<リピウスの能力あれこれ>
一通り合意もできた事から、場の空気も和んで来た。リピウスもようやく警戒を解いたようで、なにやら楽しそうに妄想している様だ。
そんな中、嘉助がリピウスに問いかけた。
「ところでリピウスさんは、かなり色々な能力を使えるそうですが、できれば事前に聞かせておいて欲しいのですが」
「え? 俺の能力の事か?」
「はい。老師からは、ディメンション・ルーム、ボックスにワープは聞いています。後はどんな能力が有るのでしょうか?」
「う〜んと……今見せた疑似魂魄能力。それと霊力ドローンとかかな? あとは霊力探知とバリア系色々、あ! ワールドも最近は使えるぞ。あと杏子さんが使ったみたいな次元結界も、最近やっと使えるようになったぞ」
「へえ、次元結界が使えるなんて、たいしたものだぞ。なにせ霊界でも聖騎士団の上位者くらいしか使えないからな」
杏子も少し驚いたようだ。
「時空間系統は得意なようですね。ワールドまで使える者は少ないですよ。霊力ドローンと言うのは、ドローンのように飛ばして、映像を観たりできる能力ですかね? メイさんの事も考えると、操作系統も相当に得意分野のようですね」
嘉助は改めてリピウスの能力を確認しながら、やはり稀有な能力者であると再認識していた。
「それと、ヨルダ爺達にも内緒にしていたけど、詳細鑑定もできるぞ」
「え?」
4人が同時に声を上げた。
「おい、詳細鑑定ができるなんて、おいらも聞いていないぞ」
「だから、内緒にしていたって言ってんじゃん。でも、悪かったな。謝るよ」
リピウスの言葉で、デュークも落ち着きを取り戻した。
「またまた驚かされましたね。詳細鑑定ができる能力者は、今のところ人間界では、リピウスさん以外には知りませんので」
「う〜ん。まあ、自分の適性を把握したかったから、だいぶ苦労したけど、何とかできるようになったと思うぞ。でも、実際に自己鑑定以外では使ったことが無いからな」
「じゃあ、あたしを鑑定して見てくれるか? あたしなら鑑定結果も既にあるから、確認できるぞ」
杏子が名乗り出た。
「良いのですか? 鑑定結果なんて、安易に知られてよい物ではないでしょうに」
リピウスも流石に気にしていた。
「かまわんよ。知られたからって、今更困りはしないよ」
「リピウスさんの言う通りですが……まあ、杏子が良いと言うならば、是非試してみてください」
「そうか?」
と言ってリピウスはヨルダ爺を見た。ヨルダ爺が黙って頷くのを確認すると、
「そんじゃ、ちょっと気持ち悪い感覚がすると思うけど、良いですか?」
「おう! 何時でも来いだ」
そう言うと杏子はソファで姿勢を正した。
「ちょっと力を抜いてくれますか?」
杏子が力み過ぎているようなので、力を抜いて貰った。
「では行きますよ!」
リピウスが言うと、次の瞬間、杏子は少し顔を歪めた。
「はい。終わりました。結果ですが……」
ここでリピウスは、しばしフリーズした。
(なんだこれは。化け物か?)
杏子の結果を見て、リピウスは戦慄さえ覚えた。なにせ霊力値が137万強もあるのだ。
(ヨルダ爺が以前、俺でも絶対に勝てないとか、宇宙一の戦士って言っていたのは本当だったんだな)
その後気を取り直し、
「今イメージデータで杏子さんに送りますから、確認してみてください」
そう言って、念話でイメージを送信した。
「お! これは凄いな」
杏子は送られたデータを見て驚いていた。
「どうだ杏子?」
「ああ、確かにあたしの詳細鑑定結果に間違いないよ」
「ふむ……。流石にリピウスさんも、杏子の結果には驚いたようですね」
「まあ、ヨルダ爺から少しは聞いていたけど、想像の遥かに外側だったからね」
「おい! そうなのか? そう言えばヨルダ爺が、宇宙一の戦士って言っていたな」
デュークも知りたそうであった。
杏子は自慢げな顔をして、そんなやり取りを眺めていた。




