<ソフィー無双>
そんな正面の戦いを屋上から見ている者がいた。リピウスと舞であった。
「ねえ、人数的に少しまずいんじゃない?」
「一人少ないだけだから大丈夫だよ。ほら、みんな押し気味になってるじゃん」
下の様子を確認すると、リピウスの言う通り、ERI側が圧倒しているようであった。
「リピウスはどうするの?」
「俺は全体を見て、ヤバそうなところがあったら援護に向かうよ。それまでは防御バリアを全員に張ってやった方が、効果的だろうからね」
「よく、これだけの人数にバリアを張れるわね」
「そろそろ裏手も動き出すぞ」
「私も向こうを手伝おうか?」
舞も戦いたくてウズウズしているようであった。
「行かない方が良いと思うよ」
「どうして?」
「ソフィーの攻撃力は凄まじいからね。それに彼女は複数相手の方がやりやすいだろうから、下手に動くと巻き込まれてしまうぞ」
そんな事を言っている間に、裏手でも戦いが始まったようであった。
副団長のハマー達がグランドへと突入してくると、こちらでもライトが点灯された。
「怯むな! 突っ込め!」
ハマーの声で、8名の団員は突っ込んでくる。
その前に、一人の女性が立ちはだかる。ソフィーであった。
「ここから先へは行かせないよ」
そう言うと彼女の全身が輝き出し、十数条のレーザー光線が扇状に放出された。
「う・うわ!」
「ひぃー!」
悲鳴が漏れる。
最初の攻撃で3名がレーザー光線を受けて倒れてしまった。死にはしなかったものの、完全に戦闘不能状態である。
ハマー達中央の5名は、何とか即座に障壁を張ってレーザーの直撃は免れた。
だが、以降も連続的に照射されるレーザーを防御壁で受けているのが精一杯、という状況になってしまった。
「副団長! こいつヤバイですよ。このままじゃ全滅です!」
「う・うるさい! おい、俺達で受け止めている隙に、おまえが奴に攻撃しろ」
ハマーは主力組の一人であるケリーに指示を出した。
ケリーは頷くと、隙を伺い横へと飛び出し、一気にソフィーへと突進しながら炎の矢を雨のように降らせた。
だが、矢の雨はソフィーが展開している電磁バリアに阻まれて消滅していく。
ソフィーは片手をケリーの方へと向けると、手のひらから強烈なレーザーを放ってきた。
ケリーは障壁を張って受けるが、次々に迫ってくるレーザーの波に押されていく。
そして堪らずに、ハマー達の所へと転がり込んできた。
「だ・ダメです。レーザーの圧が強すぎて、近づくこともできません!」
ハマーは歯噛みして悔しがっていたが、ここは最後の手段に出るしかないと覚悟を決めた。
「ドーピング薬を飲め! 一気に奴を仕留めるぞ」
そう言うと、自分もドーピング薬を一気に飲み干した。




