対《5室、4部屋*3人=対立12》
◆◇◆◇◆
『移動術』による跳躍により自室に大きく近づいたものの廊下を大きく軋ませた。それと同時に近くの一室から襲撃者が2人───扉を開け、俺を襲おうと動き始めた
『理崩し』『移動術・応用』『脚力強化』───出てこようとする扉を歩法を乗せた体重移動で押し込み、かがみ込む形で扉の下部に足を挟み、開かない様にすると慌てた襲撃者が声を上げた
「開かねえ!逃げられるぞ!」
その異変を察した階段に最も近い───俺が跳躍にて飛び越えた廊下に面する扉が力強く開けられたのが聞こえた
「殺せ!」
誰が放ったかわからない怒声が上がった。少なくとも俺ではない───宿屋全体の扉が開かれていく、多勢に無勢が『予想』されるなか、足で押さえている扉に力が掛かり始める。突破をしようとしているのだろう
「見つけたぞ!」
一方、早々に到着した襲撃者のひとりが俺を見つけるや否や叫び様、得物を振り上げた
「あっそ」
俺は足を挟みその場に縮こまる。すると力の掛かっていた扉が開いて力を掛けていた本人達が勢い余って廊下へと傾れ込み、俺に躓いて得物を振り上げていた襲撃者に突っ込んだ
「ぐはっ」
「背中いてぇ」
開いている扉の中へと入り、素早く鍵を掛け、部屋の中にあった燭台を手に窓を開け放ち、自室へと急ぐべく『移動術』にて隣の部屋の窓に移動し、部屋の中がもぬけの殻であることを確認して中へと入った
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「さてさてと」
『偽装』『移動術』『密偵』『歩法』より
宿屋全体が騒がしくなっている中、自室へと向かうべく廊下へと出る。先ほど入った扉はまだ破られていない。燭台片手に襲撃者の列に並ぶ
「おら!」
「出てこい!」
最前列が鍵の掛かっていた部屋へと押し入り、中に誰もいないことに憤慨する中、残りの襲撃者も部屋へと入っていくか宿屋全体へと散らばっていった
「…」
全体の雰囲気に紛れて移動するフリをしながら俺は自室へと戻った
◆◇◆◇◆
「…」
外套を身に纏い、《契約証明書》は麻袋の中へ入れる形で凡ゆる道具は放棄していくことを決断し、小物と身につけられるものを最小限───装備する形で携帯して部屋を後にした




