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第八十三夜 ―― 王都の断罪と、不屈の叫び ――
第八十三夜 ―― 王都の断罪と、不屈の叫び ――
王宮の処刑台。冷たい風が吹き抜け、錆びた鎖が不気味な音を立てている。
ザルカ王は、その鎖を強く握りしめ、声を震わせた。
「……四肢を折られ、内臓を抉られる……。ジョン1世は、そこまでして一人の男の『心』を折りたかったのか。だがサフィア、肉体は壊せても、誇りまでは壊せまい」
サフィアは、王の震える手に自らの手を重ね、第八十三夜の凄惨なる結末を語り始めた。
◆ サフィアの語り 第八十三夜 ――「謀略の罠と、自由への咆哮」
数年後、オーガストの父が仕掛けた卑劣な罠により、アーロンはついに捕らえられました。王都へ引き渡された彼は、凄まじい拷問を受けながらも、ジョン1世への臣従を断固として拒み続けました。
公開処刑の場。彼の四肢は裂かれ、生きたまま腹を割かれるという、見るに堪えぬ苦痛が彼を襲います。しかし、アーロンは慈悲を乞う代わりに、見守る民衆に向けて、魂の底からの叫びを上げました。
『……自由を!』
首を切り落とされるその瞬間まで、彼の瞳には屈服の色はありませんでした。その勇姿は、恐怖で支配されていた民衆の心に、絶望ではなく「誇り」という名の火をつけたのです。




