ただのアルトラ
◆◇◆◇◆
「エリア調子は…」
「…あ」
「お?」
俺とティーナがエリアとアルトラの容態を確認に行くとアルトラは上半身を起こし、ベッドに腰掛けていた
窓の外、そこから差す陽の光を浴びながら呆然とするように
「…ここは」
「アルトラ様」
アルトラが目を覚ました。《昏倒》から丸2日からの帰還だった
ティーナは走り出し、アルトラの元に駆け寄った。アルトラは何処か上の空といった様子でティーナに視線を送っていた
「アーツ、状況は?」
「ティーナに構えよ朴念仁」
「…そうだな」
珍しいこともあったもんだ。アルトラが俺の冗談を真に受けた行動をするなんて、明日は不幸が湧いて出るかもしれないな
◆◇◆◇◆
ティーナの頭をぎこちなく撫でるアルトラという。迷宮前では見ることのできない《トンチキ》な光景を変に思いながらも俺は説明をした
「アビークからか」
「一応聞くがどうする?」
「…」
やはり可笑しい、態度が柔らか過ぎる───いつもなら即突っぱねる。特権階級なら尚のこと、口汚く罵り、嘲りを顔に出す
「…けよう」
「え?なんて」
「あ、いや、受けよう
うん、それが良い」
「…分かった。返事は俺が出しておく」
「ありがとう、いつも助かってるよ」
「…」
いや、気持ちわっる。なんだこの、面の良さと丁寧な所作に言葉遣いのハイブリッド野郎は、マジの別人じゃねぇか誰と入れ替わった!?
「アルトラ、何処か具合が悪いってとこないか?」
「いや、特にないよ」
「そうか」
態度の軟化はこの際どうでも良いか
「看病はティーナに任せる
何かあれば共有してくれ」
「分かった」
なんか調子狂うんだよな




