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終わりなき塵  作者: Nick Occam


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第十二話 待っていた者たち

マルクスはゆっくりと歩いていた。ほとんど足を引きずるように。


塵は、彼に目立った力を与えなかった。残ったのは地獄のような痛みと、一歩ごとに自分の身体から無理やり前進をもぎ取らなければならないという事実だけだった。


分かれ道にたどり着いたとき、彼は不安がゆっくり、だが確実に内側へ入り込んでくるのを感じた。それが深く食い込むほど、傷の奥でくすぶる火は強くなった。亀裂は、皮膚の下に乾いた熱が潜み、きっかけひとつでさらに裂け広がろうとしているかのように疼いた。


呼吸は少しずつ整っていった。


歩幅もわずかに戻った。


痛みと目的以外のことは、もうほとんど彼を煩わせなかった。


状況は、そのまま受け入れるしかなかった。前で待つ者は、この捜査の終わりになり得た。あるいは、彼自身の終わりにも。


この洞窟も、ここまで見てきたものも知らない外の人間なら、きっと簡単に言うだろう。引き返せ、逃げろ、身を隠せ、やり過ごせ、と。だが、マルクスはあまりにも長く自分の原則に従って生きてきた。だからこそ、今さら背を向けるつもりはなかった。たとえ前に待つのが道の終わりだとしても、そこから逸れる気はなかった。


「なあ、兄弟……それで、お前は何を得るんだ?」


その日、彼の思考の静けさを内なる声が破ったのは、ひどく珍しいことだった。


マルクスは、ほとんどそれに答えない。たいていは黙って聞くだけだ。そして、その言葉が自分の内なる規範に反しないときに限って、耳を貸した。


「なあ……一度くらい、返事してみろよ……」


内側から返ってきたのは、静かで平らな呼吸だけだった。


そのあとでもう一つの声が、落ち着いて重く、短く最初の声を断ち切った。


「黙って見ていろ」


答えは要らなかった。


ずっと聞こえていた鎖の音が、不意に止んだ。


マルクスはさらに進んだ。


やがて奥に一つの広間が浮かび上がった。近づいて、彼はその広さや、壁沿いに吊るされた鎖や重い拷問具に驚いたのではなかった。もっと悪かったのは、そこに広がっていた光景そのものだった。


「お前を……待っていた……」


声は低く、重く、ほとんど石のようだった。壊れた人間の言葉で話すせいで、それはなおさら不気味に聞こえた。


広間のいちばん奥、金属と骨で作られた玉座に、一体の存在が座っていた。そいつは両腕を広げ、左右に並ぶ従者たちを、どこか愉しむように示した。


玉座に座るその存在は、マルクスがこれまで洞窟で見てきた他の化け物たちより、はるかに人間に近かった。


だからこそ、いっそう怖ろしかった。


冷静に数えれば、違いはそれほど多くない。


それでも、目はすぐにそこへ引き寄せられた。


濃い灰色の肌。


後ろへ流れるように尖った耳。


密度の高い、重い体格。あの豚じみた肉屋とほとんど変わらぬほどの大きさ。


そいつの全身は獣ではなく、歪められた支配者として組み上げられていた。


「どうだ……?」


巨体は肘掛けに肘を乗せ、こめかみを拳で支えた。視線の奥を、怠惰で獰猛な、ほとんど嘲るようなものがかすめた。自らの力を見せびらかしているのか、あるいはその愉しみの中に別の意味があるのか、マルクスにはまだ分からなかった。


「我らの主は……お前を見て……満足していた……」


その言葉は、姿勢そのものよりも強く彼を警戒させた。


マルクスはすぐに答えた。


「話をしに来たわけじゃない」


感情を隠そうともしなかった。演じもしない。取り繕いもしない。もはや彼には、本音の上にもう一枚仮面をかぶせる力など残っていなかった。


その存在は、ゆっくりと口を吊り上げた。


「お前は……我らを……大いに楽しませた……すべて……許してやってもいい……」


濃い痛みと頭の霞みの奥で、それでもマルクスはかすかに嗤った。


「許す? お前たちが、俺を?」


巨体は笑い返した。


そして立ち上がった。


動きは遅い。だが、その遅さに弱さはなかった。ほとんど砕けかけている相手のもとへ向かうのに、急ぐ必要などないと知っている者の歩き方だった。


その存在が近づいたとき、マルクスはその気配の重さに耐え切れず、仰向けに倒れた。もともと彼を支えていたのは、ほとんど意地だけだった。そのそばでは、空気そのものが重圧へ変わったかのようだった。


