38話 出航
これで一区切りです。
黒滝 ユウマ。
それが俺の名前だ。
でもそれ以外何も思い出せなかった。
なんでだ?
「おい!ユウ…黒滝!何も思い出せないって」
ルシルが近寄って肩をゆする。
「えっと…昨日の朝からのことは覚えているな。うん、でもその前のことが何も…」
「そんな…」
「お兄ちゃん、お母さんのことは?」
母親?意味はわかる母親の…顔は…名前は…
思い出せない。
「ダメだ。思い出せない。」
「…」
コハルちゃんも暗い顔になってしまった。
いかん!これではいかん!
「ダイジョブ!ルシル!コハルちゃん!
全然平気だから!」
「私には配慮はないのか?」
「あーはいはい、ダイジョブだよロボ。」
「やっつけ仕事は好かんな。」
細かいやっちゃな。
「そうだ黒滝!もともと君は母親を心配して外へ飛び出したのだろ?」
確かそうだった気が…
「だから行ってみよう母親がいるかもしれない病院に!」
ルシルにしてはまともな提案だな。
いや、だから拳を握りしめるなよ。
「それ、いいかも。行ってみようお兄ちゃん。
私もテイユウ行かなきゃだし。」
そうだ!コハルちゃんの親も探してあげなきゃじゃないか!
「お前の行く所が私が目指す場所でもある。」
ロボ…
「よし、行こうみんな!」
新しい目的地は決まった。
そうと決まれば早かった。資材を積み込み
ルシルは壊れた靴の代わりを用意する。
船を窓に開いた穴に押し出した。
日はまだ高い!
さあ!出航だ!
やっとホームセンター終了です。
次から新章予定してます。




