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サレ女アラフォー探索者、ハズレ土魔法だけど大活躍するのでお構いなく  作者: 富士とまと


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お買い物

「……5倍の経験値が入ったのと大量のスライムがいたからです。ここに来るまでは少しずつしか魔物をたおせなくて……」

 ミサさんが首を傾げた。

「それなのに、ここに来る前にもレベルが上がってましたよね?毎日ずっとダンジョンで魔物をたおすようなペースでレベルが上がってますよね?まさか、有希さん、毎日ダンジョンで……」

 ぶんぶんと頭を横に振る。

「普段はただの会社員ですよ。独身者動員法の義務をこなすためにダンジョンに行っているだけで……それに、ダンカリが使えるようになってからは、私が行っていたダンジョンは魔物の取り合いで……」

 有希さんがいつの間にか朝食を頼み向かい側に座った。

「ああ、それは聞いてる。どこも大変みたい。幸い、このダンジョンは一定の条件をクリアしないと存在すら教えられないから」

「え?私、大丈夫ですか?なんの条件もクリアしてないのに……っ」

 ミサさんがあははと笑った。

「大丈夫、会員制クラブみたいなもんで、一見さんお断り、紹介者がないとだめ、しかもVIP会員からの紹介がないと、みたいなやつだから」

「あ、そういう……」

 つまり、志崎さんが連れてきた時点で条件をクリアしているってことなんだ。

「じゃあ、私一人では入れないんですね……」

 場所を知ってしまったのは仕方がないとして。

「え?入れるよ?っていうか、お姉さま、私と一緒にダンジョンに入りましょうよ~臨時でいいのでパーティーを組んでください。お願いっ」

 ミサさんがぺこりと頭を下げる。

「えーっと、私でいいの?レベルも低ければ、知識もないのに……?」

「やった、いいのね?よかった!じゃあ、さっそく買い物行ってからダンジョンに行こう!」

 買い物?


 連れてこられたのは、ホームセンター。

 ミサさん運転の車で。

 昨日の夜タクシーで移動した時には周りの様子はあまり分からなかったけれど、どうやらちょっと郊外のようで、最寄りの駅まで少しある場所。

 緑が豊かで……どこだろ?多摩?

「昨日、考えたの!お兄ちゃんがいなくても魔石が取れないかって!」

 ああ、なるほど。

 確かに、スライムの魔石が取れたのは、志崎さんあってのこと。

 誰かほかに頼むにしても、あれだけの身体能力がある人が果たして1個100円の魔石をとるのに協力してくれるかっていうと、なかなか難しい?

 もっと稼ぐ手段ありそうだもんね。

「あった、あった、これこれ。あと、これと……それから」

 ミサさんがニコッと笑って、私に水切りゴムワイパーワイドなる商品を差し出す。

 ゴムワイパーの部分が横にまっすぐではなくて、両端20センチくらいが15度くらい曲がって水が横に流れにくくなったものだ。

「うん、これで武器の調達もオッケー!」

「武器?えーっと……」

 まぁ、クイックルワイパーを武器と呼んでいたので、武器で間違いはないけれど……。

「ミサさんは普段何を武器にしてたんですか?」

「ああ、剣。……家の鍵付き金庫に入れっぱなし。……レベル11に上ったときのお祝いだってお兄ちゃんがプレゼントしてくれたんだけど……」

 ミサさんの顔が曇る。

 お祝いをもらったのに期待に応えられなかったとでも思っているのかな。

 志崎さんのことだから、淳史みたいに安物をどや顔で渡したわけじゃないだろうし。

 きっと、それなりの品何だろう。

「レベル12に上がったお祝いは、酸に強い水切りワイパーでもお願いしようかな!」

 にこっとミサさんが笑う。

「それじゃ、行こう行こう!」

 結構大きな品を車に積んでホテルに戻る。ホテルのカートを借りてダンジョン管理事務所……通称ギルドまで運ぶ。

 受付カウンターにいた男性がすぐに私たちに気が付いて声をかけてきた。

「ミサ、何してるんだ?急に仕事変わってくれって、熱でも出したのかと思ったのに」

 30前後の職員がミサさんに声をかける。

「ふ、ふ、ふ、昨日のミサ様と、今日のミサ様はひと味違うのだ!」


ミサ様……自分で様付けしちゃったわ……w


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― 新着の感想 ―
ふ、ふ、ふ、昨日ミサ様と、今日のミサ様はひと味違うのだ!」 →昨日のミサ様
もう崇められてるね、上手く狩れるといいのだが。
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