52話 月と猫(5)
お姉ちゃんと呼んでいた小娘は実はおばあちゃんでした。
あー睨まないで睨まないで。
私にも通用するんだ読心スキル。
1000年…少し前にそんなこと言う人いたら
うわぁ痛いわ。昔こんな子クラスに一人二人はいたわぁ。友達になりたくないわぁって思ったものだが…
今この状況においてはギリ許容範囲な気がする。
真偽はさておき。
「で、ルシルおばあちゃん。」
「おばあちゃんではありません!」
「でも1000歳はおばあちゃんだよ。」
「1000と17歳です。」
「増やしてどうするのよ。閣下って呼ぶよ。」
「なぜ、閣下ですか?何故でしょうバカにされている気がします。」
「そんけーしてますよ閣下」
「あなたも幼いまま時を止めてあげましょうか?」
「悪役みたいな脅し文句よね。実際この姿の時じゃないと勝負にならないけどね。
それも狙って今来たんでしょ?」
「貴方が貴方でいられるうちに私が…」
「それ、すごく余計なお世話。」
「ですが、完全に堕ちれば貴方は私達を襲うでしょう。きっとあの男には貴方を殺せません。
だから私が…」
「なら、さっき後ろをとった時に殺ればよかったのに。」
「…」
冷めた…バカらしい。1000年生きてる割には中身はてんで小娘じゃないの。
「私はあんな風にはならない。」
「そんな保証は…」
「私はこの力でやらなきゃいけないことがある。」
「そんな精神論!」
「私が今、こうして話してる。それは証拠にはならないの?」
「なりません。どんな聖人君子も抗えません。
私はそれを見てきました。」
「じゃあ!あんたが命の恩人だって言ってる獣人…あれはどうするの?」
「殺します…せめて私の手で殺します。」
知らないってのはお気楽な発言を許すのか。
「何言ってるの、あれは…」
「黒滝なんでしょ?」
「あんた知ってて!」
「わかりますよバカじゃ無いんですから。」
バカだと思ってましたすいません。
「黒滝は愚かで変態でクズでひ弱な幼女趣味な根性なしの御人好しですが…」
ひどい言われようだな。
「やさしい御人好しです。
あれが獣になるなら私が止めます。」
「それは私がさせない。」
「先に貴方を殺せばいいだけです。」
「言ったね。」
「はい言いました。」
「なら、お兄ちゃんを殺させないために
渡しも殺されない!」
「…」
その時下の階で窓を突き破る音がした。
まさかお兄ちゃんもうこんなところまで…
私はベランダにかけよる。
ルシルも追っかけやってくる。
二人で覗きこんだ先には六つ目の蜘蛛の化け物が
。
わぁ最悪だぁ…絶対目あった♪
最近ルシル派です。
もっとコハルちゃんにも力いれます。




