<閑話:社宅の会議室にて>
今日も定例会議の後、紫音たちが会議室に残って談笑していた。
話題はもっぱら先日のソフィー事件であった。
「紫音は随分と頑張ったらしいね」
舞が興味津々に紫音を見つめている。
「でも酷いよね。いきなりメイさんが来て、嘉助さんがお呼びですって言って、腕を捕まれてワープするんだよ。で、着いたら戦場みたいに大混乱している現場だったんだからね」
「あはは。メイさんって無表情で、突然現れるよな」
「サトちゃんは好みなんじゃない?」
「いやいやいや、俺は可愛い感じが好みだからな。メイさんみたいな知的美人は苦手かな」
「紫音も苦手にしているものね」
「それよりさ、ソフィーってのも滅茶苦茶凄いんだって?」
「そうね。嘉助さんに聞いたら電磁波系の能力者らしいんだけど、珍しい存在だって言ってたわね」
「レーザー光線を撒き散らすんだろ?」
「ええ。凄まじい熱量の光線らしいわよ」
「あ・あの、リピウスさんは、レーザーも平気だったんですか?」
毎度、真美ちゃんがおずおずと聞いてきた。
「彼はね、平気な顔をしてバリアで防いでいたわね」
「やっぱ彼は規格外なんだよな。俺はドローンも驚いたけど、メイさんの事を聞いたら、頭がパンクしかけたからな」
「セバスもそうよね。あんなのが2体同時に、しかも常時動かせるって異常だよね」
「異常以前の問題よ。あの二人って、どう見たって人間にしか見えない行動しているでしょ」
「メイさんなんて、料理も作るらしいぞ」
「一番不思議なのは、なぜ存在し続けているのか? って事よね」
「真美ちゃんはリピウスに、その辺のからくりも聞いたんでしょ?」
「はい。色々教えてもらいました」
「どうなの? あれってやっぱり凄い能力なんでしょ?」
「凄い能力というよりは、知識の問題ですね。仕組みを詳細に知っていれば、それほど難しくは無いと思います。でも、その知識自体が高度な専門知識で、一般的には理解できないレベルなんですけど」
「真美ちゃんは理解できたんでしょ?」
「一応……まだ完全では無いですけど、色々とネットワーク上では、できるようになりました」
「それでC国の調査もやっているんですものね」
「C国に関しては、何か分かったの?」
「はい。でも大元の研究施設が分からないのですよ。資材等はワープゲート経由で軍の基地などへ運び込まれているみたいで、そのワープ元が追跡不能なんです」
「リピウスは何か言っているの?」
「今リピウスさんは政府の中枢を調査していますが、重要な場所には結界が張られていて、侵入できないそうです」
「やっぱり敵も用心しているのね」
「なんか、ダーズリー卿てのは相当な知能犯らしいからな」
「あのリピウスが、恐怖で体が動かなくなったと言うんだからね。とんでもない化け物なんだろうね」
「あ〜! 私は絶対に会いたくないぞ。もう悪魔は懲り懲りなんだよね」
「舞はもう慣れたでしょうが」
「慣れないわよ! あんなの絶対に慣れっこないわよ」
「そうだよな。俺も絶対に会いたくないな」
「でも、上級悪魔ってのは美人ぞろいらしいよ」
「いや、俺は美人より可愛い子ちゃんタイプなんだって」
こうして今日もワチャワチャと過ごす、日本の仲良し協力者達であった。
その頃、リピウスは自室に戻って、メイさんの入れたコーヒーを飲んで寛いでいたそうだ。




