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鐘の余韻

 倉庫の中の声は、まだ続いていた。


「――四。座」


「――薄。再査、不要」


「――次、半刻」


 短い符丁が、格子の奥で淡く鳴る。誰かの命に触れているはずの声なのに、そこには焦りも祈りもなかった。余分なものを削ぎ落とし、意味の骨だけを残したような言葉だった。


 ラウールは、その声を聞き終えるまで何も言わなかった。


 倉庫の壁に影を寄せたまま、白い外套の裾だけが、湿った石畳の上でかすかに揺れている。提灯の漏れ光を受けた赤紫の瞳は、格子の奥を見ているようで、もっと遠い夜の底を見ているようだった。


 やがて、彼の唇が、音を置くようにゆっくり動いた。


「僕は西門救護区の調査に赴いていた。そこに……」


 それだけ言って、ラウールは一度だけ息を止めた。


 言葉を探しているのではない。言える形まで、痛みの角を削っているのだとわかった。赤紫の瞳は格子の奥へ向けられたままなのに、焦点だけが、湿った夜のもっと遠いところへ沈んでいる。


「いたよ。一人だけね。でも、間に合わなかった」


 喉の奥が、小さく鳴った。


「間に合わなかったって……」


「急変したんだ」


 ラウールの声は低かった。けれど、その底でほんのわずかに呼吸が乱れた。


 彼はすぐに整えた。白い外套の襟元へ触れかけた指を、途中で下ろす。何でもない仕草のふりをしていたけれど、指先だけが少し硬い。


「彼はソミン時代からの、僕の古い友人だった」


 夜気が、急に重くなった気がした。


「名前を呼んだ。呼べば、戻って来てくれるかもしれないと思って。……馬鹿みたいだね。そんなことあるはずもないのに」


「ラウール……」


「彼は、一度だけ僕を見た」


 そこで、ラウールの唇が止まった。


 格子の奥で、弱い光が明滅する。ひとつ、ふたつ。路地の湿った冷えが肌の下へ沈み、その間だけ、誰も息をしなかったように思えた。


「たぶん、あれが最後だった。紛れもなく人の目だった。彼の中に残っていた心がすり潰されるのが見えた気がした」


 声は崩れなかった。


 けれど、崩れないことそのものが痛かった。泣くよりも、叫ぶよりも、ずっと静かに血を流している声だった。


「戻せなかった。止めるしかなかった」


 ラウールは、こちらを見ないまま言った。


「僕が止めた。僕自らこの手で彼を……」


 ラウールは、自分の掌を見下ろした。


 そこには何もない。血も、煤も、傷もない。ただ、指の関節だけが、古い痛みを思い出したように白く強張っていた。


 止めた。


 救った、ではない。保護した、でもない。その一語の冷たさが、石畳の湿りを通って、靴底から這い上がってくる。人としてはもう戻せなかったものを、それでも放っておけなかった。名を呼んだ友の最期を、彼自身の手で受け止めた。そういうことなのだと、言葉になる前にわかってしまった。


 胸の奥で、別の記憶が細く軋んだ。


 守りたかったのに、守れなかったもの。救うと言いながら、誰かの身体を、誰かの未来を、取り返しのつかない形へ押しやってしまった夜。


 あれは同じではない。


 ラウールの痛みを、わたしの痛みで塗りつぶしてはいけない。そう思うのに、舌の奥へ戻ってくる砂の味だけが、どこか似ていた。


 わたしは何も言えなかった。


 言葉にしてしまえば、慰めになってしまう。慰めなど、いまの彼には軽すぎる。濡れた石の上へ落とした薄紙みたいに、すぐ破れてしまう。


 ヴィルも黙っていた。


 壁に背を寄せたまま、視線は路地の入口と屋根の縁を行き来している。けれど、その沈黙は無関心ではなかった。ラウールの声のわずかな乱れも、指先の硬さも、彼は見逃していない。


 剣の柄へ置かれた指が、一度だけ深く沈んだ。


 救えなかった人の沈黙が、そこにあった。旧友を救えず、自分の手で終わらせるしかなかった者の痛みを、彼は肌で知っているのだ。


 それでも、ヴィルは慰めなかった。


 慰めれば、ラウールをその夜へ留めてしまう。いま必要なのは、悔恨の場所へ膝をつくことではない。次を止めることだった。


「その直前に、いまと同じような揺らぎがあった」


 ラウールは、ゆっくりと息を吐いた。吐き終えたときには、声の震えはほとんど消えていた。


「細く、遅く、一定の向きへ流れるもの。君がここまで辿ってきたものと、たぶん同じ種類だと思う」


「……それを辿って来たの?」


「うん」


 短い肯定だった。


 彼はわたしへ向かって微笑まなかった。微笑む場所ではないことを、この人は知っていた。


「西門で見たものと、ここで聞こえている符丁。それから、君がここへ来たこと。これで、僕の仮説は証明された」


 ヴィルが、そこで初めて口を開いた。


「どういう仕組みだ。説明しろ」


 短い問いだった。


 冷たく聞こえるほど、余分なものを落とした声。けれど、それはラウールを突き放すためではなかった。これ以上、友の最期を語らせないために、話を戦術へ戻したのだとわかった。


