エピローグ、プロローグ
入学試験編のエピローグです!
次回から、一年編に入ります!
入学試験から、三週間の時が流れた今日、試験結果が配布された。
我が家にも、合否判定と試験結果の二通の手紙が届いた。
まずは、試験結果を開こうとする。
すると
「なあ!ヒイラギ、その手紙を開くのは、明日にしないか?そうだ、明日にしよう!」
「何言ってるのクスノキさん!明後日にするべきよ」
「いや、ここは、あえて明々後日、いや、もう開けないというのはどうだろうかヤシノよ」
「そうですね、クスノキさん!それがいいですよ」
両親が、二人ともおどおどしながら、凄まじいことを言ってきた。
「父さんも母さんも!それじゃ意味ないでしょ!いま見なきゃ」
「だがな、ヒイラギ、父さんは不安でな」
「開かなきゃ、ずっと不安なままだよ」
「それもそうね、よし、じゃあ、開きましょう。でも、あと五分待ってくれるかしら」
母さんの発言をスルーして、俺は手紙を開封した。
〜試験結果〜
実技
戦闘術1……150/150
戦闘術2……100/100
魔法……250/250
計……500/500
面接……1000/1000
以上の結果になりましたことを、お伝えします。
〜マグナイツ学園〜
「よっしゃ!!満点ゲット!!」
実技満点は、取れるもんだと思っていたから大して驚かなかった。
しかし、面接満点は絶対にありえないものだと思っていたから、とても嬉しかった。
嬉しすぎて、語彙力がゴミになるくらい嬉しかった。
だって、俺、異世界に来てからずっとステータスが1、スキル不明だったんだよ。
それが、入学試験で満点を取るくらいに成長したんだから、これが嬉しくないわけがない。
「じゃあ、次は合否判定を開くね」
中身はもちろん合格。
新学期の始まりと、学生寮の入寮についてのことが書かれていた。
「父さん、母さん。俺合格だってさ……父さんと母さんが、諦めずにずっと俺を鍛え続けてくれたおかげだよ。ありがとうございました。俺を見捨てないでくれて、本当に、ありがとうございました!」
俺が、そう伝えると
父さんと母さんは年甲斐もなく大泣きしながら、抱きついて来た。
「おめでとう!本当におめでとう!」
「おめでとう!こちらこそ、生まれて来てくれてありがとう!」
「俺たちの子供でいてくれて、ありがとう!」
「立派に育ってくれて、ありがとう!」
やめてよ、苦しいよ。
まったく、そんなに涙を流して、恥ずかしく、ないのかね。
その時、ヒイラギの頬を大量の涙が濡らした。
あれ、おかしいな、なんだよ、二人が泣くもんだから、俺まで泣けてきたじゃないか。
「ありがとう……ありがとう……ありがとう!」
寮に入れば、親元を離れた暮らしが始まる。
前世でも、俺はまだ学生だったから、親元を離れて暮らしたことがなかった。
だから、これが初めての巣立ちなのだ。
これから先の自分の役目を思うと、足元が震える。
自分から望んだことなのに、今になって、なぜか恐怖が忍び寄ってきた。
きっと、独りになるのが怖いのだろう。
もう少しだけ、こうして親に縋っていたい。
これで、最後になるかもしれない。
だから、あとちょっとだけ一緒に涙を流していよう。
旅立ちの時は、もうすぐそこなのだから。
これは、失恋戦士が英雄になるまでの物語だ。
そして、英雄は意図せずして若かりしときから、その英雄譚のページを埋めていくものだ。




