ソライロ、ジブンイロ
数日ぶりです。
これから、少しずつ更新速度が落ちるかもしれません。
生徒会執行部には、もうしばらくしたら正式に入部とのことで、現在は特に活動もしていない。
むしろ、ジーナさん以外のメンバーも知らないのが現状だ。
目下の問題なのは、魔法のテスト。
あれから、なんとかタンポポはコントロールをマスターした。
他のクラスメイトは、もっと上達していることは触れてはいけない。
そんなわけ手間、今日は件のテストの日。
タンポポは、ガッチガチに緊張しているが大丈夫だろうか。
「では、テストを始める。評価はS、A、B、C、と続き最低ランクはEだ。このテストは1日かけて全クラス合同で行う。自分の番でない者は見学自由だ。下のクラスの者は上のクラスの者を見て大いに参考にしろ!存じているとは思うが、この学校は3学期制で、毎学期ごと、総合評価ごとにクラスの移動もある!励めよ、若人よ!」
訓練場の策を全て開いて広大な、面積を開く。
エリザ先生をはじめとして、数人の魔法の教師が、それぞれ特設ステージの上でテストをしていく。
エリザ先生は、1、2、3組を受け持っており、3組から順にテスト行う。
成績トップの俺のペアは大トリとして、一番最後に決められている。
「ヒイラギ!私……帰ってもいいかな!」
「ダメだろ」
「そうだね!あとはよろしく!なるほど!」
「なにに納得した、そして帰ろうとしないで」
「だって、ヒイラギ……みんな、あんなに上手だよ」
「タンポポも十分上手だって。ほら、あそこのペアはたったの評価Cじゃないか」
「もし、それよりも私たちが低かったらどうするの?傲慢だよー!」
「こういうときは、傲慢なくらいで丁度いいんだよ」
「でもさ」
「なあ、タンポポ、よく聞いてくれ」
俺は少し、演技くさく話す。
前世の恩恵である、演技経験を活かすのだ。
「空は何色だ」
「えっと、青かな」
「いや違う。空の色はソライロだ」
「……どういうこと?」
「空の色はソライロだ。空の青さも白さも、明るさも暗さも、全部ひっくるめてソライロなんだ」
「ソライロ……」
「俺たちは何色だ」
「私たちは……私たちの色がある」
「そうだ。俺たちには俺たちの色がある、何色にも染まることのない、ただ一つの色だ」
「でも」
「でもは、もうやめよう!謙虚さなんか、カケラもいらない!ただ傲慢に信じるんだ!自分の色は誰にも負けないジブンイロだって!」
タンポポは、少しあっけにとられたのちに、
力強くうなずき、先ほどまでとは打って変わった、自信に溢れた立ち姿を見せた。
「いいね、気に入ったよジブンイロ。ねえ、ヒイラギ、まだ時間あるよね。人目につかないところに……行こ?」
「え?……あ、うん」
俺とタンポポは人の目のつかない方へ、人の目のつかない方へと、歩みを進めていく。
えっと、これはどういうことかな?
もしかして、フラグ建ってた?
でも、タンポポー、ちょっと急すぎないかな!
いや、こちらとしては、だいかんげいなんだけどね!
さあさあ!こんなところまで俺を呼び出してどうするのかな!
「ねえ、ヒイラギ」
「は、はい!」
「あのね、急で悪いんだけどさ」
「はい!」
「この前の技!やってみない!」
ですよね……。
うん、知ってたよ、まだフラグ建つ様なことはなにもしてないって。
てか、あの技ってなんだ?
あー、あれか。
この前教室でやった……え?
「えっと、この前の技って?」
「教室でやった、大きな魔法の矢をいくつも出してそこから魔法をたくさん放つやつ」
「ああ、あれか」
「それを、二人でやるの!」
「え、今から?」
「うん!」
「厳しくない?」
「ヒイラギが私を炊きつけたんだよ、傲慢に行こうよ!練習したての技術をぶつけるなんて、最高の博打でしょ!」
ああ、タンポポって植物は、とてつもない繁殖力を持つ、雑草の中に咲く、花だった。
タンポポも、同様に、非常に強い人間な様だ。
「さあ!練習を始めましょう!」
何時間の時が流れただろうか。
なんとか、形になってきた。
熱心に練習に励んでいると、ジーナさんが、楽しそうにやってきた。
「やっほー、そろそろヒイラギくんたちの番だけど……こんなところで、二人っきりでなにをしているのかな?」
今回のテストは、一年全員の大規模なイベントのため、学園の他学年は休校。もちろん、見学したい人は自由に見学が可能。
おそらく、運営の手伝いなどを生徒会がしているのだろう。
「テストの練習ですよ」
「ジーナさん!?え、ヒイラギ、ジーナさんと知り合いなの?」
タンポポは、たいそう驚いて尋ねる。
「私が生徒会に誘ったんだよ、アンちゃん。それに、昔みたいに、ジーナちゃんって呼んでもいいんだよー?」
「そんな、無理ですよ」
「どうしてかなー?」
「ほら、ジーナさんはここでは先輩ですし」
「そうだねー。それじゃあ仕方ないねー」
「軽いですね」
「冗談だからねー」
俺は会話の流れになんとか参入する。
「あの、二人はどんな関係で?」
「えっと、あの、えっと、なんだろうねー。あははー」
「アンちゃん。ヒイラギくんは、アンちゃんが十二貴族ってことは知ってるよ」
「え……そうなの?」
「ああ、チマリから聞いた」
「なんだー……隠して損したー。ってあれ?私、チマりんにも話してないはずだよ」
「チマリが博識でな、ジェラノールっていうか、ダンデライオンは十二貴族に引き継がれる名前だって」
「そうなんだ……うちの家、そんなに情報バレッバレなんだ」
「まあ、公にしてるのは私たちマグナイツなんだけどね」
「え?」
「ジェラノールの家は国の守りを司る、伝説の十二貴族の一つです。彼等が国を守るなら、私たちが彼等を守りましょう!って感じで、とっても昔に」
「そんな昔から!?私、てっきり今の今まで他の家と同じ様に存在が秘匿になってると思ってた」
「ドンマイだね!」
「やっぱり、王家と十二貴族って親交が深いんだ」
「うん、いろいろ理由はあるけど、やっぱ国のためには、関係を築かなきゃね」
そこまで話して、ジーナさんはハッと気づく。
「あっ、そーだよ。出番出番!早く行かなきゃ!」
その言葉をきっかけにして、俺たちはテストのステージに赴いた。
この先の出来事を、忘れることはないだろう。




