第12話:守る / Protection
「ノラ!もういい!」
廊下の奥から響いた、聞き覚えのある弱々しいが力強い声に、心臓が激しく跳ねた。
マーガレット修道女だった!
彼女があんな大きな声を出しているのを聞いたことがなかった。普段は一言話すだけで何度も息を切らし、いつ消えてもおかしくないろうそくの炎のようだったのに、今の声はまるで命のすべてを絞り出したかのように、かすれて力強く、冷たい石の廊下に響き渡った。
足音が急ぎ、乱れながら近づいてくる。マーガレット修女は杖を突き、少しふくよかな体を震わせながら牢房の入口に現れた。皺だらけの顔は激しい息遣いで真っ赤になり、胸が大きく上下していた。いつ倒れてもおかしくない様子だった。
彼女は私を一目見て、荒々しく私の腕を掴む二人のヴェールをかけた人物も見た。
何も言わず、彼女は乾いた手を上げ——少しふくよかな体型とは対照的に、骨ばって老人斑だらけの手——私の顔を思い切り叩いた。
ぱん!
牢房の中に響き渡る、非常に大きくて鮮明な平手打ちの音に、ノラと二人の従者さえも明らかに震えた。
左の頰に焼けるような激痛が爆発した。まるで焼けた鉄板を押しつけられたようだった。頭が強く横に振られ、銀白色の長い髪が顔の前を乱れながら飛び、口の中に血の味がすぐに広がった。
「セレナ!!!」
マーガレット修道女は、まるで全身の力を振り絞るかのように私の名前を叫んだ。その声は怒り、痛み、失望、疲労が入り混じり、胸の奥深くに鈍い刃を突き刺すようだった。
痛い……!!
彼女が私をこんな風に叩いたことなど一度もなかったし、こんな叫ぶような声で名前を呼んだこともなかった。頬の焼ける痛みと強い羞恥が混じり合い、目頭が熱くなった。
しかし次の瞬間、私はすぐに冷静になった。
……これは全部、私が招いたことだ。
これはすべて、私の貪欲のせいだ。力への渇望を抑えきれず、軽率にも教会に忍び込んでしまったことが、今の事態を招いてしまったのだ。マーガレット修道女は、私のためにどれほどの犠牲を払ったことか。あれほど体が弱っているにもかかわらず、私のために危険を冒してここまで来てくれたのだ。
私は絶対に反撃したり、反論したりはしない。
私はうつむき、銀白色の長い髪で腫れた左頰を隠し、痛みと羞恥を黙って受け止めた。心の底では……もっと強く叩いてほしいとさえ思った。そうすれば、私の犯した愚かな過ちを少しでも贖えるかもしれない。
マーガレット修女は何度か息を整え、杖を突きながらノラの前に進み出た。声は弱々しかったが、拒絶を許さない強さがあった。
「明日の朝まで、私は彼女を孤児院に連れ帰ります。どうしても……私は孤児院の責任者です。どんな子も簡単に手放すわけにはいきません。」
ノラはしばらく沈黙し、ヴェールの下で目を細めた。やがて小さく笑った。
「まあいいだろう。しかし、この二人も一緒に連れて帰る。」
彼女は後ろの二人のヴェールをかけた従者を指した。
「それに、去るとき、彼女には何も見せてはならない。」
マーガレット修女はそれ以上争わず、疲れた様子で頷いた。
「……わかりました。」
こうして、分厚い黒い頭袋が乱暴に私の頭にかぶせられた。粗い布地が頬と鼻にぴったりと張り付き、濃いカビと埃の臭いが鼻腔を満たし、息をするのもままならない。視界は完全に暗闇に包まれ、私は二人に腕を掴まれ、よろめきながら前へ進まされた。
足元は冷たい石段が続き、何段降りたかわからない。曲がり角で視界がないせいでバランスを崩し、膝と肩が何度も粗い石壁にぶつかった。手首の鎖が新しい傷をこすり、頭袋の中の空気はどんどん熱く息苦しくなり、汗と血が頬を伝った。意識がぼんやりし始めた。
どれくらい経っただろうか、足元の感触がようやく硬い石から落ち葉の混じった土に変わった。夜風が頭袋の隙間からわずかに入り、森の湿った冷たい匂いを運んできた。
「ここまで来たら、取ってもいいでしょう?」
マーガレット修女の疲れた声が響いた。
私はすぐに察して、弱々しく苦しげな声で言った。
「うう……苦しい……息ができない……!」
頭袋が乱暴に外された瞬間、新鮮で冷たい夜風が肺に流れ込み、私は激しく咳き込んだ。目が暗闇から明るさに刺激されて一瞬くらりとしたが、数秒後にようやく周囲が見えた。
私たちは濃い森の中の小道に立っていた。周囲は真っ暗で、木々の隙間からまばらな月光がまだらに落ちているだけだった。遠くに町の弱い灯りがぼんやりと見えた。
私たちはさらに少し歩き、地面が平らになり、町の端の輪郭がはっきり見えるようになった。
突然、マーガレット修女の足が止まった。杖を突き、低い声で言った。
「……足がすごく痛い。ちょっと休みたい。」
そう言って彼女はゆっくりと止まり、古い木に寄りかかって息を整えた。二人のヴェールをかけた従者も警戒を保ったまま止まった。
その時、マーガレット修女は暗闇の中で私に意味深長な視線を送った......!
(第十二話 終)




