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014 究極奥義!(笑)

 俺は魔法陣から距離をとり、羊の化け物ラムによる究極奥義である”羊の血祭り”を待っている。俺の作戦は出てきた羊戦士、すべてをテイミングだ。


 ズドドドドドドドォ!


 魔法陣から大量の羊戦士たちがモコモコと飛び出してくる。通常であれば敵を踏み殺して終わりになるのだろうが、残念ながらそうはならない。


スローモー発動!


 一匹ずつ丁寧に万能バットで一撃入れるのと、蹴りやパンチを顔面にたたき込む。体への攻撃はモコモコが邪魔をして威力が伝わりにくいことはこの二日間羊戦士しか相手していない俺が言うのだから間違いない。


 少しくらい他のと戦いたいよ…。


 次々にテイミングを発動させる。詠唱は不要でどんどん実行できる。失敗しても二回目でテイミングは発動した。


 スローモーの世界は、音が静かだ。その空間の中で、ゆっくりと襲い掛かってくる羊戦士に同じ作業を何度も何度も繰り返した。


 背中や顔面を踏み台にして空中を移動する。


 魔法陣以外からも羊戦士は集まってきているようで、無限にいると思われた羊戦士たちだったが、打ち止めとなった。おそらくこの街付近に生息するすべての羊戦士ではないだろうか。


 全ての羊戦士の攻撃をかわされて、あっけにとられているラムも万能バットで頭を殴り、テイミングが完了した。


 残るはから揚げのお姉さんだけだが、こちらも呆然としている。


「全員武器を捨てろ!」


 ガラガラと武器がその場に落とされる。


 俺は近くにいる羊戦士の一体を指さして命令する。


「お前基準!羊戦士のみ四列横隊に並べ」


 わらわらと羊戦士が一斉に大移動を開始する。もこもこしているので、ぶつかってひっくり返る奴もいて大混乱だ。もともと脚が短いから転びやすいんだな。


 それにメェメェうるさい。


「黙って動け!早くしろ!」


 ああ、中学時代の修学旅行での引率の先生の気持ちがよく分かった。なんでいつもあんなに怒鳴っているんだろうって思ってたけど、こういう事だったんですね。


 ごめんなさい先生……。


 遠い過去を思い出し、恩師に届かない詫びを入れる。


 羊戦士たちがバタバタしているさまを横目に、俺はから揚げ姉さんの所に歩いていく。


「チェック”メイ”トだ」


 ぷぷっ、俺うま!


「ごめんなさい、ごめんなさい。あの子たちを解放してあげてください」


 壊れた人形のように頭を何度も下げ、謝っている。ふと思いつき俺はカマを掛けてみる。


「所詮はゲームなんでしょ?死んでも大丈夫じゃないの?」


 そんなことはありえないと思っていたが、どうも彼女たちの行動はゲームをしているようにしか思えない。命を賭けた戦いだがノリが軽すぎる。


「痛みは設定でカットしていますが、臨死体験は彼女たちのこれからに影響しかねないので、止めてください」

やっぱりか…。


 ここゲーム世界なのに俺は実体なのか、訳がわからねぇな。


「襲ってきたのはそっちなんだ。それ相応の覚悟はできてるんでしょ?」


 から揚げお姉さんの頭をコツン、コツンと軽く万能バットで二回叩き、HPバーを黄色まで落とす。


 肉体奴隷化魔法フィジカルスレイブ…実行…実行…実行…実行。四回目でようやくかかった。やはり追撃をいれないとかかりが悪いな。


 さらにバットでコツンと1回叩く。精神奴隷化魔法マインドスレイブ実行。こっちは一回でかかった。


 よし、あとの女の子二人にも同じように万能バットを一回ずつコツンと当てて、精神奴隷化魔法マインドスレイブを掛ける。


どうやらステータス画面で自由に変更できるようだが、俺はその細かさに愕然とした。

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