30話 トロル戦
トロルの討伐に行くわけだが、ポータルが解禁されていないので徒歩で行くことになった。
街外れの細い道まで案内されて、
エリュシオンのギルド員と
「行ってらっしゃい白さん」
「行ってきます」
というやり取りをした後、歩いて外へ出る。
外に一歩出ると雰囲気が少し違うが、見渡す限りの大自然へと変貌する。
どうやら辺りには人の気配はなく、モンスターと自分だけがいるみたいだ。
道は教えてもらっているので大丈夫だが、その道も少し離れたら見えなくなりそうだった。
この大自然は魔緑地帯と呼ばれており、いわば砂漠のようなものである。
聞いた話によると、この魔大陸はさっきの細い道からでしか入れない特別な道のようだ。
400年前にゲートをつないだとかなんとかで、そこらへんははっきりとはまだ分かっていないが、何も知らない今の俺にとってはかなり厳しい環境というだけである。
道中見た事のないモンスターが出てきたが、スキルを連発してやっと倒せるレベル・・・
こんなことではトロルは倒せないと悟り、歩いている間も作戦を練っていた。
「少し休憩するか」
「・・・」
「少し楽になったかな」
どうやら休むと疲れが少し取れるだけではなく、MPまで回復するようだ。
リラックス効果で辺りに散らばっている魔力の源を取り込めるらしい。
ここはかなり魔力が満ちており、その分MPの回復も早いようだ。
それからしばらく歩き、依頼場所まで着くと気がつけば魔緑地帯は見えなくなっていた。
着いた場所は廃村。
トロルが暴れて村は壊滅した。次の被害が出る前に討伐してほしいとのことだった。
少し探索すれば早速生活の跡が見える。
トロルはこの廃村を拠点にしているようだ。
「さて、どうなることか・・・」
魔緑地帯の敵は手ごわかった。だがトロルの強さはどれぐらいか・・・
近くの家のドアの前まで来て、深呼吸をする。
やがて決心がつき、突撃する・・・
三匹のトロルが固まっている。
「・・・!!」
ブレイブモード。
盾を持っている敵、武器を近くに置いている敵、杖らしきものを持っている敵といるが、まずは疾風突きで近づき、盾のトロルからシールドブレイクをぶちかます。
反応の早かったトロルが武器を持って攻撃してくるが後ろに転がり回避で難なく躱す。
買っておいたダガーを持ちダガーシュートで盾のトロルの「首」を狙う。
見事命中し、少しの間だが無力化することができた。次は杖のトロル・・・
ブレイブマジック。
魔力の剣が数本浮かび、体の周りを舞っている。
春の目覚めを使い、桜の花びらと魔力の剣の同時攻撃を仕掛け、杖トロルは回避しきれず消滅した。
体制を立て直した盾トロルがこちらへやってくる。
わざと早めにブレイブスタンを仕掛ける・・・
持っている薙刀で足を狙い振り回す。
少しの間、動けなくなり、その動けない間にまだ解いてはいなかった春の目覚めで突き、内部から消滅させていく。
少しだけ棍棒を持ったトロルに魔力の剣を向かわせていたので、一体ずつ仕留めることができた。
ちなみに棍棒トロルは春の目覚めの刀ををダガーシュートの要領で投げ、止めを刺した。
「まずは三体・・・」
三体だけでも疲れるので、入口に戻り魔緑地帯に入る。
そこで休憩し、次の狩りへと出向く。
倒しは休憩、倒しは休憩し、そろそろ狩りつくしただろうと思いつつ村に入ったその時。
「ウガアアアアアアアアアアア!」
鬼・・・オーガが現れた。
後方には格が違うトロルが4匹・・・
オーガがトロルを従えていたと確信し、戦闘準備に入る。
これまでの戦いとは何かが違う・・・この場で何か打開策を閃かないと間違いなくやられるという予感が走る。
とりあえずヒート・ブレイブを使い薙刀を魔力の「炎」で覆う。
「狂戦士」も使っていく。
そして、ブレイブマジックを使い攻撃ではなく防御用に魔力の剣を浮かび上がらせる・・・
これだけでも頭が痛くなるが、今は出し惜しみしている余裕はない。
狂戦士の影響か体が言う事を聞かなくなってくる。同時に体から黒いオーラが舞う。
トロル4匹・・・確かギルドで聞いたことあるな・・・
名前をトロルジェネラル。
将軍並の戦闘力を持つトロルの中のトロルだ。
それが四匹揃ったら悪夢の行進となる。阻む者全てを蹴散らす無敵の軍隊になるという噂だ。
とりあえず疾風突きで近づき、クアッドスマッシュで攻撃、疾風突きで戻り様子を見る。
どうやらオーガは鬼の攻撃力だけでなく鋼の肉体まで備えているようで、まるで効いていない。
体が走りだす。オーガはここで倒さないといけないと心が叫ぶ。
狂戦士は一時的に強くなる代わりに体が勝手に動くようになる。
解除と思えばすぐさま解除されるので楽といえば楽ではあるが。
トロルがオーガを守りに来る。
「邪魔だ!!」
軽く切り払い、オーガの目の前にまでこれた。
ここで使うべきスキル・・・これだ・・!
「クリアソードッ!!」
薙刀を「オーガに」突き刺し、オーガの辺りを光の爆発が覆う。
薙刀は少ししかオーガの肉体を傷つけなかったが、その少しの中から光の爆発の「衝撃」が浸透していき、オーガを内から「溶かして」いく・・・
MPは尽きた。
残りのトロル4匹。
問題はこのトロルジェネラル達だと気付くのが早ければ・・・
(テーレッテー テーレッテー)
無事3つの試練をクリアした白に待っていた驚きの言葉。
「不合格」
黒竜が去ろうとする瞬間最後のチャンスを求め、一騎打ちを申し込む!
次回へ続く!(続かない)




