314. 登山、雲龍雪山
ゴンドラの扉が開くと、冷たい風が吹き込み、私は体に巻いていたあの薄い上着をぎゅっと締めて、車外へ出た。
足元は金属の滑り止め板で、登山靴が踏みしめると、ギシッという音がした。
「うわ、寒い!」
ユーナが私に続いてゴンドラから飛び降りた。
彼女は白い短丈のダウンジャケットをまとい、フードはもう被っていて、縁の毛足が風にあおられて片側へ倒れていた。
彼女は足を踏み鳴らし、両手をポケットに突っ込み、首をすくめてあたりの景色をぐるりと見回し、それから体ごと止まった。
私は振り返り、ロープウェイ駅の出口の方へ目をやった。
あの蛍光色のアウトドアジャケットのおじさんが、待合エリアの柱のそばにもたれ、手に酸素ボンベを握り、ボンベの口を顔に当てていた。
相変わらずどこか弱々しい様子だったが、顔色はさっきゴンドラにいたときよりいくぶん回復していて、少なくとも唇のまわりの灰色は大半が退いていた。
母も彼を振り返って一目見たが、何も言わなかった。
ユーナは私の脇に立ち、ダウンジャケットのフードを少し下へ押さえ、顔を上げて、あのさらに高い場所へと続く桟道を眺めた。
木板が稜線の上を曲がりくねって伸び、角の先の岩壁の後ろに消えていた。
「おじさん、私たちは上へ行きます。ゆっくり休んで、無理しないでください」ユーナが言った。
中年の男性は酸素マスクを顔から外し、こちらへ手を振った。
声には息切れが混じっていたが、口調はさっきよりいくぶん軽くなっていた。
「行け行け、若い人は体力があっていい。写真をいっぱい撮ってこい」
私はうなずいた。
振り返ろうとしたその瞬間、彼がもう一言付け加えた。
「山頂は風が強い。お嬢ちゃん、そんな薄着じゃ凍えるぞ」
彼が私のことを言っているのは分かっていた。
私はあの薄い上着を着たまま桟道の起点に立っていた。
すれ違う観光客は、ダウンジャケットを着ているか、借りてきた赤いアウトドアジャケットを着ているかのどちらかだった。
私は笑って彼に手を振り、それから向きを変え、桟道の最初の一段へ足を踏み出した。
足元から、木板が踏み固められる音がした。
桟道はロープウェイ駅のデッキから始まり、まず緩やかに横へ進み、それから上り始めた。
木板の色は新しくも古くもあり、ところどころ塗装が磨り減って、下の灰白色の木目が覗いていた。
ユーナは私の数歩先を歩き、白いダウンジャケットのフードが彼女の歩みに合わせて軽く揺れていた。
彼女は速くは歩かなかったが、止まりもしなかった。
足取りは均一で、リズムがあり、靴底が木板に落ちる音は、タッ、タッ、タッと、呼吸の拍子に合っていた。
桟道の両側の景色は、高度が上がるにつれてゆっくりと変わっていった。
ロープウェイ駅の屋根が少しずつ小さくなっていく。
観光客は高いところから見下ろすと、動く点になり、赤、青、白と、この巨大な山体の表面をゆっくりと移動していた。
私はさらに上へ歩いた。
一角を曲がると、桟道は西側へ折れ、真正面からの風が角のところで急に強まった。
風は雪の斜面から吹いてきて、何にも遮られることなく、桟道の手すりに直接当たり、低い唸り声を立てた。
私は上着のファスナーを上まで引き上げた。
ファスナーの頭が顎に触れ、ひんやりと冷たかった。
ユーナが前で立ち止まり、体を横に向けて私を待っていた。
「寒くない?」彼女が訊いた。
「寒くない」
彼女は口元をダウンの襟の中へ少し沈め、目だけを出して私を見、ぱちぱちと瞬きして、それから向き直って歩き続けた。
桟道の三つ目の区間は急に傾斜が増した。
木板の段差は明らかに大きくなり、一段ごとに脚を高く持ち上げなければ踏み固められなかった。
脚を上げるとき、太ももの前側の筋肉がわずかに縮むのを感じた。
この傾斜では、体力の消耗が顔を出し始めていた。
ユーナは前で速度を落とした。
彼女もまったく息が切れていないわけではなく、呼吸のリズムは桟道の駅にいたときより速くなり、吐いた息が目の前に小さな白い塊を作り、すぐに風に散らされた。
道端に休憩のデッキが現れ始めた。
デッキと言っても、実は桟道の外側に小さく張り出した木板で、二人か三人がようやく立てる程度の狭さだった。
デッキにはすでに人がいた。
青いアウトドアジャケットを着た若い女の子がデッキの隅にしゃがみ、両手に酸素ボンベを抱え、マスクを顔に当て、吸気のリズムは短く規則的だった。
その連れは隣に立ち、保温カップを手に、蓋は開けられたままで、湯気が立ち上り、冷たい空気に触れて濃い白い霧に変わり、すぐに風に吸い取られて、何も残らなかった。
私たちが彼女の脇を通り過ぎるとき、彼女は目を上げて私たちの通り過ぎるのを見、それからまた目を伏せて、酸素を吸い続けた。
さらに少し上へ歩くと、桟道の脇にまたデッキが現れた。
デッキの外側の手すりには祈りの錠がびっしりと掛けられ、錠と錠が押し合い、いくつかはすでに錆びていた。
赤い布の紐が鎖に結ばれ、風に張り詰められ、布の端はすり切れて毛羽立っていた。
