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奈落の空  作者: ぴこ
跳梁跋扈編
95/179

95話 蛇身討伐(3)

俺達三人は三方に散った。

俺は体育館の中央に。

コハルちゃんは大きく下がり俺の後ろに。

ジローさんは蛇の横に回り込む。


さぁまず一博打。

俺は蛇がどう来ても反応できるように前傾に構えた。きっともっと適した体制があるんだろうけど

素人の俺にはこれが精一杯。

きた!

蛇はまっすぐ俺に向かってくる。

普通ジローさんだろ…なんとなくわかってたけど。

何故かとっても気に入られたらしい。

俺は後ろに飛ぶ。

コハルちゃんも一気に壁際までさがる。

ジローさんもあっさり壁際にさがった。


まずは一博打成功。

後は俺一人でこいつの足止めが出来るかなんだけど…考え事してる間に奴の爪が迫る。

ギン!腕の甲羅を使って爪をいなす。

爪はそのまま床に突き刺さる。

そのまま脇の下に潜り込む。

一度は受けたが正面から受けれるかは自信がない。

いなして死角に移動するのがベストと思う。

一応死角に回ってヤツの脇に蹴りをいれてみる。

ガンっ

びくともしない。

奴の地面に突き刺さった腕が引き抜かれ

肘が俺に突き上げられる。

手のひらで受けて体を浮かす。

そんな無理矢理の攻撃なのに

2メートルほど飛ばされる。


「もー!色気出さないでいいニャ!」

「わかってるよ!」


奴はそのままの勢いで反対の腕を下から振り回してきた。

それをなりふり構わず避ける。

が、奴の本命は腕じゃなかった。

奴の回転は止まらず尻尾が腕をかわした俺に迫る。

それをしゃがんだまま腕をクロスして受けるが

そのま地面に叩き伏せられ地面を転がる。


「ユウマ!」

「大丈夫!」


この辺かな?

奴の顔が笑ったような気がした。

動けない俺に向かって奴は飛んだ!

飛べるのあの体で?

体を縦に回転させ尻尾を振り下ろした。


知能が低い訳じゃないが攻撃が力任せなんだよ!

俺はその攻撃を横っ飛びに避けた。

破砕音と共に床が鉄骨ごと破壊され

奴の体半分が床にめりこんだ。


「今だ!」


その瞬間壁際にスタンバったふたりが

バスケットゴールのロックを壊す。

もともと使われないときは天井に吊り上げて固定するタイプの器材だ。

縦に固定されていた鉄骨で出来たバスケットゴールが両サイドから蛇に向かって倒れこむ。


巨大な鉄と鉄の激突音が体育館の内に響く。

床が抜けるには至ってないが

鉄骨が絡み合い奴を体育館の真ん中に釘付けにした。


「やった!どんぴしゃニャ!」

「よし!フルボッコだ!」

ジローさんが動けない蛇に飛びかかった。

俺は少し離れて様子を見る。

ジローさんの拳が奴を何度もヤツを撃つがビクともしない。

「くっそ!アホみたいに堅ぇな!」

今までの鬱憤を晴らすかのように殴り続ける。

蛇は動こうとするが鉄骨を外せないでいる。


「コハルちゃん…」

「なんニャ?」

「あれ…生き物だと思う?」

「ん…鉄の体の生き物なんていないニャ」

「いや、中身だよ。」

「ニャか身?」

「意思を感じるんだよな…悪意的な?」

「そうだニャ…よし!ひっぺ返すニャ!」

「えっ?」


コハルちゃんは動けない蛇に飛びかかる。


「ジロー!」

「ん?なるほど!」


肩のパーツに手をかけると引き剥がしにかかる。

「ふぬー!」

「バカこうやんだよ!」

ジローがどこからかバールを持ってきて隙間に突っ込む。

「うらぁあああ!」

ベリベリ!

ちょっと鎧が浮き上がる。

「兄ちゃん、なんか突っ込め!」

「はっ、はい!」

俺はその辺に落ちてる鉄骨を拾うとヘルプにはいる。

「「「せぇーのっ!」」」


バコン!


肩のパーツが一つ剥がれた。

「っしゃぁーなろ!これで中から焼いてやる!」

「え?何これ」

俺も覗きこむと中は空っぽだった。

「はあ?なんだこれよぉ!」

ジローがキレて中に手を突っ込んで火を放つ!

ゴオッ!

腕の各所から火が吹き出し俺達が燃えた。

「熱っ!」

「何してんのよバカ虎!」

コハルちゃんがジローさんの脛を蹴っ飛ばす。

「がっ!」

ジローは痛みで足を滑らし蛇から落ちた。

「何すんだブス猫!」

「フー!」

「もぅ喧嘩しないで!」


もうこいつらは…

そうだ!

俺は奴の顔に近づいた。

いくら動けないと言っても髪までは止められない。

髪が蛇のようにうねり襲いかかってくる。

くっ近寄れない!

「なんだ?面が見たいのか物好きだな?手伝ってやるよ。」

俺に届く髪をジローさんが踏んづけたり押さえつけたりしてくれる。

「私もやるニャ~」

コハルちゃんも手伝ってくれて

俺も自分で奴の髪をつかみあげ顔を見る。

完全に無表情な鉄仮面。

笑ったりするように見えたのは俺の勘違いか?


?見れば正面の顔の左のデコにもう1つ仮面が張り付いている。

なんだ?

「ジローさん!」

「これか?よっしゃー!」

二人がかりで仮面に手をかける。

「カッテェー!」

「一気に行きますよ!」


蛇の抵抗が尋常じゃない!何かある!

コハルちゃんは髪を防ぎきれないで弾き飛ばされた。

俺とジローさんの体にいくつもの髪が突き刺さる。

「グオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

「ウラァアアアアアアアアアアアアアア!」

ベリベリ!

仮面が剥がれ勢いで俺達は後ろにすっ飛んだ。


「イッテェエエなぁクソッ!」

「ロボ治るか?」

(これくらい造作もない。)


「二人ともあれ…」

後ろにすっ飛ばされた俺とジローさんは

仮面の剥がれた部分を見る。


「女?」

「「ルシル!」」

俺とコハルちゃんがハモル。

蛇の左のデコにある生身の人面。

それは東条ルシルの顔であった。




まだまだ殴りいます。

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