「頼むから……その力を……止めろ……それでは……お前のほうが……先に死ぬ……」


怒る力も、もう残っていなかった。


マルクスは、ただ見ていた。


「よく聞く気に……なった……」


巨体は慎重にかがみ込み、彼の腕の亀裂に触れた。


その仕草に敵意はなかった。


だからこそ、ほとんど耐えがたかった。


マルクスには分かった。その存在は新しい苦痛を与えようとしているのではない。むしろ逆のことをしていた。だからこそ、いっそう怖ろしかった。


触れられた場所から、亀裂は静まり始めた。皮膚の下で青くくすぶっていた熱は鈍り、深い裂け目は細い暗色の傷痕だけを残して閉じていった。


「お前は……若すぎる……鋭すぎる……」


巨体がどれほど落ち着いて見せようとしても、マルクスの目から不信は消えなかった。


「坊主……俺には……お前が分かる……」


その存在は立ち上がり、玉座へ戻った。


マルクスにもわずかに力が戻った。それでもやっとのことで上体を起こし、座るのが精一杯だった。


巨体は重く息を吐き、まるで本当に分かりやすく説明しようとしているかのように言った。


「まず……この洞窟について……言っておく……我らは……誰彼かまわず……罰したわけではない……」


言葉は異様だった。ほとんど滑稽なほどに。まるで残虐なものが、自分を法のようなものの陰に隠そうとしているみたいだった。


だがマルクスは遮らなかった。


黙って待った。


「お前と……あの者たちは……帰してやる……だが……二つ……約束してもらう……」


マルクスにはすぐ分かった。今の自分には何ひとつできない。ここでも、今でも。こいつが気を変えれば、死ぬのは全員だ。自分も、前の広間に残してきた者たちも。


だから、ただうなずいた。


同意ではない。


追い詰められた冷静さだった。


「言え。何を約束しろと?」


巨体は同じ歪んだ笑みを浮かべ、牙を見せた。


「簡単だ……戻ったら……村の中を……調べろ……お前自身の……捜査を……続けろ……」


最初の要求は、忌まわしくはあっても理解できた。


もしこのすべての背後に化け物だけでなく人間もいるのなら、痕跡は始まりの場所に残っているはずだった。


だが、二つ目はもっと強く彼を打った。


「それと……あの子の……両親についても……同じことを……しろ……」


マルクスは鋭く顔を上げた。


今の言葉には、本当に血を冷やすものがあった。


嘲りでもない。


脅しでもない。


自分がまだ辿り着いていない場所を、そいつは知っている――その気配だった。


彼は何も答えなかった。


ただ、その一言だけは誰よりもはっきりと胸に刻まれた。


その存在は、事の運びに満足しているようだった。損害そのものは嬉しくないのだろう。だが動揺もしていない。あまりにも多くが、こいつの予想通りに進んでいるのだ。


巨体が玉座から立ち上がると、その背後に巨大な両開きの門が浮かび上がった。


門は開いた。


そしてマルクスの前に、あの城塞が再び現れた。今度はもっと近く、もっと鮮明に、もっと禍々しく。雨は石にも、足場にも、下で動く影の群れにも容赦なく叩きつけていた。向こう側の空は重く、灰色で、鈍かった。


広間の両脇に立っていた従者たちは、静かに門へ向かった。


巨体もそのあとに続いた。


敷居のところで振り返り、最後の言葉を投げた。


「すべてが終わったとき……お前は……選ばなければならない……そのために……ちょうど一か月……やる……幸運を……」


その存在は門の向こうへ消えた。


扉は閉じた。


そして、消えた。


広間は一気に静まり返った。


マルクスは、さっきまでその気配にほとんど押し潰されていた場所に、なお座り込んだままだった。


痛みはすぐには戻らなかった。


最初に来たのは静けさだった。


次に、言葉の重み。


そして最後に、ひどく単純な思いが彼を本当に追いついた。


この出会いでいちばん怖ろしかったのは、見逃されたことではない。


もっと恐ろしかったのは、聞かされたことの一部が、もう嘘には聞こえなかったという事実だった。


村。


あの子の両親。


一か月。


閉じた皮膚の下で、亀裂がかすかにまた疼いた。


マルクスはゆっくりと顔を上げた。


捜査は終わっていない。


ただ、今ようやく本当に危険なものになったのだ。

あとがき


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


読んでいただけていることが、とても嬉しく、励みになっています。


まだ書きためているものがあるので、少しずつ整えながら、新しい章として出していければと思います。


引き続き、よろしくお願いします。

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