獣群
猿達は完全に私達を包囲してる。
やるしかない!
私が前に出ようとするとジローが止めた。
「こら、お嬢ちゃん何するつもりだ?」
「私が!」
「こんな数相手になにするってんだよ?」
「それは…」
猿達が一気に襲いかかってきた。
仕方ない!私達を扉をあけて廊下に出た。
扉がひしゃげるほどの打撃がふりそそぐ
ジローが背中で扉を抑えてるが何秒ももたない。
だが廊下にはオラウータンがいた。
割れた窓に座りこんでる。
ボスザルて風格よね。
さらに数匹の猿がオラウータンの後ろから現れる。
「お嬢ちゃん上に!」
「ジローは?」
「いいから行け!」
私は1階に登った。
上は廊下と入り口だけ。
そしてそこには象の足と鼻が見えた。
そうね、これもいたわね。
ガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
下の階から獣の雄たけびが聞こえた。
まだ増えた?
ってゆうかジローは?
私が下の階に戻ろうとした。
ドゴン!床が衝撃に震える。
そして下の階から炎が吹き上がった。
熱っ!
あやうく私も火傷するところだった。
これは…まさか…
私は迷わず変身し下の階に下りた。
廊下は炎がなめつくし燃え種を探してくすぶっている。たぶん猿だったものが窓際に数体黒焦げになって転がっている。
店内に戻ると予想通りの光景が広がっていた。
襲いかかる猿をその爪で引き裂く虎。
やつに裂かれた猿は炎に包まれ転げ回る。
一方的な蹂躙。
何匹いようと関係ない。
次々と襲いかかる猿達はそのはじから火ダルマにされ絶命していく。
虎がちらりとこちらを見た。
あれ?なんか驚いてる?
よそ見している虎にオラウータンが襲いかかってきた。何処から持ってきたのか鉄骨を虎に投げつけた。
ドゴン!
虎の肩に鉄骨が直撃し後ずさった。
鉄は燃やせない。恐らく左肩は砕けてる。
ガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
虎は吠えるとオラウータンに向かって走る。
オラウータンは窓から外に飛び出した!
電信柱や、壁を渡って逃げ出す。
虎もそれを追う。
象と熊もそれを見て追った。
チャンスだ!シャチは無事だ。
ジローはいない。まさか…
私は店内にあったトレイを団扇にして
闘争する獣達を追った。
オラウータンは虎から距離を空けるたびに
窓枠や、建材などを虎に投げつけている。
鬱陶しい攻撃だ。
足場が悪くビルからビルに飛び移って移動する虎は追い付けずにいる。
そこに熊が体当たりをかます。
虎は体勢を崩し空に落ちるが
とっさに窓枠に捕まって再びオラウータンを追うために向かいのビルに飛んだ。
虎に体当たりをした熊も多少焼けているが
気にしていないようだ。
虎がビルの壁面に飛びついた所に象が
ぶちかましをかける。
ゴリゴリゴリゴリ
像とビルの間に挟まれ、外壁を削りつつ
虎は隣の民家に飛ばされる。
象も熊もそれを追う。
虎は民家の2階に突っ込んだが迷わず飛び出し隣のアパートに突っ込んだ。
様子見していたオラウータンを巻き込んで
隣のアパートの2階に突っ込む。
象はそのまま勢いを殺せず民家の一階に突っこみ、
熊はアパートの一階に突っ込んだ。
あれ?アパート人いる?
私はシャチをアパートの横につけると虎のいる部屋に向かう。
ゴッ!
アパートの一室から炎が吹き出し
腕が引きちぎられたオラウータンが逃げようとこちらに向かってきた。
私はとっさにオラウータンの顔面を爪で引き裂く。
後ずさったところを私は太ももで頭を捻って投げた。
オラウータンはそのまま空に落ちていく。
「熊は上ニャっ!」
虎はこっちを一別すると部屋の外に向かう。
見れば熊の重量に負けて
床が凹んでる。
私達を追うためじゃなく何か別のものを襲っているみたい。
虎は玄関から外に出ると上を見上げると軽くしゃがみ立ち上がりながら腕を天井に突き刺した。
ゴッ!
見た目にわかるほど虎の熱量が増す。
上の熊を捕まえて燃やしたのか?
天井から腕を引き抜くと廊下の端に手をかけ
上に登った。
私も階段の穴に飛びつき上に上がった。
虎は足を燃やされ倒れてる虎の頭を握り潰していた。
身体中に燃える凹みがあるから先に何発か殴ったんだろう。
虎はこちらを向いた。
「お前…」
しゃべった!
そうか!こいつは私と同じ…っつゆうか…
ズガガガガガガガガガガガガガガガガン!
建物の向こうで大破砕音がしたかと思うと
虎はダンプカーに弾かれたかのように
さらにとなりの民家に吹っ飛ばされた。
象はアパートを突き抜けさらに虎を追って民家の一階に突っ込んだ
民家は一階の基部が象に壊されたせいか
破砕音とともに空に破片を撒き散らしながら落ち始めた。
建物が壊れる前に虎はさらに向こうにあるマンションに渡る。
私は向かいの民家が壊れたから迂回しつつ
マンションに向かった。
そこには2体の獣人がたっていた。
物量足りたかな?
まだ虎を仕留めるには少なかったか?




