エリアシュの森での戦闘
今日はメリダス様とデート
…とは行かず、聖女としての最初のお仕事でした。
エリアシュの森?にある英霊碑に祈りを捧げる記念日…らしいです
それで今は、メリダス様と私の2人だけ乗った馬車で移動しています
一応…警備に軍人の方とサーラが違う馬車に乗って移動していますけど
「ここはかつて、エルフが住まう森でした」
エルフ…ですか
ウェインズ連合国に加盟する中継都市マイヤーズで暮らす人達がエルフでしたね
男性も女性も綺麗で美しくて…すごい街でした
マチルダさんは元気にしているんでしょうか?
ウェインズ連合国でお世話になったエルフの方で、金髪で美しい女性でした
またウェインズ連合国に行きたいですね…
あのチーズと鶏肉のフライが食べたいです
「先の戦争でエルフの方々は全滅し…世界からエルフ族の人々はいなくなってしまいました…」
あ、シリアスな話していたんですね…
イグラシア国王許せん…!
「…いつか、エルフの方々の様に女性も滅亡しまうかもしれませんね」
「?そんな事はないと思いますよ?」
メリダス様は時折、変な事を言いますね
…人類が存続する限り女性の滅亡もあり得ない話です
だって繁栄できないですもの
「変な事を言いましたね…ごめんなさい」
「あっ!そういえば、この間…オルグスさんに会いましたよ」
今こそ話すタイミングだと思い、オルグスさんの言っていた話を思い出します
…なぜ下世話な話が思い浮かぶんでしょう
もしかして私も知らず知らずのうちに願望でもあるのでしょうか…?
…ないっ!ないっ!
「オルグスとお会いしたのですか!?」
メリダス様が食い気味に聞いてきます
近い…近い…あ…でも美しい
「は…はい…」
「な…何か私の事で言っていませんでしたか!?例えば…夜迦の相手をしてほしい…とか、同衾してほしいとか…営みをしたいとか…抱きたい…とか…言っていませんでしたか!?」
この人達…本当に頭の中ピンク色ですね…
毎日それしか思い浮かばないのでしょうか?
それとも長く生きすぎて不満があるのでしょうか?
ここでオルグスさんの言ってた事を話すと、話が進まなくなるので無視無視!
「それはとにかく…神王が査察?に来るって言っていましたよ?」
「あぁ…神王様が…どうしましょう!?」
えぇ…私に振るんですか!?
いや…どうしましょうって言われても…分かりません
神様の事を一番理解してるのはオルグスさんとメリダス様でしょ…
「なんか…オルグスさんはディアスさま?さん?が地球に堕ちて来るとか…言ってましたよ?」
「ディアスが堕ちて来るんですか?ざまあ見ろですね!なら安心です」
えぇ…
前から思ってましたけど、ディアスさんの扱いが酷くないですか…?
2人からこんな扱いされるということは…何かやらかしちゃったんですね
…もしかして私の存在?
「ディアスごとき地球に堕ちて辛い思いしていればいいんですよ、大体…この世界の出来事を全く知らないダメな奴なんですから」
「そ…そうなんですね…」
ディアスさん?のせいでメリダス様が不機嫌になり…そのまま会話もせず…馬車の中でおとなしくなってしまいました
とりあえず、神王様関連はおいて…
それよりも、飼い殺し状態の現状を替えなきゃいけませんね
これからどうやって動きましょうか?
あちら側の動向も議決で調査が決まったという所で終わっています…
もう既に順当に行けば、私の手の者達が王宮と敵のアジトに侵入しているはずです
色々と考察をしていた矢先…馬車が急停止しました
「わっ」
「きゃあっ」
女子力の差を今感じました
なんですかあのかわいい悲鳴…
私にもそんな女子力が欲しいです
突然の出来事にでも「きゃあっ」て可愛い女の子みたいに振る舞いたいです
「すいやせん…目の前に男がおりまして…」
従者が私達に声をかけて、急停止した理由を説明していました
明らかにメリダス教団の馬車であることは分かるはずなのに足止めをする…という事は襲撃と見てもいいはずです
「メリダス様はここで待っていてください」
「は…はい」
メリダス様に外に出ないように注意して、私は馬車から降り立ちました
これはこれは…はいっ!お出ましですね!
野盗の人々です!
