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行進練習!

「というわけで、我々はもっと統制を持ち…規律の良い行進をしなければならない!今よりももっと優雅で華やか…美しく…!見る者全員が憧れる騎士団となりますよ!!!」


「「「「おう!!!!」」」」


ここは騎士団本部の大規模演習場


私は第7騎士団の行進の練習をしております


各騎士団に与えられた1時間の練習時間を…いかに効率良く体に叩き込むかを求められています


個別で練習はできますが、団体練習は1日1時間のみなので詰め詰めなので…大変です


「ぜんたーーーい…進め!!!!!!!」


当然ですが、私は騎乗して行進の中で進みます


馬上で団員達の動きに目を光らせ…動きが鈍い者や油断している者に厳しく激を飛ばします


「そこ!動きが遅いっ!」


私は指揮棒を持ち…鬼教官を行っていますの!


しかし…思いの外、団員達の行進が上手いですね


私の日頃の指導がいいのでしょうか?


でへへ~


☆☆☆☆☆☆☆☆☆


私は第7騎士団副団長のガードナー・ブルックリン


騎士団の中で最も異彩な第7騎士団で副団長を任せられている事を非常に誇りに思っております!


団長は年端も行かない少女で、普通の人々から見たら「あんな小娘が団長…?」と軽蔑されます


だが、我が団長はとても優れ…とても素晴らしいお方です


団長としての手腕も優れており、我が第7騎士団は栄えある聖神祭の騎士団行進の先陣を任されたのであります!


団長は唯一の侯爵令嬢であり…[大聖女]という素晴らしい役職も兼任なされております


[大聖女]は人々を癒し、世界平和を守る重要な職務


それを騎士団長をしながら全うする離れ業をやってのけており


我々、第7騎士団全団員は団長を尊敬しております


普段、我々が眠る時間に団長は


[大聖女]として仕事をこなしていると聞き…私は団長のお体を心配しているのです


華奢で見目麗しいご令嬢でありながら、騎士と聖女の実力がある事は本当に凄いことであります…


団長のお抱えする悩みと比べれば、私の毛が無くなるなど大した問題ではございません!


今回の行進…何が何でも成功させねばならないと全19名意気込んでおります!


団長がいない間、訓練所で我々19人は日々行進の練習をしておりました!


当日の行進…団長、是非とも楽しみにしておいてくださいませ!


☆☆☆☆☆☆


なんでしょうね?このきっちりとし過ぎる統制感は…


今回の行進の為に刷新した騎士旗の効果?


騎士の剣に薔薇を加えた完全オリジナルの騎士旗が団員達の心に刺さったのかもしれません!


あれはいい仕事をしましたね!


旗騎士担当のガードナーも誇らしく旗を持っていますもの!


彼らの上司として誇らしいものです!


とにかく…用意した指揮棒があまり役にたたないほど上手く行き過ぎました!


そのおかげか、この1時間は本当に有意義な練習になりました!


そうだ!どうせならこの素晴らしい行進を


交代で練習する、あの憎きマルコ達に見せつけながら本部に戻るとしましょう!


「みんな!このまま行進して本部に戻りますよ!!規律を乱したら容赦しませんよ!いいですね?」


「「「「はっ!」」」」


私達、第7騎士団はそれはそれは…見事な行進を交代で練習する…守銭のマルコ率いる第10騎士団に堂々と見せつけて戻りました


その後の昼過ぎ…



「どうやったらそんな上手い行進ができるのか教えてくれないか!?」


守銭のマルコがわざわざ私の執務室に伺って来ました!


くっくっく…マルコめ!


聖神祭で恥をかきなさい!


私は悪人の様に邪悪な笑みを浮かべつつ…マルコに見えないようにしていました


「どうして私が指導方法をお教えしないといけないのですか?ガードナー…どうしてだと思いますか?」


私は側に控えるガードナーに目伏せして、この復讐を教えておきます


ガードナーは察しのいい副団長なので、多分分かってくれると思います!


「…そうですな、団長はただでさえ忙しい身であられますから、他騎士団の相手などする暇がございません…」


「ぐっ…そう来たかっ!…不名誉だが…」


「なんですか?聞こえませんよ?」


「不名誉だが…来月の諜報活動費を普段よりも増やす!だからこの通りだ…!教えてくれ!!」


と言いましても…


私も困惑するほど団員達のモチベーションが高いんですよね…


やはり騎士旗!騎士旗がそれを可能にしたんですよ!


「…分かりました、ではまず…あの古臭い騎士旗を刷新しないといけません!鷲に剣などありきたりなので騎士団として注目されないんですよ」


第10騎士団の旗は他の騎士団とほぼ同じく…違いがあるとしたら色違いなだけ…


そんな騎士旗だから団員のやる気がないのです!…多分?


「な…なるほど、騎士旗か!」


「ええ、第10騎士団らしく…そうですねぇ~…金貨と剣が描かれた騎士旗にして、騎士団の金庫番として財政管理していることを大きく提示し…裏方でも重要な職務を行っていること、どこの騎士団かが分かりやすく大衆に認知されることが重要でしょう!その騎士旗を新調した意味を団員達に説き伏せ…行進の意味を再認識させるのがよろしいかと思います!」


わぁ~…私ってば適当な事をよくスラスラと言えました!


ただの思いつきなんですけどね!


「…なるほど、素晴らしい考えだ!ありがとう!本当にありがとう!!約束は絶対に守る!」


入ってきた時の絶望した顔が嘘のようにマルコは生き生きとして執務室から出ていきました


いやぁ~…本当に効果があるかは分かりませんけど


来月が楽しみになりましたね!


「…あの騎士旗にそんな意味があったのですね…素晴らしい!格好悪いだの…美的センスがないだの仰っておりましたから、ただの思いつきのファッションを求めるただの貴婦人的発想かと思っておりました…意を汲み取れず、大変申し訳ございません!」


いいえ、ガードナー


ただのファッションで貴婦人的な思いつきです


悪かったですね!えぇ!あまりにも奇抜な旗でダサかったので替えただけですよ!何か文句ありますか!?


なんですかあの旗…


目と剣って…あまりにも奇妙で悪趣味極まりないから嫌だっただけです!ふんっ!


「それで…薔薇と剣とはどういった意味で?」


「………いつか教えます」


騎士団の晴れ舞台の準備はまだ始まったばかりです

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