<ソフィーの暴走>
周りからの銃撃は激しさを増すばかりであった。
既に頭も銃撃を受け、重傷を負ってしまっている。
誰もが助からないと観念した時、突如、倉庫の天井が爆音とともに飛び散り、一人の女性が舞い降りてきた。
ソフィーであった。
彼女は床に降りると、すぐさま電磁バリアを張り巡らし、銃撃を全て遮断した。
「ソフィーお嬢!」
彼女と仲の良かった若者たちが歓喜の声を上げた。
「みんな無事か? 父さんは? 父さんも無事なのか?」
彼女は周囲からの攻撃を一心に浴びながらも、全ての攻撃を跳ね返しつつ、後ろの仲間たちに聞いた。
「お嬢……頭は……」
少しの間をおいて、誰かが応えた。
お頭はソフィーが到着する寸前に、既に息を引き取っていた。
その瞬間、ソフィーは悲しみの表情に包まれた。
「クソ! なんでこんな事に」
その声に、若者の一人が応えた。
「シェリエだよ! シェリエが裏切ったんだ!」
「シェリエが……あり得ない。だって彼女は……」
ソフィーは動転した。シェリエとは幼いころから、いつも一緒に過ごしてきた親友であった。誰よりも信頼していたソフィーの相棒であった。
「本当だよ。シェリエの奴が裏切って、俺らの計画を売ったんだよ」
「うぉー!!!」
ソフィーが叫び声を上げると、それまで電磁バリアで防御に専念していた彼女から、多数の高威力のレーザービームが放出されていった。
放射状に発射されたビームは、周囲を取り囲んでいた攻撃者たちを貫いていく。
瞬く間に周囲には、誰一人生き残っている者は居なくなった。
まだ生き残っていた絹の亡霊の仲間は、ホッと一息ついた。
が、次の瞬間、再び恐怖に戦慄した。
ソフィーからの攻撃が止まないのだ。止まないどころか、激しさを増してさえいる。
彼らは動くこともできない状況に追い込まれていた。
「ソフィー! もういい。もう止めろ! 俺たちまで……」
仲間たちが必死で叫ぶが、ソフィーは完全に暴走しており、誰も止めることができない。
既に倉庫内は穴だらけで、その周囲にまでレーザーの破壊は及んでいた。
警察のサイレン音も近づいて来ており、何台かは倉庫近くに到着していたが、レーザー放射のために近づくこともできない。
間もなくフランスの特殊犯罪対策班も到着した。しかし、彼らでもソフィーを止めるどころか、近づくこともできなかった。
「駄目だ。我々では無理だ。ERIへ連絡しろ!」
特殊犯罪対策班のリーダーが指示を出した。
そして5分後には、ERIから最強の助っ人、ラヴィとジェームスが到着した




