8話 話してわかること
「すまんの、あまり整理してない家でなぁ
まぁ茶でも飲んでおくれ」
「すいません、頂きますね
先ほど100年くらいこの世界にいるとの
ことでしたが江戸時代に生きていたのでしょうか?」
「そうじゃのぉ
江戸時代じゃ、懐かしいのぉ
ちょうど明治に移り変わる前にワシは死んだのじゃ」
「なるほど、、
明治、大正、昭和、平成、令和
元号が変わり今は令和という時代です
江戸時代というとかなり昔に感じます」
「ほっほっほ
そうでもないと思うがの〜
君の祖父の祖父くらいは江戸時代に生きていた
そう考えると親近感が湧くと思うぞ?
そして知ろうと思えば現世の様子もある程度
知ることもできる。
元号の移り変わりはワシも知っておるぞ」
「確かにそう言われると遠い昔とは感じませんね
僕はこの世界に来たばかりで現世の様子を
気にする余裕はまだありませんでしたが
知る方法はあるのですね?どのようにして?」
「まぁまぁ焦るでない
家に戻ったら確認してみるといい
不思議な箱があるはずじゃよ」
「わかりました
そういえば普通に会話してますけど
江戸の頃と今とで日本語のニュアンスなんかは
多少違うと思っていたのですが、、」
「この世界で言語の壁はないんじゃよ
生きていた頃の国の違いである程度まとまって
住んでいるんじゃ、文化の違いはあるからのぉ
ちなみに文字も同じじゃ」
「そういうことでしたか
不自由のない暮らしには確かになっているんですね
あ、名前を教えていただいても?
僕は山内良介といいます」
「ワシは駿河仁右衛門と申す
いわゆる苗字は駿河じゃ、そう呼んでくれ」
「わかりました
では駿河さん
あなたの生きていた頃の話を聞かせてくれませんか?
江戸時代の暮らしを聞きたいですし
僕の役目も果たしたいのです」
「いい機会じゃからの
記憶があるのは10歳の頃からじゃろうか、、、」
こうして初めて自らの役割が始まった
いや役割というか仕事といった方がしっくり
くるかもしれない