ユーナは一つの錠の前で立ち止まり、腰をかがめて錠の表面に刻まれた文字を見た。
字はマーカーで書かれ、風雨に晒されて大半がかすれ、かろうじて読める不完全な名前が一つ残っているだけだった。
彼女は背を伸ばし、その錠には触れず、先へ歩き続けた。
桟道の三つ目の大きな曲がり角まで来たとき、私はもうロープウェイ駅の屋根を見られなくなっていた。
振り返ると、桟道の木板だけが後ろへ折れ曲がりながら続き、一区画ずつ岩壁と角の後ろに消えていた。
風は狭い稜線を通り抜けるとき突然強まり、耳に鋭い刃先を伴って入り込んだ。
私の髪が風に横へ引っ張られ、髪の先が顔に当たった。
私は指でそれを掬い戻し、耳の後ろへ掛けた。
ユーナが前で止まった。
彼女のダウンジャケットのフードの絞り紐が風に横へ引きちぎられ、襟の両側で震えていた。
彼女は桟道の階段の頂に立ち、体を横にして私に場所を空けてくれていた。
私は彼女の脇へ行き、そしてあの碑を見た。
それは桟道の終点に立っていた。
灰色の花崗岩で、高さ一メートルほど、四角く端正だった。
碑の面には三つの数字と二つのコンマ、四、六、八、〇と刻まれ、字の凹みには赤い漆が詰められ、午前の光の下でくっきりと赤く光っていた。
碑のまわりは少し広いデッキで、そこには人が何人かいた。
多くはなく、七、八人ほどで、デッキのあちこちに散っていた。
碑に寄りかかって写真を撮る者、デッキの縁の岩に座って蒼海の方へ向く者、手すりに掴まってうつむきながら息を整える者。
風がデッキを通り抜けるとき、遮るものが一つもなく、碑の表面を掠めて、かすかな唸りを立てた。
まるで空気が石の角に擦れて生じる振動のようだった。
碑の前の木板には薄い細かい砂が一層落ちていた。
風が遠くの稜線の露出した岩肌から運んできたものだ。
踏むと、靴底と砂粒のあいだのわずかな摩擦を感じた。
ユーナは碑の前で立ち止まった。
彼女はすぐには近寄らず、およそ三歩ぶんの距離を置いて、顔を上げ、あの数字の刻まれた碑面を見つめた。
風が彼女の額の細い髪を吹き上げたが、彼女は構わず、そのまましばらく立ち、それから一歩前に出て、手を伸ばし、指先で碑面の「四」の字の画の終わりに触れた。
それから彼女は手を戻し、向きを変え、蒼海の方へ向いた。
風が彼女の背後から吹き、ダウンジャケットの後ろ裾を前へ押し流し、フードの縁が頬のそばで震えていた。
彼女は首をすくめもせず、フードも締め直さず、ただそうやって立っていた。
私ももうしばらく立っていた。
風は吹き続けた。
碑の上の赤い漆は高原の陽に晒されて褪せていたが、この光のなかではまだ目立っていた。
母も着いた。
彼女は急がず、角の向こうからゆったりと上がってきて、その歩みは散歩でもしているかのようだった。
彼女は碑を一目見、デッキの縁に立つユーナを一目見、それからスマホを取り出して碑を一枚撮り、画面を消してスマホをポケットにしまった。
4680の碑の風は、さっきよりいくぶん強くなっていた。
私は碑の側面に立ち、花崗岩の表面に背を預け、ポケットから銀灰色のヘアゴムを一本取り出し、風に乱れた白金色の長い髪を後ろでまとめて低いポニーテールに結んだ。
ヘアゴムの先には米粒ほどの琥珀色の玉が一つ飾られ、光の下で柔らかな光を帯びていた。
「準備はいいかしら」母の声が左側から聞こえた。
彼女の輪郭はすでに背景の岩壁の色と溶け合い、かすかな灰色の人影一つだけになっていた。
彼女がそこにいることを知らなければ、肉眼ではほとんど見分けがつかなかった。
「うん」私は最後の一房の髪をヘアゴムに押し込み、指を動かしてほどいた。
目を閉じ、魔力を核から引き出した。
まず足の裏、それから両脚、胴、両腕、最後に頭。
魔力が極薄い水の膜のように肌の表面を這って広がり、全身を覆った瞬間、自分の両手が透明になり始めるのが見えた。
肌の色が、背後の雪山の灰白色の色調へと次第に溶け込んでいった。
私は目を開け、うつむいて自分の体を一目見た。
体はまだそこにあった。
手を顔の前へ掲げて裏返すと、光の下で指先にごくかすかな屈折光が見えたが、全体の輪郭はすでにぼやけていた。
私は二歩前に進んだ。
足元の積雪が浅い足跡を一つ作ったが、その足跡の上に、対応する人影はどこにもなかった。
「まあ、こんなものか」私は心の中で効果を評価した。
隠身術の安定性はこの標高では問題ない。
激しい運動や大幅な魔力の放出さえしなければ、四時間から五時間は持つはずだ。
「クローディア」ユーナの声が右前方から聞こえた。
彼女の隠身術もすでに発動していた。
私は彼女の姿を見られなかったが、声から、彼女が碑の前方およそ三メートルほどの位置に立ち、雪山の方角へ向いていると判断できた。
「いる」
「あなたが前。私が後ろ。母が最後尾?」
「いいわよ」
母の声が後ろから聞こえた。
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