「あなた達…何者ですかー?」
「ウェウェウェ…何者だってぇー?オデはお前を殺しに来たぁ刺客だよぉ!」
すごい笑い方です
私が騎士団で任務に就いているときによく見る典型的な野党でしたね
私と大男はお互いに睨みあった状態で動きを待ちます
「お名前は…なんと言うお方ですか?」
「名前だぁ?ウェッウェウェッ!俺はマイケル・ラルグスターぁ!お前はぁーなんて名前なんだぁ?」
ここにお墓を建てて名前を刻んであげましょう
…可哀想なので
「私はアリス・クロレンツって言います…どちらがお墓で眠るか勝負しますか?」
「とうぜん…ダアッ!」
大男は大剣を握り直して…一直線に私に向かって来ました
あっ…弱いかも
太もものベルトに隠していたダガーナイフを私も持ち…迎撃します
大男は大剣を右に振り払い…それをダガーナイフで抑え
大男は今度は左に振り払ってきます
ダガーナイフでまたそれを抑えます
大男、今度は真っ直ぐ振り下ろして来ました
私はそれもダガーナイフの腹で受け止めます。
…何度も何度も大剣を振り回してきては…それを受け止める単調な作業が始まってしまいました
従者は馬を後ろに後退させて成り行きを見守っていました。
あれ?そういえば…護衛の方々がいなくなっていますね
…グルですか
まぁ役に立たないのでいいですけどね
「ゼェ…ゼェ…ゼェ…なっ…なんだてめえは…!」
「なんだてめえはって…先ほど名乗ったと思いますけど…アリス・クロレンツですよ?」
「ゼェ…ゼェ…そうじゃねえよっ…おま…なんでそんなちっせえ武器で…俺の剣技を…抑えるんだっ…ゼェ…ゼェ…」
この程度で息切れするんですか…鍛練が足りてませんねこのお方
まぁ…私相手に3分は持ったので合格にしましょう
「後ろを見ろっ!…ゼェ…ゼェ…」
私は言われた通りに後ろを見ると
なんとメリダス様が人質になっていました
あらあら~…大変なことですね
「おい!小娘ぇ?この教皇がどうなってもいいのかなぁー?」
「…」
メリダス様は押さえつけている大男を睨み付けていました
ん?人質を取っている人…息切れしてる人に似ていますね
ご兄弟で野盗をやっているのでしょうか?
「…弟さんですか?」
「兄貴だボケぇ!…ゼェ…ゼェ…」
あっ…あなたが弟さんなんですね!
まぁ…そんなことはいいんですけど
「あっ!?なんだこの柔らかい感触は!?」
野盗のお兄さんが、メリダス様のおっぱいを鷲掴みにして触りまくっていました
…それも、未知との遭遇にでも遭ったように驚いた顔をしてずっと…モミモミと
「んん!?んん!?」
メリダス様は触られている事に驚いて声を上げています
「お…弟よ!女は柔らかいぞ!」
「本当かアニキ!?そ…そんなに柔らかいのか!?」
「あぁ…!いつまでも揉んでいたくなる…これは…スゲェぞ!?」
…何でしょうかこのお馬鹿なやり取りは
弟さんは羨望の眼差しで、メリダス様の胸を揉み続ける野盗を見続けていました
メリダス様の声が艶かしい声になってきたので…早く倒して助けないといけませんね
頭の中がピンク一色な人ですから…変な事に目覚めてしまったら大変な事になりますもの
私は目の前の相手にもう一度武器を構えます
「お…お前にもついてるのか…?あ…あの…柔らかい胸が!?」
…は?
…今なんと?
「んん?お前にはついてなさそうだなァ?…やっぱあの女の方が揉みたくなる物なのかァ?」
…プチン
「…ついてますけど…ついてますけどぉ!?何ですか!?私の胸が小さいとでも言うんですかぁ!?あぁ!?」
今…この男は私の逆鱗に触れた…!
お前は…お前は絶対に許さねえぞ…!
うおおおおおお!!!
私は奴の前まで走り…奴の股を目掛けて思いっきり蹴り上げてやりました
「ゴァッ」
変な奇声を上げ…白目を剥いた男は空中に吹き飛びました
それもかなりの飛距離で
「火の使者よ…我の名の元に命ずる…かの者を粉砕せよ…!エクスッ…プロージョン!!!」
私の詠唱と共に…宙に浮いた男を中心に壮大で超大規模な大爆発が発生した
その大爆発の衝撃波が発生し…私のスカートが一気に捲り上がった
…ですが、そんなことはどうでもいいです
この男達に鉄槌を喰らわせなければ…!喰らわせなければならないっ!
私はメリダス様を人質に取っていた男の方に目を向ける
…男は既に力尽きていました
私があの男を蹴り上げる瞬間に…光線が奴の脳天を射貫いたのです
「お…驚きました…あなたは本当に…凄まじい力をお持ちなんですね…」
メリダス様は目を見開きながら、私を見つめていました
…本当なら光線一つで消してやろうかと思っていましたが
…あの男は…あの男だけは塵一つさえこの世から消してやらなければ気が済まなかったのです
「…スッキリしましたね」
私はとびっきりの笑顔をして、馬車に乗り込みました。
これから、私の胸を侮辱する者には…この制裁を加えてやろうとこの小さな胸に誓いました。