 ラウールも、それを受け取ったのだろう。


 赤紫の瞳が、倉庫の格子へ戻る。


「ここからは僕の推測だけど」


 前置きは短かった。


「合図は、一度で足りるものじゃない。間隔を開けて、定期的に送り続ける必要がある」


「送り続ける……?」


「体内に散らばった術式化魔石片へ、少しずつ合図を行き渡らせるんだ。全身で術式が繋がったとき、はじめて急変が起きる」


 息が、喉の奥で止まった。


 合図。


 その言葉だけが、ひどく静かに耳へ残った。命令でも、起爆でもない。誰かの身体の内側へ、見えない糸を一本ずつ通していくような響きだった。


「術式の発動により溢れ出す魔素によって、人そのものではなくなっていく。骨も、筋も、血も、内側から別の形へと揃えられていくんだ」


 石畳の冷えが、足裏からじわりと上がってきた。


 人がただ壊れるのではない。壊されたあと、別のものとして整えられていく。その順番の残酷さに、胃の奥がゆっくり沈む。


 ラウールの声は静かだった。けれど、静かすぎる声の奥に、押し殺した熱があった。


「……僕が見たときには、もう、声の形まで崩れかけていたよ」


 白い外套の裾が、濡れた石畳の上で微かに揺れる。


「それでも、目の光だけは残っていたんだ。だから、たぶん発動前なら戻せる。戻せるはずなんだ」


 その言葉が、わたしの内側へ静かに落ちた。


 ――戻せる。


 願いではない。祈りでもない。ラウールは、それを仮説として口にしている。けれど、仮説の底にあるものは、どうしようもなく悔しさだった。


「あれは、人を魔獣へ近づけようとする技術だ」


 骨の内側を削られるような痛みが、ふっと遠くで目を開けた。


 ジョルトの苦しげな息と、前世の夜の痛みが、喉の奥でひとつに重なる。身体の輪郭が自分のものではなくなっていく感覚を、わたしは知っている。知っているからこそ、舌の裏が乾いた。


「人を……魔獣に……」


「人を魔獣と化す。認めたくはないけど、そう呼ぶしかない。けれど、発動前の彼らは人だ。名もある。痛みもある。怖いと思う心も、まだ残っている」


 ラウールの声が、ほんの少しだけ揺れた。


 揺れたことに、たぶん彼自身は気づいていない。


 わたしは指先を強く握り込んだ。爪が手袋の内側で布を押し、かすかな痛みが返ってくる。その小さな痛みだけが、いま自分の身体の内側にあるものだった。


「通常の検疫では、まず見つかることはない」


 彼は続けた。


「荷物に魔石を隠しているわけじゃない。本人の身体の中に、細かく散っている。だから、難民として国境を通過できる。救護対象として保護される」


「そして、敵地の内側に入り込むというわけだな」


 ヴィルの声が、低く落ちた。問いではなかった。すでに半分は、わかっている声だった。


「そうだ。あとは発動鍵を持つ者が、隠れて合図を送ればいい。実に巧妙な仕掛けだ」


 倉庫の格子の奥で、光が一度だけ弱く強まった。


「都市を騒乱に陥れるには、それで事足りるからね」


 ヴィルが、低く息を吐いた。


「……一発で爆ぜさせる仕掛けと違うからこそ、質が悪い」


 その声で、わたしの中にあった嫌悪が、ようやく逃げ場のない形を持った。


 ――これは、一度で終わる起爆じゃない。


 細い合図を、何度も、何度も流している。体内に散った術式化魔石片へ行き渡らせ、反応がそろうまで待つ。発動前の人間を、人間のまま座らせ、息をさせ、恐怖も名前も残したまま、壊れる寸前まで整えていく。


 吐き気に似たものが、胸の底で静かに滲んだ。


 倉庫の声が、もう一度耳に戻った。


「――四。座」


「――薄。再査、不要」


「――次、半刻」


 言葉の短さが、かえって残酷だった。


 彼らは人を人と見ていない。ただ、工程だけを見ている。


 わたしは唇の内側を噛んだ。鉄の味が、ゆっくり滲んでくる。


 ――これは、救護対象を急変させるための仕組みだ。


 使われているのは火薬でも、壊すための道具でもない。人だ。難民として門をくぐり、列に並び、敵地の内側で合図を待たされる。体内に散った欠片の反応がそろえば、その人の身体そのものが、壊れるための場にされる。


