からなそうだという事か?」

デュークは心配そうな顔で聞いてきた。


「まあ予言内容から見て、たぶんそうだと思うし、俺の予感では、きっと今は冴えない奴じゃないかな? 知らんけど」


ヨルダとデュークが少し考えている間に、リピウスはチョコをもう1個口に入れて味わいだした。

一息入れると続きを話し出した。


「でだね、救世主は今はどうでも良くてさ、まずハッキリしている事を挙げておくと……」

と、ここで二人の顔を見回した。


ヨルダ爺とデュークは期待のこもった目で、リピウスの次の言葉を待っている。


「四仙会の目論見は、第一に人間界を混乱に陥れて、霊界大衆の支持を一心に受ける事と、同時に幽界と学園の利権を、我が物としようというゲスな考えだろうね」


「ふむ……確かに、そのような主張や行動を示しておるのう。じゃが、そのためにダーズリー卿を利用して、人間界を混乱させていると言うのかの?」


「それを話す前に、ダーズリー卿の目論見に関して先に説明するね」


そう言ってリピウスは、ダーズリー卿の計画に関する予想を説明した。

リピウスが言うには、今まで集めた情報を元に考えると、ダーズリー卿はC国に接触し、C国を自分たちの傀儡国家として、他の国々に戦争を仕掛けて屈服させようとしているというものだった。


「やはりダーズリー卿が率いる悪魔の軍団とは、C国の軍隊と言う事かの?」

ヨルダ爺は少し興奮気味に確認してきた。


「それだけではないだろうけどね。もう少し続きを聞いてくれないか?」


リピウスはそう言うと、さらにダーズリー卿の遠大な計画に関して説明していった。


「えっと……つまりC国だけではなく、N国とR国まで巻き込んで、反NATO同盟を作って戦争を始めるって事か?」

デュークがそろそろ頭から煙を出しそうになりながら、概略をまとめたようだ。


「まあ簡単に言うとそうだね。でもそれだけではないよ。ようはダーズリー卿の狙いは、人間界を悪魔が支配する世界に変える事にあるんだよ」


「悪魔が支配する世界!」

ヨルダとデュークが同時に叫んだ。


「そう。ダーズリー卿は傀儡国家をベースに世界大戦を勃発させ、その戦いに勝利して、人間界を自分の支配下に置く事を目指していると考えられるね」


「……」


「その上で、先の四仙会は幽界と学園の利権を手にした上、ダーズリー卿が支配する人間界をも支配下において、四仙会の裁量で霊界への人口管理に関しても、全て自分たちが握ってしまおうって腹だと思うな」


「な・なんと! 奴らはそれが狙いで手を組み、策動してきたというのじゃな?」

ヨルダ爺は余りにも壮大な計画を聞いて、震えが止まらない思いであった。


「なんだよそれ。でも……そうか、それで人間界の騒動を絡めて、幽界と学園を貶めようとしているって事か」

デュークも合点がいったようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