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最弱職「便利屋」が攻略AIで挑む異世界冒険記 ―チート勇者とのAI対決を便利屋スキルで出し抜く―  作者: 便利屋 涼
― 第二次魔獣大戦 ―

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ハーレム水着パーティー開催!

 大会が終わった後。熱気も冷めやらぬ中、俺は鍛冶屋のドルクと落ち合っていた。


「いやー、いいもの見せてもらったぞい」


 ドルクがホクホク顔で笑いかけてくる。


「親方に頼みがある」


 俺は真剣な声色で切り出し、魔導ポーチから『それ』を取り出してドンッと机に置いた。


「俺はポセイドンを倒し、必ず勇者になって帰ってくる。ドルクの取り分も当然あげるから、このオリハルコンで勇者専用のアーマーを作成してくれ」


「こっ、この伝説の金属はどうしたのじゃ!?」


 オリハルコンの放つ神々しい輝きに、ドルクは目をひん剥き、声を裏返らせた。


「エルダーリッチのレアドロップさ」


「わっ、わかった……!」


 ドルクは震える手で伝説の金属に触れながら、ゴクリと唾を飲み込んだ。



――そして、その夜


 俺たちは小さな居酒屋を貸し切り、盛大な祝勝会を開催していた。


 祝勝会の席で、俺は女性陣三人に「俺が死ぬまでに叶えたい夢がハーレム水着パーティーなんだ!」と訳のわからない事を力説しながら、「夢の実現の為、是非このまま水着姿でいてくれ」と土下座した。


 それぞれの水着には、俺が手縫いでつけた『僧侶』『魔法使い』『戦士』と一目でわかるワンポイントの可愛いアップリケが輝いている。


「涼さんがそんなに頼むなら……」


 エリスは顔を真っ赤にして恥じらいながらも承諾してくれた。


「レイナを大人と認めて、何か喜ぶ事をしてくれるなら……いいよ?」


 レイナは少し背伸びをしたような、小悪魔的な笑みを浮かべて条件を出してくる。


「お、俺は断固拒否だ! こんな格好で宴会だなんて、破廉恥すぎるぞ!」


 だが、リリアだけは、腕で横乳を隠しながら頑なに首を縦に振らなかった。


「よし、まずはレイナを大人と認めて、今日は特別に飲酒を許可しよう。さらにエリスとレイナに、お前たちのロッドティアラにも負けないような『涼さん特製ローブ』を製作してプレゼントする。おまけにレイナには特別に『エルミナサンデー』も注文してやるぞ」


 俺がそう告げると、二人は「本当ですか!?」「お酒、いいの!? エルミナサンデーも超楽しみー、やったね!」と目を輝かせてめっちゃ喜んだ。


 さて、残るはリリアだ。俺はとっておきの条件を提示する。


「リリア。お前には『極上肉』のフルコースと、前衛に必須な『魔法耐性を上げるリボン』をプレゼントするって約束しよう」


「……っ!? ご、極上肉……それに魔法耐性のリボンだと……!?」


 その瞬間、リリアの戦士としての本能と隠しきれない食欲が、乙女の羞恥心を見事に上回った。


「……そ、それなら……今日だけだからな!」


 彼女は顔を湯気が出そうなほど赤くしながらも、魅力的な条件には抗えず、見事に陥落したのだった。


 無事に交渉が成立し、念願の飲酒を許可されたレイナを含め、三人は水着姿の恥じらい隠しもあってか、早速ガンガンと酒を飲み始めた。


 すっかり酔いが回ったのか、三人が恥じらいなく水着姿のまま狭い居酒屋の中をうろうろと歩き回るようになっただけで、俺とカインは鼻血を垂らし、興奮状態だった。


「それでは聴いてください! 『セクシーダイナマイトシスターズ』が歌いまーす!」


 すっかりご機嫌になったレイナのノリノリの音頭に合わせ、水着姿の三人娘が肩を組んで『冒険者の歌』をオリジナル振り付けと共に歌ってくれた。


(しっ幸せ過ぎる。 俺はもうこの世界でこのまま死んでもいいかも)


 特にレイナは完全に酔っ払い、Tバックな事を忘れているかのような大胆なポーズで俺たちを挑発し始める。


「涼! 優勝できたのはやっぱレイナの大人の魅力のお陰かな?」


「そっその通り!」


「レイナはエリスちゃんより胸とお尻が小ぶりだから、やっぱエリスちゃんのマイクロ・スリングショットのGカップの迫力が決定打じゃね?」

 酔っぱらったカインが男性陣が思ってる事をそのまま口に出す。


(カインの馬鹿、また余計な事を……!)