 そんなものを、ヴィルは戦術の言葉で捉えたのだと思う。


 起爆前の爆弾に近い、と。


 でも、そう呼んでしまえば、そこにまだ残っている名前も、痛みも、怖がる心も、全部見えなくなる。


「……でも、ヴィル。その言葉は忘れてちょうだい。記録には残さない」


 自分でも驚くほど、声は低かった。水気を含んだ夜気が唇に触れ、口の中を紙みたいに乾かしていく。


「発動前の人たちは、まだ爆弾じゃない。救護対象よ」


 ヴィルは、わずかに黙った。


「……わかった」


 短い返事だった。


 けれど、その短さに、余計な慰めはなかった。彼は戦場の言葉を知っている。だからこそ、わたしの言葉も、戦場で必要な線引きとして受け取ったのだと思う。


 ラウールは、わたしとヴィルの間に落ちた沈黙を、何も挟まず見送った。


「これは、もう机上の研究なんてもんじゃない」


 ヴィルの声が、さらに一段沈んだ。


 ラウールは格子の奥へ目を戻した。


「ああ、今この王都は、実証実験の場にされている」


「……ええ。わたしも、そう思う」


「ただし、敵は王都を落とすつもりではないはずだ」


「なぜ、そう言えるの?」


「僕の故郷ソミンは、一夜にして乗っ取られた。けど、この国は違う。この国には、君とマウザーグレイルが存在する。古代文明の、神代の御業へと繋がる力がね」


 その名が夜気に触れた途端、腰の白い剣が衣越しに重みを増したように感じた。


「それにかつての歴史を思えば、敵も慎重にならざるを得ない。だから、落とせるかどうか探りを入れている。それから……君を誘き出すことも目的の一つなのかもしれない」


 夜気が首筋へ滑り込み、わたしは外套の内側で指先を小さく握り込んだ。


「そして、次にもっと大きな規模で仕掛けるために。どこで群衆が崩れ、どこで軍が遅れ、どこで医療と警備が詰まるかを観察し、記録している。僕はそう見ているよ」


 白い外套の裾が、夜気を吸って重く垂れていた。


 倉庫の格子の奥で、光がまた明滅する。同じ間隔。同じ向き。あの細い合図が、いまもどこかの誰かの身体へ染み込み続けている。


 沈黙が落ちた。


 言葉の意味が、遅れて腹の底へ沈んだ。


 石畳の湿りが靴底から上がり、足首の奥まで冷えていく。王都の灯りも、救護区の白い布も、ジョルトの苦しげな息も、すべてがひとつの実験記録へ落とし込まれているのだと気づいて、口の中がまた乾いた。


 人の苦しみを測る。どれだけ耐え、どこで壊れ、誰がどう動くかを、彼らは見ている。あの短い符丁の奥には、数字だけがある。そこに名はない。痛みもない。ただ、工程がある。


 ラウールは、格子の奥から目を離さなかった。


「だから、僕は止めたい」


 その声は、低かった。けれど、さっきまでの静けさとは違っていた。底のほうに、押し殺した熱がある。


「合図を送っている起点を、なんとしても押さえたい。発動鍵を持っている者もだ。できれば殺さずに……」


 最後の一語だけ、ほんのわずかに遅れた。


 西門救護区で、彼が呼んだ名。戻らなかった目。止めるしかなかった手。そのすべてが、白い外套の影にまだ沈んでいるのだとわかった。


 わたしは息を吸った。


 濡れた石の匂いが、肺の奥へ冷たく入ってくる。怒りはある。けれど、怒りだけで動けば、また何かを壊してしまう。いま必要なのは、止めること。救える者を救い、そして、これを誰が仕掛けたのかを逃がさないことだった。


「……わたしも同じ考えよ」


 声にすると、舌の裏に苦さが残った。


「起点を押さえなければ、証拠も残らない。証拠がなければ、クロセスバーナの仕業だとは証明できないでしょう?」


 言いながら、胃の奥が重く沈む。


 証明。


 そんな乾いた言葉を使うことが、少しだけ嫌だった。けれど、必要だった。苦しんだ人たちを、ただ不運な急変で終わらせないために。ジョルトの痛みも、西門で戻れなかった誰かの名も、記録の端から消されないようにするために。


 ヴィルは短く息を吐いた。


「ローベルトが欲しているのは、それだ。王宮の連中に、目を逸らしてきた現実ってやつを突きつけてやろうってんだろう」


 彼の声に迷いはなかった。けれど、冷たいだけでもなかった。ラウールが背負っているものを、彼が見落としているはずがない。ただ、そこへ手を伸ばさないだけだ。


 戦場で慰めを置けば、次の一歩が遅れる。


 ヴィルは、そういう沈黙を知っている人の顔をしていた。


「そのためには、生きた証人と、仕掛けの実物。その両方を押さえる必要がある」


「うん」


 ラウールが頷いた。


「僕も、そう思う」


 わたしは倉庫の格子を見た。


 小さな光が、また一度、かすかに強まる。あの奥にいる者たちは、人を数で呼んでいる。けれど、こちらはそうしない。たとえ急変しかけていても、発動前の人はまだ人だ。名前があり、痛みがあり、怖いと思う心が残っている。


