↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の執事の秘密のオシゴト。  作者: ruka
本編
66/135

64.

「ここで魔法使ってもいい?」

「どうぞ。」

と部屋の主であるアシュクロフから了承を得てローテーブルで作業をする。


「…相変わらず綺麗な魔力ですね。」

「…え?」

綺麗な、魔力…?

「あ…っ、今のは内緒にしてください……」

しまった、という顔をしながら焦っているアシュクロフ。

「…? わかったわ。」

…私みたいに秘密にしておいたほうがいい能力なんだろう。


というか魔力って見ることもできるんだ…

魔石の波動は見えるけど人の魔力は見たことがない。

訓練すれば見えるようになるのかそういう魔法があるのか…


「普通は見れませんよ。」


「…なぜわかった!」

本当に彼はなぜわかるのか…私は顔に出過ぎなんだろうか?

「いえ、お嬢なら考えそうだなと」とアシュクロフはにやにやしているが…


「…まあ出来ないなら、しょうがないわね…残念だけど。」

「……変なことしないでくださいね?」

「しないわよ。」

ならいいですけど、とあまり信用してなさそうな顔をしている。


「どうしてアシュは見れるのかは聞かない方がいい?」

「……そうですね…秘密にしてください。」

とそっと顔を近づけてきて


「──お嬢と、俺の、2人だけの"秘密"です。」


と小声で囁かれ、ひぇっとなった。

「だ、誰にも言わないわ。」と首をぶんぶんと縦に振ると満足げな顔をするアシュクロフ。

……逆に怖いと思ってしまった。秘密をバラしたら何をされるかわからない感じの、仄暗さが含まれていたから…


完成したイヤリングは翌日、シャロンとトラビスに渡した。

トラビスの喜びようが半端なくて作って良かったなって思ったのだけどシャロンは若干引いていた。

どうしたのかと思ったらトラビスから使用方法の話しをされていたらしく、その内容が内容だったので覚悟はしていたが"いよいよきたか"ということらしかった。

…ちなみに内容は教えて貰えなかったがトラビスが何事かをシャロンに囁いて彼女が真っ赤になっていたので……色々と察した。


「あ、そうだ。生徒会に入ることにしたわ。」

と教室の自席に座りながらシャロンに報告する。

「あら、そうなの?…いつの間にアンジェリカ先輩と話しましたの?」

「…一昨日、アンジェリカ先輩に会う機会があって。」

ヴィンセントとのお茶会は結局まだ言っていない。

「…では放課後一緒に行きましょうね。」

「うん。あ、でもとりあえず1年間だけってことに…」

「よろしいと思いますわ。…ニコラスはどうなさいますの?」

「…とりあえず伝えてみないことには…」

「僕がどうかした?」

おはよう、と言いながらニコラスがこちらへ来たが

「…放課後に話すわ。」

セリスも教室へ入ってくるのが見えたのであとで話すことにした。


お昼休みにエドガーとアンジェリカが加入の書類を持ってきてくれた。

署名をすれば晴れて生徒会役員だ。

「いやー、ありがとう!」「本当に助かるわ。」

と2人から感謝されながら書面を読み、問題ないようだったので3人それぞれの紙に署名をする。

「では詳しいことはまた放課後に」

と立ち去ろうとしたのでちょっと待って下さいと止め

「? なにか問題でも?」とアンジェリカが聞いてくれたので

「あの、実はですね──」とニコラスの事を説明した。…ヴィンセントには内緒にして欲しい、と条件つきで。


「…なら私から今日の放課後、ニコラスと話そうか?」

とアンジェリカ。彼女は騎士団長の娘なので彼を昔からよく知っているのだとか。

「俺でもいいが」「エドだと…脅しに取られかねないわ。」

ああ、それもそうか…とエドガーは納得している。

「別に止めたいわけじゃないんですけど、どうしたらいいかな?とは思ってて…」

「……ちなみに、止めなくてもいい理由は?」

アンジェリカは私とヴィンセントがお茶会をしていることは元よりヴィンセントの気持ちも知っているのだろう。

「ニコラスは、魔法の有益な話しをしてくれるからです。…彼の話しは面白いです。」と正直に答える。

アンジェリカは少し考える素振りをし「やっぱり私が放課後、話しをするわ。」と告げ去っていった。


─そして放課後。

「やっほ」「やあ。今日も可愛いね」

…そう、ここ数日ニコラスは教室で顔を合わせているというのにも関わらず放課後のこの時になぜか私を褒めることをしだした。

社交辞令だと割り切っているが、どうも気持ち悪さが拭えない。…イケメンなんだけどねニコラスも。

「あ、ありがとう…」

一応毎回お礼は言うが褒め返すことはしない。

初めて言われたときにこちらも社交辞令で返したら喜色満面の顔をされたからだ。あれは怖かった…

──ヴィンセントなら平気だと思うんだけどな。


「そういえば朝言ってたこと、何?」

「ああ、えっとね…」

「それは私からでいいかしら?」

とアンジェリカがやってきた。

「……アンジェリカ、姉さん?」とニコラスは怪訝そうだ。


「久しぶりね、ニコラス。」

「…アンジェリカ、さん。お久しぶりです。」

と急になんだかよそよそしくなるニコラス。

「そんなに警戒しないで。…マリアちゃんに関して、ちょっとね。」

「………」

だがニコラスは私の名前が出た時点でますます警戒心を露わにした。


「彼女ね、生徒会に入ることが決まったの。その上で貴方のことをどうしたらいいか、と相談されたのよ。」

「…マリア、本当に生徒会に?」

「うん。とりあえず1年間頑張るわ。」

「じゃあ…この時間は終わり?」

「…終わらせたくないからアンジェリカ先輩に相談したの。」

私の"終わらせたくない"の言葉に彼は少し嬉しそうな表情を浮かべる。

「それで、会長と相談したのだけど放課後30分程度ならいいんじゃないかって。」

「えっ」とアンジェリカの言葉に目を見張るニコラス。

そのことに私も少し驚いてしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。