14-3 『鋼鉄の巨人の洗練』
14-3 『鋼鉄の巨人の洗練』
2機とも、歩行動作は問題なさそうである。
歩行動作もロボット特有のカクカクした動きではなく滑らかに動いており、元が重機とは思えないほどの出来栄えだ。
問題なく400メートルを一周した後は、走行に切り替えてそのまま再度周回してもらう。
「1号機、歩行による動作異常は見られない。歩行試験終了。これより走行試験に移る」
「こちら2号機。歩行による動作異常は見られない。歩行試験終了。こちらも走行試験に入る」
走行動作も非常に滑らかであり、機体の完成度はかなり高いと言える。2周目を終えた2機は一度停止し、次は前を向いたまま後退を100メートル行う。
「揺れが結構あるなぁ。これは乗り物酔いする人間は乗れそうもないな」
「1号機、走行試験終了。動作に異常は見られない。このまま次の試験に移る」
「2号機、同じく走行試験終了。こちらも動作に異常は見られない。次の試験に入る」
2機とも、転倒することなくしっかりと行うことができた。
その後は試験の難度が上がり、実戦形式に近づいていく。ジグザグ走行や急な方向転換が指示される。
「くっ、横揺れが結構くるなぁ。搭乗時間が長時間になると辛いかもしれない」
「レバーの振りに結構力がいるな。アクセル踏みながらだと神経使うな」
障害物を避けたり、跳躍を行ったりする機動テストが次々と実施されていく。
そして最後は、専用装備である巨大な剣が用意され、目標を切りかかるところまで行われた。
「ほう、装備は指定すれば自動で拾い、装備するのか。人間は指示するだけで良いわけだ」
「攻撃はこのボタンで行うと……」
そう言って左右のレバーについているトリガーボタンを押すと、攻撃を行う仕組みのようだ。
装備した側のレバーが有効になり、両手に装備していた場合は左右それぞれのトリガーに機能が割り振られる。
一連のメニューを終えた2機は専用のトレーラーへと戻り、こうして最初の試験は無事に終了した。
「ふむ、基本性能は十分だな」
「はっ。少なくとも歩行・走行については実用水準と判断します」
コンバットワーカーの動作試験に対し、試験官たちの反応も上々のようであった。