 笑顔のままピキリと青筋を立てたレイナがカインの方へ向いた。


「【不躾電撃ペナルティー・ショック】!!」


「ギャワーー!!」


 バチバチッという激しい音と共に、カインの悲鳴が店内に響き渡る。


 感電したまま席に戻ってきたカインが、ぽつりとこぼした。


「……ふぅ。ルークとサスケも一緒に打ち上げたかったね」


「真面目なルークは、リリアの水着姿なんか見たら卒倒してただろうなー。ムッツリサスケもエリスをガン見してたぞ」


「ハハハ」


 二人して笑い合った後、カインがジョッキを片手にしみじみとした顔で話しかけてくる。


「……兄貴、俺……このパーティーで本当良かったよ。美女が三人もいるし、ライアンの所だったら、絶対パシリにされてたよ」


「そうだろ、そうだろ」


 俺は満足げに頷き、皿にこんもりと盛られた肉を指差した。


「すまんが、コレ、ホーンラビットの肉を街の入口にいるサスケに渡してきてくれ」


「って、こっちでもパシリかよ!」


 カインは元気よくツッコミを入れながらも、肉の皿を持って入り口へと向かっていった。


 


――だが、数分後


 戻ってきたカインの顔は、さっきまでの和やかな空気が嘘のように、真っ青な『やばい顔』になっていた。


「どうした、カイン?」


 只事ではない雰囲気に、俺は思わず眉をひそめる。


「兄貴……サスケが街の人達に聞いた情報なんだが……」


「ベルクレアとミスティリオンが、壊滅したらしい……!」


「なっ、何だってー!?」


 俺の驚愕の声が、貸し切りの居酒屋に大きく響き渡った。


 その絶望的な凶報に、一気に祝勝ムードが冷めきってしまった。


 俺たちはそそくさと居酒屋を引き上げると、宿に戻って各々お風呂に入り、重い空気のまま床に就いた。


 カインとレイナには馴染みの街だっただけにショックを受けていたようだ。



――そして、夜中の二十四時


 皆が寝静まったのを確認し、俺は密かにノアを呼び出した。


「ノア、ライアン達の動向と現在の帰還率を教えてくれ。

 それと、Hなリーダーまでは認めるが嘘つき呼ばわりは困る。

 魔法耐性の上がる生地が手に入る場所を教えてくれ」


 俺の問いかけに対し、脳内にノアのどこか呆れたような声が響く。


《……肯定します、Hなリーダー。流石に水着パーティーはやり過ぎです》


「そうかもな。許せノア……でも、次のポセイドン戦、俺、なんか死の予感がするんだよな」


《そんなんじゃ誤魔化されませんよ。まずは勇者ライアンの動向ですが、彼らは現在王都に留まっております。四大都市壊滅の報せを受け、事態の把握に追われているようです》


《そして現在の帰還率ですが……ライアンは今回の冥王ハーデス討伐で、一気に【84%】に到達してしまいました》


《でも、涼さんも戦闘力が低いお陰で――》


「ノア、知ってるのにわざわざ言うの傷つくからやめてくれ」


《……涼さん、すみません。どこからでしたっけ……あっ、戦闘力が低いお陰の次からですね》


「……もうノア嫌いになった。他のみんなは水着姿まで見せてくれたのにな」


《涼さん。そんな事言わないで下さい。私の方が、脱いだら凄いのに》


「ノア、パワーが切れるからお互いに不毛なやりとりはやめて、先に進もう……」


《了解しました。涼さんの帰還率も上がりまくって、もう【67%】まで追いついてきました!》


「おおー、冥界の攻略が特に加速させたな」


《はい。私のミスが無ければ、逆転の可能性まであったのに……すみません》


 ノアの声に微かな悔しさが滲む。


「済んだ事だ。気にすんな」


《ありがとうございます。……あと、先程カインさんから聞いたと思いますが、この世界の四つの大都市が壊滅しました》


 ノアの声が、再びシリアスなトーンへと切り替わる。


《理由は、ベルゼブブを抜いた五大魔王たちが、討たれたハーデスの報復としてゼウスの命を受け、本格的に立ち上がった為です。詳細が分かり次第また報告しますので、気を付けて下さい》


(神たちの他に、魔王が四人もいるのか。それにLOGOSもいる)


 迫り来る圧倒的な暴力の気配に、一気に酔いが冷めた。


《続いて、魔法耐性の上がる生地の素材について。ここから七キロ北西の【夢幻の森】に生息する特異魔物、【幻糸蜘蛛げんしぐも】の糸が最適です。これを加工すれば、極めて魔法耐性の高い生地となります。そろそろ落ちますね》


「……ありがとう」


 脳内での通信がプツリと途切れる。


(頑張ればなんとか皆んなとの約束は守れそうだな)


(今回のポセイドン戦は特に嫌な予感がする。いつまでも生身で戦うのは危険だ……絶対に勇者にならなければ……)

 最後までお読みいただきありがとうございます。


 現在ストックは無く、可能な限り新規エピソード執筆に励んでおります。

その為、 誤字や矛盾点等チェック漏れが稀に出てくるとは思いますが、気付き次第、随時修正・加筆のブラッシュアップを行っていきますので温かい目でみて頂けると嬉しいです。


 皆様の評価やブックマークが、何よりの執筆の励みになります。

 今後とも応援よろしくお願致しますm(_ _)m


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