表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リブートオブアーク ―科学と魔法が交差する王国再建戦記―  作者: 和幸雄大


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/113

第二部 第71話 グラナス陥落

 グラナス砦は、戦闘開始から三日で落ちた。

 勝敗が決する時間は、短かった。

 リーデルの敗報が届いた時点で、聖導軍の守備は揺らいでいた。

 グラナス砦を守る兵の多くは、元レグノルの民や兵士である。

 拠点としても要衝とは言えない。

 セリナが姿を見せた瞬間、聖導軍の内部で分裂が起きた。

 セリナに内応し、聖導軍の一部の兵士が門を開く。

「門、開いたぞ!」

 叫び声とともに、レグノル兵が流れ込む。

 聖導軍の抵抗はあった。

 だが、長くは続かなかった。

 指揮官が倒れ、隊列が崩れる。

 それで終わりだった。

 昼には、城壁にレグノルの旗が掲げられた。

 バルドが腕を組む。

「拍子抜けだな」

 兵の損害も少ない。

 戦闘行為としては、理想的な結果だ。

 だが。

 砦の地下。

 技師が、魔導炉の前で首をかしげる。

「出力が……少し落ちています」

「どの程度だ」

「一%未満です」

 誤差の範囲。

 問題と呼べるほどではない。

 だが、技師はもう一度計測盤を見る。

 城壁の上。

 セリナは、遠くの山並みを見ていた。

 風は穏やか。

 空も静かだ。

 勝利は続いている。

 それでも。

 胸の奥のざわめきは、消えない。

 その夜。

 砦の地下で、魔導灯が一瞬だけ揺れた。

 ほんの一瞬。

 誰も気づかないほどの揺らぎ。

 だが、計測盤には小さな波形が残る。

《基幹層干渉:微弱》

 数値は、すぐに正常へ戻る。

 地表では、何も起きていない。

 グラナスは落ちた。

 レグノル軍は、アルヴァに狙いを定め進軍する。

 だが――

 地下では、何かがゆっくりと広がっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