 だから、殺すためではない。証拠を押さえるために。次の合図を止めるために。まだ戻れる人を、戻すために。


 わたしたち三人の目が、同じ暗がりへ向いた。


 ヴィルが先に動いた。壁から背を離し、視線を路地の入口から格子へ一度だけ戻す。左手が、剣の柄へ沈んだ。抜くための動きではない。抜いたあと、どの順で動くかを決めた手だった。


「話は決まった。どう止める?」


 ラウールの視線が裏口へ向かい、わたしの意識は床下へ落ちている。


 倉庫の格子の奥で、弱い光がもう一度だけ強くなった。


「――四。濃」


「――次、短」


 符丁が変わった。


 間隔が、詰まった。


 ラウールが低く息を吸った。


「間隔を詰めてきたね」


 わたしの肋の裏が、きゅっと冷える。


 半刻だったものが、もう短い拍で動いている。誰かの身体の中で、術式の網がもう一段繋がろうとしている。


「本線はどこだ?」


 ヴィルの問いは、わたしに向けられていた。


 わたしは息を細く吐いて、格子の明滅ではなく、その下へ意識を落とした。


 倉庫の床。石の継ぎ目。古い水路へ下りる冷え。灯信の光は上で揺れている。けれど、拍の流れはそのまま上へは伸びていない。床下へ落ち、湿った石の腹を伝い、水の匂いの奥へ細く潜っている。


「扉じゃない。床下へ落ちてる。たぶん、水路を使っている」


「裏口と水路か」


 ヴィルの目が一瞬だけ細くなる。


「俺が扉を押さえる。ラウール、お前は裏口を見張れ。できるな?」


「心得た」


 ヴィルの言葉がわたしを後ろへ置こうとした瞬間、床下の冷えが足裏で強く鳴った。


「ヴィル、わたしの考えを聞いて」


「うむ。聞かせろ」


「突入と同時に、倉庫の天井近くへ〈場裏・赤〉を閉じたまま展開するわ。内側だけを高温にして、一呼吸ぶん灯りにする。それで相手の位置を掴んだら、〈場裏・白〉の竜巻の囚(トルネード・バインド)で全員を絡め取る」


 言いながら、自信のない部分を飲み込んだ。


 断言はできない。けれど、やるしかない。


 焼くためではない。暗がりの輪郭を、一瞬だけ浮かせるための熱だ。その一呼吸のあと、白で縛る。相手が発動鍵を持っているなら、殺すより先に、手を止めなければならない。


「それで行こう。俺が一瞬の隙を作る」


「その一瞬が勝負ね」


「お前ならできるさ。任せたぞ」


 短い言葉だった。


 信じている、とは言わない。心配している、とも言わない。ただ、任せた、と置く。その重さが、湿った夜気の中で、足元へ確かな場所を作った。


 ラウールがわずかに頷いた。


「なら、僕は水路へ抜ける者を見よう。発動鍵を持つ者がいるなら、真っ先に逃げ出そうとするはずだ」


「逃がすわけにはいかん」


 ヴィルの声が低い。


 湿った石の匂いが、ひと息ぶんだけ濃くなった。


「僕とて魔術師の端くれだ。それに、荒事は慣れている。絶対に逃がしはしないさ」


 ヴィルの目が、一拍だけラウールを測った。


 疑いではない。預ける刃の重さを量るような沈黙だった。


「それなら、やってみせろ」


 その瞬間だった。


 運河のほうから、鋭い指笛が鳴った。


 夜気を裂く、短い音。鳥の声にも、港の合図にも似ていない。人の唇で作られた、命令のための音だった。


 ヴィルの顔が変わった。


「……しまった」


「ヴィル?」


「あの射手だ……迂闊だったな」


 彼の目が、右後ろの闇を切った。


 さっき矢が来た方向。水面に白い筋が映った、あの運河側だった。


「あれはただの雇われの待ち伏せじゃない。索敵と警戒だ」


 あの射手は、矢を射る者であり、報せる者でもあった。


 こちらが倉庫へ近づいた瞬間を見計らい、中へ合図を送る。攻撃と警戒と伝達をひとつに束ねた、外周の影。


 そして、ヴィルの顔から、さらに血の気が引いた。


「いや、違う……それだけじゃない」


「ヴィル?」


「嫌な気配がする」


 その一言が落ちた瞬間、倉庫の中の声が、ぴたりと止んだ。


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